第10話 狩りへ
今日はさすがに無理なので、狩りは明日にすることにした。
ボクも頭への負担が大きすぎてまだ動きたくない。食事をしたらベッドに移ってぐっすりと眠らせてもらった。
ぐっすり眠れたから陽の出前に起きてしまい、すぐに朝食の用意を開始した。
小麦粉を溶かして捏ねたらフライパンで焼き、熱々のところにチーズを乗せてクル葉で包んだ。蒸されていい感じになるのだ。
ジージーも起きて来たので、チーズ乗せパンと野菜スープで朝食を済ませた。
「肉が食べたいわ」
物足りそうな顔をしている。ボクはもうこの食事に慣れ──ないな。可能なら美味しいものを食べたいです。誰かに作って欲しいです。
「戦艦では肉が出たの?」
「なんの肉かわからないけど、大きな戦いの前には出てたわ」
そんな風習があるんだ。謎の固形物や鮮やかな液体を飲んでいるのかと思ってたよ。
「鳥を狩って焼いて食べようか」
オレも久しぶりに肉が食いたい。熱々の肉にかぶりつきたいよ。
「鳥って、美味しいの?」
「処理次第だね。でも、鳥は何度も狩っているから上手く処理して調理するよ」
塩で焼くしかないのだが、それでも肉は美味い。生きていてよかったと感じさせてくれるのだ。
朝食を終えたら狩りの準備だ。
「ジージー。これを。クロスボウだ」
弓は練習が必要なので、クロスボウを作った。
家系的にボクは金属加工はお手のもの。指先も器用なのでかなり精密なものを作れるのだ。
「原始的ね」
「槍を投げるよりはマシさ」
マンモスみたいなものがいる世界だが、鳥を狩るのに槍はない。てか、当てられるヤツがいるなら見てみたい。そんなバカを。
「そのクロスボウもあげるからいつでも肉を狩れるよ」
当てられたら、だけど。
「ちょっと練習してみようか」
外に出てクロスボウの扱い方を教え、十メートルくらい離れた木に撃ってもらった。
「上手いね」
DNAをクチュクチュされたせいか? 身体能力や五感がパワーアップされているのか?
「まあ、射撃は得意だったわ」
ジージーも満ざらでもなさそうだ。
十発撃ってクロスボウに慣れたようなので、狩りに出かけるとする。
「どこに行くの?」
「狩り場はここから半日くらい歩いた山の中だね。人が入らないところだから獣も豊富だ。鳥は道すがらだね。小さいと食いごたえがないからそこそこのを狙うとしよう」
一匹狩れば二日くらいは持つ。いい感じに肉祭りだ。
「いいわね。たくさん食べたいわ」
宇宙に進出しても人は肉を求めるか。人間、食を楽しめなくなったらお仕舞いだな。
「お、さっそく鳥のお出ましだ」
前方にいい感じの鳥が現れてくれた。幸先グッドだ!




