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妹と異能と共に  作者: 黒泉杏哉
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組織介入?!


ある日、俺たち家族は交通事故にあった。

幸い俺と妹は一命を取り留める事が出来たが母と父は助からず死んでしまった。

この交通事故のせいで俺と妹には特殊な能力が宿った。

身体能力は飛躍的に上がり、俺は物体を引き寄せたり弾き飛ばしたり、宙に浮かせるなどの事が出来るようになり、妹は物を創造したりする事が出来るようになった。

特に私生活に支障が出たわけではない。交通事故にあって、特殊能力を手にする前となんら変わりはない。


この交通事故から3年の月日が流れた。

俺は17歳の高校2年生で、妹は中学3年生の15歳だ。

あーそうそう言い忘れていたが俺の名前は神風仁(かみかぜじん)で、妹の名前は神風結依(かみかぜゆい)だ。

いつも通り妹に朝ご飯を作ってもらい食べ登校する。

妹は中学生だから俺とは道が違う。途中までは一緒だが途中で別れる。

俺は学校へと向かう。

学校の近くまで来ると........

「おーい!じーん!」

やたらと元気で大きな声が聞こえてきた。

この声は........

「燈馬か........」

こいつは魅風燈馬(みかぜとうま)。中学生からの親友だ。

俺が事故で入院していた時も毎日お見舞いに来てくれていた。

そんな燈馬と俺は二人で同じ高校に入った。

燈馬は結構馬鹿っぽいツラをしているが結構頭がいい。もちろんスポーツも出来る。

ちなみに燈馬はまぁまぁなイケメンであるが性格がダメなせいで女子からは全くモテない。

「なぁー仁?お前が事故ってからもう何年が経つけっな?」

「3年になるかな?」

「そっか!俺まじであの時お前が死んじまうんじゃないかってずっと毎日思ってたんだぜ!」

「心配してくれていたのはありがたいけどそのテンションで言われるとほんとに心配していたのか疑問に思ってくるんだが?」

「いや!まじで心配してたんだって!」

「そっか」

それからは学校の話や次の定期テストの話、女子の話(燈馬が一方的に話してくる)などをしているうちに学校に着いた。

俺と燈馬は同じクラスだから二人で教室まで向かう。

俺は席に着き教科書を机の中に閉まったりしていた。

その後は燈馬が話しかけてきて色んなことを喋ったりしていた。

教室の前の扉が開き先生が入ってきた。

「みんな席に着けー!ホームルーム始めるぞ!」

そう言ってみんな席に着いた。

「緊急の連絡で朝、南の森で怪神が目撃された!帰るときはみんな気をつけて帰るように!」

「「はーい!」」

怪神か。最近ほんとによく耳にする。ここの所頻繁に目撃されているらしい。

怪神。人とは異なる姿で人よりも賢い怪神が多いいと言われている。また、身体能力が人よりも優れていると言われている。

「怪神か.......」

放課後になり俺は帰る支度をしている。

今日は一人で帰ることになった。

いつもは燈馬と一緒に帰るのだが燈馬は今日係の仕事があるから一緒には帰れないらしい。

「たまには一人で帰るのもいいな」

そう言いながら歩いていた。

風がとても気持ちいい。

そう思ってた瞬間俺の前に何かが現れた。

俺はその姿を見るか否か瞬時に理解する事が出来た。

「か、怪神........!!」

怪神の姿は羽のような物があり甲殻で覆われている。腕と思われる部分には鎌の様な物が備わっている。

俺は恐怖で足が竦んで転んでしまった。

怖がるのも無理はない。人は死を目にした瞬間恐怖の感情が出るものだ。

俺は今まさに死を目にしている。

(俺はこんな所で妹を残して死ぬのか....)

怪神の鎌が振り下ろされ、死ぬと思った瞬間....

「!!!」

怪神は砕け散った。

俺は何が起こったのか全くわからなかった。

だが一つ確かに分かることがある。

先程はいなかった人が俺の目の前に立っている。

その人は俺を見て言う。

「おい!少年大丈夫か?」

「あ、あ、はい....大丈夫です」

その人は歳は40代後半ぐらいだろうか。背が高くとてもイケメンであった。

「あの、助けて頂きありがとうございました」

「いえいえ!当然の事をしたまでだよ!」

彼はそう言った。かもほんとに当然の用で仕事の如く言った。

「あ、あのー....」

「少年!聞きたいことは山ほどあるだろうがここでは話せない」

「あ、なら家に来て話しませんか?」

「いいのか?君の家で?」

「はい、大丈夫ですよ」

そう言って俺は自分の家までその人と一緒に帰った。

「ただいまー」

「兄さんおかえり~!」

妹が元気よく玄関まで来てくれた。

妹は俺の顔を見て何け思ったのだろう。

「兄さんどうしたの?なんかあったの?その人は誰?」

「詳しい事は中に入って話す」

俺は助けてもらった男性を家に上がらせ席に着いてもらった。

「あ、あのまず先程は助けて頂きありがとうございました」

「いえいえ!先程も言いましたが当然の事ですから!」

最初はこんな事を聞いていたが途中から数分の沈黙が続いた。

そして俺は切り出すことを決意した。

「あの、あなたは一体何者なんですか?」

「兄さんそれはどういう事?」

「この人は今世間で頻繁に目撃されている怪神に襲われていた俺を助けてくれた。だけどねその倒し方が異常だったんだよ」

「え?」

「やはりバレてしまっていたか」なら仕方がない。ちゃんと説明をするよ」

そう言って話し始めた。

「俺は橋鐘城一郎という者だ。そして俺は特殊能力を使う事ができる。世間では新世代人(ジェニアス)と呼ばれている」

「やはりそうでしたか....」

「そして新世代人(ジェニアス)は俺だけではない。この世界に何千、何万といる」

「何万?!何千?!」

「あぁ。俺たちは組織を作り怪神を倒している。災害時などにも行動をしている。人よりも身体能力が高く特殊能力が使えるからだ」

「そんなに新世代人(ジェニアス)がいるとは知りませんでした」

「あぁ俺たちは密かに隠れて生きているからな」

「そーだったんですか....。」

「そうだ」

「あの最後に一つ聞いてもいいですか?」

「あぁいいとも」

「俺たちは事故をきっかけに特殊能力が使えるようになり、身体能力も飛躍的に上がりました」

「やはり噂は本当だったのか....」

「噂ですか?」

「あぁ俺たちの組織の中にそう言う分野の得意な奴がいてなこの家に我々と同じ者がいると聞いていたからな。まさかほんとうだったとはな」

「そうだったんですか....じゃあ俺たちは新世代人(ジェニアス)になってしまったのでしょうか?」

「あぁだが君たちは我々新世代人(ジェニアス)よりも遥かに強いだろう。それで支障が出るわけではないけどな」

「そうですか....」

「ねぇ兄さん私達はじゃあ私達は人より優れているの?」

「あぁそうだよ結依」

「そうなんだ....まぁでも生活に支障が出るわけではないからまぁいっか!」

妹は特に気にしている様子もなかった。

妹のこの笑顔を俺は一生守りたいと思う。

「そこでだが君たちに我々の組織に入った活動してほしい。もちろん強制ではない」

「........」

俺は黙っていた。俺は先程怪神が怖くて足が竦んで動けなかった。果たしてそんな俺に務まるのだろうか。

そう思っていた時だった。

「兄さん!やろう!」

「え....?」

「兄さんやろうよ!私達の力で怪神を倒したり、災害から人々を救おうよ!」

「結依........」

「ダメかな兄さん?」

この時の妹の顔を見ていると一緒にやりたい。だが妹が怪我をしたらと思うと。

「兄さん!私怖くないよ!別に怪我してもいいか!」

俺は数分考えた。

遂に答えが出た。

「城一郎さん!俺たち入りますよ!やりますよ!」

「本当か!?」

「はい!」

「ありがとう!ええと....」

「神風仁です!こちらは神風結依と言います!これからお世話になります!」

「よろしくお願いします!」

妹と二人で挨拶をした。


これから始まる妹と二人の物語。城一郎さんから聞いた話では俺達の特殊能力は極めて稀少でとても強力な特殊能力らしい。

俺たちは組織に入りこれから様々な人達と出会い楽しく過ごしていく。

妹の笑顔を守るため。妹を守るため。

俺はもうこれ以上家族を失いたくない。

だから俺は妹と共に行動し妹を守るために怪神を倒す。

これが今の俺の目標であり、俺の責任だと思っている。

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