急な別れ
「あなたと居ても未来がない。別れて..」
急に切り出された別れ..。
話は数時間前に遡る。
その日もいつもと変わらない何の変哲もない日だった。
強いていうなら、珍しく早起きの苦手な彼女から朝早くに、
「ごめん!どうしても話したいことがあるからそっち行ってもいい?」
「どうしたの?いいけど..」
まだ起きぬけのボーッとした頭でそう答えた。
そこで直感的に良い話ではないとなんとなく気づいたのだが、
ほどなくして、携帯が鳴る。
「着いたよ」
「分かったよ。入ってきなよ。」
入ってきた彼女はやっぱり表情が固い。
そして冒頭の言葉に戻るのだか、なんでそうなったか理解出来ない。そこで聞いてみることにした。
「なんで?そうなる?」
その質問に彼女答える。
「貴方と居ても私は不安しかない、最近なんて仕事もコロコロ変えるし、将来性がない。」
これを言われ、隠していたことを彼女に伝える。
「隠していて悪かった。実はお前と結婚するために密かにお金を貯めていたし、仕事も代えた理由は、長く勤めれる所を探して、見つけたからだ。」
ーこれで良し!これで彼女も納得するはすだー
内心でガッツポーズをとる。
・・・が甘かった。
「そんなこと言われてもいないし、聞いてもない。少し前ならそれで納得出来たけど、実は他に・・好きな人が出来たの、だから別れて・・。」
そう告げられ彼女は帰っていった。
「結局、そっちが本題かいっ!何だよ!くそっ!!」
その日一つの恋が終った。