第106話 救いはある
とりあえず、状況確認はジーニーに任せて部屋に戻った。
シャワーを浴び、一眠りする。どうなろうと頭が働かないと対処対応が出来ない。まずはゆっくり眠らせてもらいます。
快適に目覚めたらジージーやロレンソ、ランジンに見守られていた。な、なに!?
「……よかった……」
「な、なんなの? ただ眠ってただけじゃないか」
別に怪我を負って昏睡していたわけじゃないんだから心配することなにもないでしょう。
「でも……」
さらにしおらしくなっているジージー。なんか洗脳されたか?
「安心しろ、とは言えないが、世の中、なるようにやるしかないんだよ。当事者じゃないならね」
自分が世界を操っている、なんて思っているヤツは自分をかみと思っている中二病か生粋のアホかのどちらかだ。どうにかしたいと考えるなと言わないが、小市民は自分の出来ることをやるしかないんだよ。
「状況はわかった感じ?」
「まだ、わかっていないわ。ただ、第四戦闘位以上の者と連絡が取れなくなっているわ」
艦橋にいた者たちが第四戦闘位以上なんだそうだ。
「第五戦闘位の人はいるの?」
「落ちる前に戦いで死んだわ。第六戦闘位はたくさんいるけど」
「ちなみにジージーって第何位なの?」
「わたしは第七戦闘位よ。シャレインは大体第七戦闘位ね」
結構、下だったんだ。まあ、まだ若そうだったし、戦闘経験も少なさそうだったからな。
「シャレイン乗りはどれだけ残っている?」
「約四十人。ハーシー4とマース8と連絡が取れてないわ」
その二人が護衛ってことなんだろう。さすがに護衛なしでは怖かったか。
「ルービーとも連絡が付かない感じ?」
「だと思う。アルシースの信号が途切れているから」
「そうか。それはよかった」
あの女は油断ならないタイプだからね。見たときからわかっていたし、信用もしてないない。ほんと、残ってなくてよかった。下手に纏められたら付け入る隙がなかっただろうよ。
しかもアルシースがないってことはアルレシアから艦橋が分離して宇宙に向かったわけでもない。それならまだ救いもあるし手もある。ボクにとっては、だけどな。ククッ。
「なんでよかったのよ?」
「ルービーなら証拠隠滅とかしそうだからね。ジーニーに艦橋に向かってもらって自爆装置とかないか調べてもらわないと」
たぶん、緊急停止して自爆装置が作動しなかったんじゃないかな? 船を壊すなら反重力炉か動力機関のどちらかだと思う。
下手に船内に仕掛けたら敵の攻撃で誘爆したら大変だ。ルクセル側も調べて狙うだろうよ。自爆コードを艦長だけが知っていればどこにいても可能なはずだ。
まあ、今自爆してないのならスイッチ式かもしれないけど。とにもかくにも反重力炉が停まってしまえば自爆はしないんだろうよ。臨界点突破させないと暴走させられないしな。




