第113話 艦長代理
アルレシアの修理修復が順調に進んでいる。
宇宙で回収した兵士も二百人を越えた。数的には多いが、戦艦一隻に三百人は乗っており、四十以上の艦艇がいた艦隊だったようだ。
単純計算として八千人がいたことになる。そのほとんどが戦死したことになる。生き残った者は幸運ってより不運じゃないかと思うよ。
それでも死ねないのが生き物であり、洗脳されていても覆せない本能だろうよ。
「プレア充填完了。各反応機関、始動しました」
「一つの船を動かすのも大変だ」
車を動かすとは違う。大きな施設を動かすようなもの。スイッチ一つ押せばいいってものではない。ましてや不時着した船だ。再起動させるのは慎重に慎重を重ねてやるべきだろうよ。
「艦長代理」
なんかもう艦長代理にさせられているボクがいる。ハールなんて艦橋にも来なくなったよ。ってまあ、回収した者の治療をしなくちゃならないから来れるわけもないんだがな。
「どうした?」
通信オペレーターの一人、ライカを見た。
「アルジブの反重力炉が修理出来そうとのことです」
「整備班を送って。どの班かは任せる」
「了解。ハルハ班が待機しているので送ります」
今のところ半壊、全壊の戦艦が宇宙に漂っているとのことで、使えそうなものは戦艦アルジブに集めるようにしているのだ。金属はお宝。一つたりとも逃したくないのでね。
「艦長代理。第四戦闘位のマルシア24が目覚めました」
戦艦アルジブの艦長とのことだ。またまたちなみにだが、艦長は第三戦闘位で、戦艦の艦長は第四戦闘位だってさ。
「了解。そっちに向かうよ」
よかったよかった。やっと艦長代理の権限を渡せそうだ。
艦橋員に任せて治療室へと向かった。
艦橋の下にあり、エレベーターが使えるようになったので三分も掛からない。復活万歳だ。
初めて治療室に来たが、案外狭いんだな。学校の保健室より広いくらいだ。でも、治療班は十人もおり、船内に散っていると言っていた。
「こっちよ」
治療室の奥に病室がたり、棺みたいなタンクが並んでいた。数から二十人が一斉に使用出来るようだな。
「他の回収者は?」
「空いている部屋に放り込んでいるわ。重傷者を優先しているからね。これが第四戦闘位アルジブ艦長マルシア24よ」
蓋が開かれ、いろいろ線が刺さった全裸の女性が現れた。あら、つるっつる。
「見た目、若いね」
他の皆も若く見えるが、マルシアは十四歳くらいに見える。いや、ロリやん。これで艦長だったの?
「まあ、実質若いわよ。アルナク期の第二世代。まだ生まれて十数年だと思うわ」
見たまんまかい。よく艦長になれるな。それだけ優秀ってことなのか? それとも訓練している暇がなかったってことか?




