第125話 ハルジームの町(港町)
男性陣も男性陣でよく食べる。もう食えたらビーフシチューが青いゼリーでも気にないようだ。ワイルド~。
女性陣もお風呂から上がって来てよく冷えた葡萄酒で喉を潤し、ボクの夕食として作ったパンケーキまで食べ尽くしてしまった。どんだ欠食児童だよ?
「やっぱ、レイのところに来ると美味いものが食えるよ」
ビーフシチュー(青いゼリー)はボクが作ったわけじゃないし、パンケーキなんて難しいものではない。てか、砂糖が切れちゃったよ。あと、ミルク味の謎の液体も……。
「葡萄酒はもうないからこれでも飲んでよ」
紅茶味の黒い飲み物を出した。あ、これにミルク味の謎の液体を入れます。
「美味しい!」
「それはよかった」
ボクは前世の知識と常識が邪魔してまだ飲めないでいるよ。美味いのは美味いんだけどね……。
「そんで、ボクになにか用? しがない錬金鋼術士に」
しがないは謙遜だけど。
「巨石獣を操る集団がハルジームの町を占拠してしまった」
ハルジームの町? なんか聞いたことはあるが、どこだったかは思い出せない。
「港町だ。タルングとを結ぶ重要なところだ。有名どころの冒険隊が取り返しに向かったが、半分が死んだそうだ」
そりゃマニュアーがなんなのか理解せず戦えば殺られて当然。逆に半分も生き残ったことにこの星の恐ろしさを痛感させられたよ。
「で、ボクのところに来たわけだ。そっちの二人は生き残りってこと?」
「ああ。手も足も出せないまま逃げるしかなかったよ」
「あれから逃げられるだけでも凄いものだよ。光とか撃って来なかった?」
「撃って来た。お前さんが作った盾がなければ溶けていただろうよ」
「へー。耐えたんだ」
さすがに全力ではなかったんだろう。マニュアーもエネルギー充填式だ。人間を殺すのに全出力は上げないだろうよ。
「巨石獣だけだった? 他にはいなかった? 空を飛ぶ船とか」
「どうかな? そこまではわからない。おれたちは要請を受けて向かったからな」
「まだ占拠されたままなの?」
「ああ。住民を支配して大人しくしている」
「住民は虐待されてたりする?」
「それもない。攻めて来る者を攻撃して来るだけだ」
ルクセル側も女を敵視している。女性を暴行する感情(概念か?)など持ってはいないだろう。そんな感情があるならグージー側を支配しようって動くはずだ。両者、完全に滅ぼすために戦っている感じだ。
「つまり、そつらに勝てる防具が欲しいってことだ」
「ああ。ライアスの剣を打ったのはお前さんだという。光を防ぐ盾もお前さんだ。力を貸してくれないか?」




