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64.スライム…

「先生、母さん、心の準備はいいですか…」


「ああ、こっちは大丈夫だ」


「ええ、こっちもよヒューちゃん」


 先生の家にて、机の上に鎮座するルナを3人で突っ伏し取り囲む。なぜこのような光景が繰り広げられているのかというと、事は試験が終わった日の夜に遡る。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「あ〜疲れた」


 部屋に入ったそのままの勢いでべッドに飛び込む。何気に先生の家に泊まるようになってから、自分の家に帰るのこれが初めてだな。そういえば、


「ルナは僕がマギー先生の家に居候してる時に契約したから、ここに来たのは初めてなのか」


 さっきからこの部屋のあちこちを飛び跳ねていると思ったら、そういうことか。


「いや、それにしてもテンションが高すぎるような…」


 ルナがなぜかビクッと震え、縮んでブルブルと震える。なんだ、何かあるのか?


「ああ、そういうこと」


 ビクッ!!!


 スキル発動を念じると、ルナから青白い光の粒が出現し、青く透き通ったホログラムディスプレイを形成する。ちなみに、従魔契約の項目は消え、発動すると即鑑定が実行されるようになった。


 まあ、なぜか鑑定しても名前と現在の形態名『ベビースライム』次の進化のための条件達成度しかわからないのだが…。しかもその進化のための条件も謎だ。もうこれは神様に訴訟起こしてもいいのでは?


 まあ無駄話はこのくらいにして。今回の鑑定で、ルナの進化のための条件を完遂したことがわかった。


「進化、ねぇ…」


 軽い気持ちで進化させて取り返しのつかないことになったら嫌だし、明日母さんか先生に相談してみるか。


 ルナがあからさまに安堵のため息をついているが、他にも何かあるか僕が勘違いしているのか…


「考えても仕方なし、ファ〜…おやすみルナぁ…」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 ということで、一応2人に相談し、議論を重ねた結果、土曜日に先生の家で検証しようという結論に至ったのだった。


 2人とも準備はできているようだし、やるか。


「いきますよ〜」


 進化!瞬間、ディスプレイが閉じ、ルナの体に光となって吸い込まれる。

そしてルナの体が強く光り始め、ルナの体が一瞬霧散し煙霧となる。


そして高速で渦を巻いて縮み、やがてルナの体が元に戻った。


 そして光は収まり、ルナの体から粒となって出ていく。光の粒は再びホログラムディスプレイを形成する。だが、


「色が、変わった…」


「「へ?」」


 先生と母さんが僕の両隣に立ち並ぶ。


「おっと、これは驚いた…」


「これは面白いわね」


 ディスプレイは紫色に少し黒が混じったような色に、角に色収差がかかったようなデザインになっている。真ん中には大きく『進化完了!』の文字が表示されている。


「さて、ルナは…」


 手の平サイズだったルナは両手で器を作ってもはみ出るくらいまで大きくなっている。鑑定をかけると、形態名は単に『スライム』とだけ表記されている。そこは『〇〇スライム』とかじゃないのか…

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