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70.転換点5

「は?」


「え?」


「ちょ、先生それは…!」


 これはまずいと思い、焦り出すと同時にもう遅いことを悟る。10歳でモンスターの討伐経験があるなど一般的にあり得ないことである。モンスターとの戦闘は言うまでもなく命の危険が伴う。それを未成年の、母さんは頭を抱えてやれやれと肩をすくめていた。「あれ、僕は何かおかしなことを言ったかな?」


 先生...一般常識ぐらい抑えていてはくれないだろうか...


「マギーさん...アンタって人は一体何考えてんですか!」


「まだ10歳の子供に魔物の相手をさせるなんて、いくら何でも危険すぎます!」


 先生は左右から凄まじい勢いで捲し立てられる。その絵面は酷いもので先生は半泣きになりながら混乱しっぱなしでいる。母さんもその阿鼻地獄さながらの光景を見て自分にも矛先が向けられるのではないかとわなわなしている。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ふぅ…」


「はぁ…」


「うぅぅ…」


 十数分後、言いたいことを言えるだけ吐き出したのか先生への説教は終わった。先生への説教って何だ?我ながら結構な迷言だな…


「んで、ヒューレンは今までどんな魔物を倒してきたんだ?」


「よしキタ!まずはゴブリンだ。」


 立ち直り早いな…しかもつい1秒前まで半泣き顔だったのにもうニッコニコの通常運転に復帰してるし…


「まあ、ゴブリンくらいは倒せてもらわないとな」


「まあそうだよね、だけどここからがすごいんだ。オークジェネラル」


 先生がもったいぶって次の魔物の名を述べる。リュークさんは平静を保っている。


「オークジェネラルか…つまりヒューレンは集団相手もこなせるわけだな。しかしヤツの体は刃が通りにくかったはずだ。まして子供のヒューレンなら尚更だ。そこら辺はどうしたんだ?ヒューレン」


「あらかじめ本で調べていたのでダガーで浅く斬りつけ続ける戦法を取りました。まあそれでも通常の走るスピードではこちらが押されて、最後はルナに助けられることになりましたけどね」


「なるほど、ヒューレンくんは従魔を持っているんですね」


「さて次は…オーガだ」


 途端、パーティーのメンバーは全員僕とマギー先生を見る。なぜか母さんは知らぬ間に少し離れた席に移動しており、注目を免れていた。


「ちょっと待て…」


「次、とは?まさかBランクの魔物まで討伐経験があるんですか?」


 先生は涼しい顔で両手をひらつかせながら述べる


「まさか、Aランクだよ」


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