1ー3 ザック編 知るべきこと
カイルへの報復を決めたザック
エリシアの家で見る限り
何の変哲もない幸せな二人だった
しかし、それだけで
決心が揺らぐことは無かった。
日を改め
再び、エリシアの家を訪れたザックは
不審な車に乗り・・・
というか乗せられて消えたカイルを見た
結局、あんな若さから
変なヤツらと付き合っていたんだ
タクシーに乗り
後をつけると空倉庫にたどり着いた。
男たちの声が聞こえる
「いつになったら、終わるんだ
いい加減に始末しろよ」
!?
ザックは耳をそば立てた。
カイルは両膝を地面につけた姿勢で
「頼む、もう少しだけ
待ってくれ。必ずやるから!」
誰かの命を狙っているのか?
あの怪しい男たちは何者なんだ?
ザックはますます混乱していた。
まさか、エリシアを!?
全てを知りたいと思った・・・
そして同時に
来る時代が間違いではなかったことも
実感していた。
エリシアの家に戻ると
カイルの表情は曇っていた
やはり、エリシアが狙いなんだろうか?
ザックはしばらく見守ろうと決めた。
夜になるとカイルは
身支度を始め 歩いて町まで
出かけて行った。
もちろん、ザックは後を追った
なんと!
先日、ザックが飲んでいた店に
入って行くカイル。
ザックは背中合わせに座わる
しばらくすると
一人の男がカイルの席に座わり
挨拶もなく、話を始めた
「また、ヤツら来たのか?」
「あぁ・・・
早く始末しろってさ」
一体、何のことなんだ?
ザックは知りたくて仕方なかった。
すると後から来た男が言った
「女と別れて、逃げちまえよ」
「簡単に言うなよ、アイツが
狙われでもしたら、元も子もない」
やはり、エリシアが狙いなんだ!
ザックはいたたまれなくなり
店を出た。
「・・・心配だ」
ザックは足早にエリシアの家に向かう
すると
ビシッとスーツに身を包む男に
呼び止められた。
「お前、この時代に来ちまったのか?」
ザックは息をのんだ。
タイムスリップのことを
知っている!?