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第一話 平凡で幸せな毎日の終わり

 温かい春の風が冬の終わりを告げるように吹く土曜の午後、

 パチンコ屋の自販機の前でまるでこの世の終わりのような表情でコーヒーを飲む男がいた。

 いや、いたとゆうより俺「大狼黎斗だいろうれいと」本人である。

 確か今日4万は財布の中にあったはずなんだよな?なんで2千円しか入っていないんだ・・・

 そんな都合のいい記憶喪失ごっこをしながら、コーヒーを啜っているとだんだんと落ち着いてきたので家へと帰ることにしたのだった。

 まあ、彼女もいないし一人暮らしをしているわけでもないので食う分には、金が無くても困ることもないからいいんだけどね。

 悲しくなるような負け惜しみを自分の心に言い聞かせながら、自転車を漕いで高架下を通り抜けようとしたその時だった。

 財布がない・・・

 ほんとに今日は踏んだり蹴ったりの一日である。

 パチンコ屋からの帰り道をひたすら探していると既に夕暮れ時となっており、

 最終的に交番に行ってみると、どうやら届けてくれた人がいたらしく電話でお礼を言ったのちようやく帰宅することになった。

「今日はドッと疲れたなぁ」

 家の駐輪場に止めながらそんな独り言を漏らしていると、庭で煙草を吸う親父がいた。

「よう!どこ行ってたんだ?」

「パチンコ」

「いい加減パチンコなんて辞めて、彼女でも作ってもっと有意義に人生を過ごしたらどうだ?」

 そんなことを笑いながら話しかけてくる親父にすこ~しだけイラっとしながら隣に座り、胸ポケットから煙草を取り出し火をつける。

「彼女作れるほど、顔がカッコ良くないからいないだけだし。パチンコはあくまで趣味の範囲でやってるから問題ない」

「やれやれ・・・まだまだおこちゃまだな。お前は」

「男はここよ!」

 そう言って、笑いながら自分の胸を指さす親父。

 男は度胸とか・・・何言ってんだこいつ?

 第一そんなもん見せる場面すら普通に生活してたら全く無いだろうが。

 てか容姿や金銭面は大事だ。それが全てではないとは思うが、やっぱりそれなりに大事なことだ。

 その後に内面だと自分は思う。極論だが借金1億あるイケメン男と一体誰が付き合いたいと思う?

 いるわけねぇ~

 その二つの片方がないだけで恋愛の難易度はかなり上がると個人的には思っている。

 まあ、一方の金銭面は努力と運次第でどうにかなると思うが、考えないでおこう。

 心の自衛である。

「はいはい」と適当に親父の話に返事をすると「まあ、いずれわかるさ」と言って親父は煙草を消し家の中へと入っていった。

 その後は母さんの作ってくれた晩御飯を食べて部屋に戻り、疲れていたので早めに就寝することにした。

 次の日の朝。

 朝ごはんを食べに来ない息子を起こしに行く母は驚愕する。

 そこにあるはずの部屋が無くなっている事に・・・





どうもこんばんわ!楽道です。

今回は異世界に旅立ったところまでです。

次話も頑張って書いていきますので、よろしくお願いします。


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