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51.初めての夜営2

「「うま〜い!」」


 調味料が塩しか無い(調味料というより食料保存目的)のでどうなることかと思ったが、なかなかどうして、果物の果汁がいい仕事をしてくれている。


 ルナは先程から震えっぱなしだ。気に入ってもらえただろうか。というかスライムってどこで味覚を感じるのだろう?と思ったが、考えだしたらキリが無いのでやめた。


 一口一口噛み締める。歯が沈み込むような肉の食感と、果物の涼しげな風味がある塩味が絶妙にマッチしている。


 オーク肉の串焼きは僕らの胃袋を掴んで離さない。そのまま二本ほどたいらげる。


「じゃあこちらもいただくとしよう。」


「いただきま〜す!」


 果物の串刺し、作るのに大した手間はかからないが言わずもがな絶品だ。味は説明するまでもないが、これの真価は味や食感とはまた別にある。


 前屈みになり、串の両端を摘んでかぶりつく。果汁が口内を満たし、やがて口から溢れ出す。


「満たされるぅ〜。」


「これぞ、至福のひと時だね。」


 ルナもオーク肉の串焼きを食べ終わったようなので果物の串刺しを渡してみる。するとルナが元気よくジャンプして僕の膝の上に着地した。


「はい、ルナ。」


 ルナは串を触手に持ち、果物にかぶりつく。ルナの場合は明確な口が無い、というか体全体が口のようなものなので汁がこぼれたりはしないが、とても満足したようでダンスのような動きをしている。


「満足してくれたみたいで良かった。じゃあ、夕食はここまで。」


「「ごちそうさまでした!」」


 片付けを済ませ、早々に寝る準備をする。

寝ている間に魔物の襲撃を受ける可能性があるが、スライムであるルナは寝る必要が無いようで、ルナは見張り、魔物を発見したら僕を起こしてもらうようにした。


 というより、ルナ本人によって絵で説明された。漢字があった気がしたのは気のせいだろうか?


 ラフスケッチのメモなどは自分さえわかれば良いため極めて字体を崩して書かれることが多い。そのためそれが漢字なのか断定するのは極めて困難だ。だから断言はしない。


「お休みなさい、ルナ、先生。」


「お休み、ヒューレン。」


 寝袋を準備し終えた僕は速攻で寝袋に突っ込む。寝袋の中で横を見ると、ルナがダガーを持ってポージングを取っていた。


「可愛いな…」


 ルナが生成する魔石は非常に脆く、Eランクの魔物相手にしか効果が無い。だが、ダガーを持たせれば元々スライムの突きはスピードが凄まじいため超強力な有効打と成り得る。

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