2ー1 マリー編 断りの理由
今回のお客様は
マリーという女性のようだ
かなり意気込んでジャンの店へと
飛び込んで来た。
ジャンは
「そんなに慌てなくていい
過去も未来もアンタ次第なんだから」
マリーは深呼吸すると
「そうね・・・ここへ行きたいの」
カウンターに有ったメモに
年数と時間を書き入れた。
しかし、ジャンは
すぐには動かなかった。
「ねぇ、アタシを送ってよ」
ジャンは首を横に振った。
「なんでよ、お金なら払うわ・・・」
ジャンは諭すようにこう言った
「子供連れて行かないのか?
まだ、赤ん坊なんだろ?」
マリーはヒィっと声をあげた。
連れて来てもいない子供の存在を
先に言われてしまったからだ。
ジャンはマリーが理解しているのにも
関わらず 再び言った
2度と戻れないと言ったはずだ
クールに装うジャンの思いやりとでも
いったところだろうか。
マリーは全てを見透かされた気になり
1度出直すと伝え
店を出て行き、誰も居なくなった
と思った
すると店の奥から男の声がした
スーツに身を包む男
彼はレオナルド
通称 (レオ)というらしい
そして彼はジャンにこう言う
「お前が情けなど、珍しいな」
ジャンはタバコをくわえながら言った
「あの人は、一人では耐えられない」と
ボソッと呟き
マリーの書いたメモを見た。
しかし、この男たちは
一体何者なんだろうか?
何もかも知っている様な口ぶり
時間の行き来が出来ているようだが
・・・。
徐々に解明されるといいですね