表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/72

47.これで死闘は仕舞いだ

皆さんこんにちは、迷子です!


 今回は本作で重要なキーシーンとなっておりますので1000文字拡大でお送りします。


 そして先輩小説家の方にバトルシーンについてアドバイスを頂きながら執筆致しました。私の過去一の力作エピソードとなっています。


 それでは、【SLIME MASTER】第47話をお楽しみくださ〜い!

「ゼァァァァッ!!!!!」


 剣を手に、オークジェネラルに突っ込んで行く。だが、オークジェネラルの名に違わず、相手の反応は早かった。

 棍棒が脳天目掛けて振り下ろされる。


「(回避が間に合わないッ!)」


 膝を少し曲げ、受けの姿勢をとって剣を上方に構え、棍棒を受け止める。攻撃を捌いたところで後ろにステップを踏み後退する。


 直後、さっきまでいた場所をオークジェネラルの棍棒が横切った。


「よしキタ!」


 オークジェネラルが連撃を狙おうとすることはわかっていた。棍棒を受け止めたとき、棍棒から力が抜けるのがわずかに早いと感じたからだ。


 そこから一撃目を捨て、次に掛けているのではと感じ、オークジェネラルの次の攻撃と回避のタイミングを絶妙にコントロールし、空振りを誘った。


 案の定、オークジェネラルは現在体勢を崩している。


「(この隙、逃がしはしない!)」


 すかさずオークジェネラルの後ろに回り込み、背後を取る。オークジェネラルはオークの上位種。もちろん肉体の耐久度も高く、今の力では足を切断できない。


「フンッ!」ザシュッ


 なので膝の裏をわざと浅く斬りつけ、剣を取られないようにした。


「ブェェッ!」


 一瞬、オークジェネラルは叫び声を上げたものの、すぐにこちらに振り向きざまに棍棒を振り下ろしてきた。


 後退しつつ体を捻って回避、空中スピンの要領で向き直り、再び隙が出来るのを狙い、攻撃を続ける。


 側転、バク転、宙返り、ハンドスプリングなど、アクロバット技右往左往しつつオークジェネラルの体に傷をつけていくが、徐々に体に疲労が溜まっていき、動きが鈍る。


ゴォン!


 急にオークジェネラルの攻撃が激しくなる。一撃の重さ、棍棒を振るスピードが上がった。どうやらこちらの状況を悟られたらしい。おかげで体力を激しく消耗し、防戦一方の駆け引きを強いられることになった。


 足が、手が、頭が、少しずつ重さを増し、体が自分のイメージ通りに動かなくなっていく。やがて棍棒を避けることができず、ひたすら剣で棍棒を受け止め続けることになった。


「(これは…、ヤバいッ!)」


 オークジェネラルの攻撃の勢いに押され、徐々に後ろに後退していく。もはや負けるのも時間の問題だった。


「なんて、考えてると思ったら…大間違いだ!」


 とはいうものの、実際にかなり追い詰められているのは変わらず、それは戯言以外の何者でもないかもしれない。だが、僕はそれが戯言でないと信じたい。


 僕は限りなく弱く輝く勝利への光に僕を導いてくれるかもしれないものを手に取り、握りしめる。


 それは…初手で目潰しを狙って投げたダガーだった。


 オークジェネラルは棍棒を横なぎに振るう。宙返りで避け、空中で捻りを入れてオークジェネラルの後ろに回り込む。そして…


「(この一撃に賭ける。)」


 このダガーに今持てる力の全てをかけて。


「フアァァァッッッ!!!!!」


ザグッ


 ダガーを両手で持ち、腰を落とし、左足を少し後ろへ下げる。そして全体重をかけて全力でオークジェネラルの膝裏にダガーを突き刺した。


「グルァァァッッ!!!!」


 オークジェネラルが咆哮を上げた。暴れる前に蹴りをつけてやる。膝裏に頭だけ刺さったダガーを思いっきり蹴った。ダガーはオークジェネラルの膝に剣身が埋もれるほど深々と突き刺さる。


「ブルゥゥグルゥゥェアッ!!!!!」


 オークジェネラルは痛みに震えた。だが、それでも冷静さを欠くことはなかった。


ガンッガンッゴンッ!


 怒りで殺気を思いっきり放ったオークジェネラルの攻撃はさらにひどくなった。もう手札は残っていない。勝利の輝きは潰えた。


 視界の端で助けに来ようとする先生と母さんの姿が見える。


 眼前には渾身の力を込めて棍棒を振り下ろそうとするオークジェネラルの姿が見える。視界に棍棒の影が広がっていく、思わず目を閉じた。その時、


ガガガガガァン!


 凄まじい連続音が聞こえ、目を開けるとルナが魔石化させた触手を複数本棍棒にぶち当て、棍棒を弾いていた。


「ルナ!」


 ルナは僕に近づくと、その体を伸ばして僕の足を包んだ。僕は咄嗟に立ち上がり、両足から高密度の魔力を放出した。『エレメンタルバースト』を足裏で引き起こし、その反動で移動速度をブーストする。


 一瞬でオークジェネラルの背後を取り、膝のダガーを引き抜く。そしてダガーを逆手に構え、再び足からエレメンタルバーストを放ちつつ、膝を思いっきり曲げて屈伸の勢いとブーストを利用して跳躍する。


 オークジェネラルの頭の上まで飛び上がり、首にしがみついて初手で潰し損ねた左目にダガーを突き刺す。


「グゥァァァッ!」


 オークジェネラルは暴れて振り落とされそうになる。オークジェネラルの方に立ち、エレメンタルバーストで肩を粉砕しつつ宙返りで飛びおりた。


 流石のオークジェネラルも仰向けに倒れ込み、立ち上がることはできなかったようだ。そんなオークジェネラルに馬乗りし、


「これで仕舞いだ。エレメンタルバースト!」


「ブヒィ!」


 瞬間、オークの腹は膨れ上がり、大きな穴が空いた。そしてもう立ち上がることもなかった。


「やった。終わっ…た…。」


バタっ


 あまりの疲労に耐えかね、ヒューレンも倒れ込み、そして意識を手放した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ