コーヒーフレッシュ
私を見つめていた君の眼差しも、温かく柔らかかった君の腕の中も、思い出せないの。
いつからか、お互いのことを分かろうともしなくなったね。
変わっていくふたりの空気が、あまりにも冷たかったから、手を繋ぐことも出来なかった。
疲れてどうでもよくなっていく気持ちもあった。
でも、何も出来ない自分が、もっともっと、憎らしかった。
私の目を見ない君、
私の気持ちを分かろうとしない君、
私の寂しさから顔を背ける君…。
" 愛してる "
この言葉が足りなかったから…?
減っていく会話もお出掛けも、忙しいだけだと言い聞かせた。
待っていれば…、私が分かってあげなきゃ…。
そう思ってたけど、どんどん君は遠ざかっていった。
私はここにいるのに、君の姿が遠くに霞んで、見えなくなった。
ふと、なぜひとりで待っているのか、ひとりで泣いているのかと、冷静になった。
霞んで見えなかったはずの君の向こうに、終止符をみつける。
そんな私を見て君は、冷たい水をかけられたようにハッとしたね。
私の目を見て、私の気持ちを聞こうとして、寂しいから行かないでと言ったね。
もう、終わりだって、分かってるんでしょ?
もう、手遅れだって、分かってるんでしょ?
あのね、私ね。
ただ、君の愛してるが、足りなかったんだよ。