35.名前を…思いつかない
「よし決まりだ。従魔契約、実行!」
ディスプレイのYESをタップする。すると、ディスプレイが青白い光の粒となって、スライムの中に吸い込まれるように入って行く。
完全に光の粒がスライムの中に姿を消すと、スライムの体が少しの間、淡く光った。そして次の瞬間、今度はスライムの体からディスプレイが現れた。
画面上には、大きく黄色い文字で『スライムと従魔契約を結びました!』と、書かれていた。元気なディスプレイだな。
そして文字が消え、最初に出て来たが画面が表示される。
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スキル【スライムマスター】
・❲鑑定❳
スライムの個体情報を鑑定可能。
・❲従魔契約❳
スライムを一体のみ従魔に出来る。
( ❲ ❳で囲んでいるところは水色です。)
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ウィンドウ閉じるのはどうやるのかと思っていたら勝手に閉じた。
「よし、じゃあよろしく。」
スライムは小刻みに震えた。また地味に赤みが増した。
「かわいいヤツだな君は。」
更に赤くなった。嬉しくなると赤くなるのだろうか。
「ヒューレン、せっかくだから名前を付けてみてはどうだい?」
「名前、ですか。」
名前か、やはり従魔にする以上名前は必要だと思っていたが、いざ付けようと思うとなかなか思いつかないものだ。
「また、今度にします。」
「そうか、じゃあ、望んだ結果も得られたことだし、家に帰ることにしよう。」
「はい、先生。」
荷物をまとめ、森をあとにする。少し長居し過ぎた様で既に日は沈み、空は赤みを帯びていた。そして、腕に抱えるスライムも赤みを帯びていた。
できるだけ、早く名前を付けてやらないとな。
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「もう少しで、いけそうですね。」
「あぁ、ついにここまで来た。」
スライムを捕まえてから1週間が経った。ついに、魔力放出の練習の終わりが見えてきた。今日、少し魔力を放出することに成功したのだ。
あとはこれを積み重ねれば魔力を十分に放出できるようになるだろう。
だが、1つ問題があった。
「全くスライムの名前のアイデアが思いつかない!」
「よし、あと一つで初級魔法符が揃う!」
先生は今、初級魔法の魔法符をオールするために机とにらめっこ中である。
僕はまた、スライムの名前を考えるために机とにらめっこ中である。
因みに、先生にスライムの名前が思いつかないと話したら、前と同様ネーミングセンスを持ち合わせていないと言われ弾かれた。
もうちょっと僕に柔らかい頭があればなぁ。
因みに、先生はこの1週間で魔法符を作る技術が格段にレベルアップしていた。




