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49.焼き肉のお供、米とサンチュ

 今日で先生の家に来てから丁度1年になる。


「じゃあ今日からちょっとした試験を受けてもらうわよ!」


「お願いします!!」


 オークジェネラルとの戦闘から数週間が経った。僕はあれから魔力をスムーズに放出する練習と放出する魔力量をコントロールする練習を始めた。エレメンタルバーストを使いこなせるようになるためである。


「じゃあ、内容を説明するわね。」


 そう言って隣にいた先生にジェスチャーを送る。


「え、僕?ああ、じゃあ試験内容は僕から説明しよう。内容は、街の北側の森で3日間生活こと。ただし、北側の森は1年程前にピクニックに行ったときのように『Bランク』の魔物が出る可能性もある。


 もちろん、試験中は僕が常に付き添っている。もしも君が危険な状態に陥ったとしても守るから安心してくれ。」


 僕に向かってグーサインをしてくる先生。恐らくこういう時の先生が一番頼りになる雰囲気がある。


「以上が試験内容ね。この試験の結果でヒューちゃんが冒険者になるかどうかを判断するわ。じゃあマギー、お願いね。」


「承った。『スペートウォル(空間転移)』!」


 次の瞬間、目の前には森が広がっていた。


「これが、転移魔法ですか。」


「ああ、目的地に一瞬で到着できる魔法。時空魔法の一つとして確立されているが転移の仕組みが解明されない。魔術師界隈最大の謎の一つとされている。」


「おしゃべりはそのくらいにして、そろそろ試験開始の時間よ。」


 もう少しで開始と聞いて精神統一を試みる。しばらくの沈黙の後…


「じゃあ、始め!」


 始めの合図で森に駆け込む。まずは食料調達が先決か。体力を温存しつつ食料になりそうなものを探す。


 やはりというか、ゴブリンはどこの森にもいるようで、丁度進行方向を塞いでいる。


「5体の群れか、ルナ!」


 肩に乗って、謎の力で落ちないルナに合図をすると、肩から触手が爆速で伸びる。


「ウギャ?」


「プギャア!」


 ゴブリンは敵襲に気づくことなく蜂の巣にされ、一瞬で説明した。


「よくやった!」


 視界の端に嬉しそうに震えるルナを捉え、ルナの様子に自分も微笑む。


 このような自分の命が関わる場でこそリラックスし、いつものスタイルを崩さないようにするのが鉄則だ。


 その後もゴブリンの群れを立て続けに見かけるが、ルナによって瞬殺される。


 ゴブリンの群れ一つに10体程が入るようになったタイミングでオークがちらほら見え始める。オークの肉は見た目に反して上手い。

(考古学界隈では家畜の豚が魔王によって魔物化されたものだとする説が有力。)


 眼前に、3体のオークを捉えた。


「ルナ、エレメンタルバーストをやるぞ!」


 ルナに合図を出すと、ルナが体を伸ばして僕の手足を覆ってくれる。


「はぁ!」


 エレメンタルバーストを利用したブースト(エレメンタルブースト?)で加速、跳躍し、オークの頭上に達する。


「頭はいらんよな。」


 足から小さなバーストを放って空中で反転し、オークの頭を掴み、エレメンタルバーストを放って頭を消し飛ばす。


「上手くいったな。次!」


 バク転でそのまま次のオークの頭上まで行き、エレメンタルバーストを放つ。


「最後だ。」


 空中でブーストしながら体をひねることで少し滞空できる。そして足を3体目の頭に向け、そのまま足からバーストを放つ。


「ようし、今日はご馳走だな。野菜も欲しいけど…。」


 何を隠そう、僕は焼き肉のお供なら白米よりサンチュ派なのであった。うまいよねサンチュ。

 因みに作者は白米ですね〜。(どうでもいい)

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