表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/18

村に住もう 2

話の都合上、今回は凄く短いです

 支度を済ませて待ち合わせ場所である街の門へ行くと、シンさんとリョソンさん、そしてギルドマスターさんがいた。

 やっぱり直々に出向いて来たらしい。

 シンさんは私に気づくと、にこりと優しく笑って手招きした。


「来たねソラちゃん、こっちこっち。ギルドマスター、この子がお話した子です」

「は、初めまして。ソラ・マイケです。よろしくお願いします」

「ほぉ……この子がなぁ。俄には信じがたいが……まあ、真偽は村に着けばわかるか。嬢ちゃん、俺はギスタ・ルドマスだ。よろしくな。同行者はまだいるんだが……ちぃと事情があって、後から合流する事になってる。とりあえず出発するぞ」

「は、はい、わかりました」


 廃村へは、当然ながらゲームのようにパッと移動できるという事はなく、地道に歩いて向かう。

 時々出現する魔物を警戒しながら進む為か、皆の口数は少ない。

 どのくらいそうして歩いただろうか。

 ふいに幾つかの馬の蹄の音が聞こえてきた。

 それは段々と大きくなって、こちらに近づいてきているのがわかる。


「お、来たかな」


 ギルドマスターさんがふとそう呟いて足を止め、音が聞こえるほうへと体を向けた。

 その様を見て、全員がそれに倣う。

 そのまま少し待っていると、数頭の馬が見え、次第に馬上の人物もはっきりとしてきた。

 その中の一人を見て、私は息を呑んだ。

 格好こそ冒険者風に装おっているけど、あの金茶の髪と赤い瞳は。


「嘘……」


 まさか、領主様まで直々に来るだなんて……!

 周囲を囲んでいるのは護衛の方々だろうか。

 揃って冒険者風に身なりを変えている。

 領主様方は私達の目の前で馬を降り、領主様は私達を一瞥した。

 その視線が私を捉えると、口を開く。


「やはり君か。数日ぶりだね」


 場所は違えど、領主様の言葉はゲームと同じだった。

 最も、領主だとは名乗られなかったけれど。


★  ☆  ★  ☆  ★


 やっぱり普通に歩くと時間がかかるもので、私達が廃村に辿り着いた時には、魔物討伐のメンバーが退治を終え、帰路につく所だった。

 彼らは突然現れた、ギルドマスターさんを含めた私達に驚き、そして私が廃村の浄化ができるという話を聞いて更に驚き、全員の視線が集まる中、私は浄化の術を使う事になった。

 それからはほぼゲームの通りに事が進んで、私は領主様と共に領主館へと行き、お金と村に住む権利を手にして、ふかふかのベッドへとダイブする。


「さて、それじゃあ今日も明日以降の予習を始めようかな」


 ベッド上をゴロゴロと転がり、その広さとふかふかさを堪能すると、私はむくりと起き上がって、特殊能力を発動させた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ