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タイム ジャッジメント  作者: ナオクール
本編
1/18

1ー1 ザック編 時の波に

時間を操る男

ストーリーテラーとして

物語の中枢に位置し

謎に包まれた「ジャン」

彼に送り込まれる

過去、未来で

各回の主人公たちは何を知り

何を手にするのか。

タイムスリップ出来るなら

アナタはどこに行きますか?


この物語は

時間を自由に操り

様々な問題を抱える人を

時空の世界へと誘う

奇想天外な物語である。


町外れにある

雑居ビルの地下に彼は店を構えていた

彼の名は「ジャン」

年齢不詳 無精ヒゲ

薄暗い地下なのに

サングラスをかけ

かろうじて目の向きが分かるくらい


時空転送の報酬は50万円

なお

気を付けなければならないのは

一度目的の時間へ行ったら

二度と戻れないということ


未だ例外でも

戻って来た者は居ない



あらら

そうこう言う間に

お客さんがいらしたようですよ


今回の主人公は

「ザック」

鍛冶屋で見習いからの成り上がり

大柄でぶっきらぼうな話っぷりは

職人気質と言ったところだろうか。


唐突にザックが口を開き

「アンタに頼みゃ

過去でも未来でも行けるんだって?」

そして

ジャンは目を反らすこともなく

「あぁ、そうだ。

先に報酬を頂いておこうか」

ザックは

バッグをゴソゴソ漁ると

約束の金額を支払った

そして

疑いの目でジャンを見下ろしている。

「やめるなら今のうちだが?」

諭すようにジャンが言うと

少し怒ったようにザックは返した

「やめたりしねぇよ

行き先も決まってんだからよ!」

そう言うと

メモを、取り出し

西暦と時間をジャンに告げた


「さぁ、こっちへ」

ジャンが指差した先に有ったのは

ロッカーだった

ザックは声を荒げた

「バカにすんなよ

こんなんで何処に行くってんだ!」


「覚悟が出来たんだろ?入ってみなよ」

ニヤリとしながらジャンが言う

ザックはムキになりながら

ロッカーへと入った

「なんだよ、何にも起こら•••••」

足元から消えるように

ザックは消えてしまった。

本当に目的の地へ

たどり着けたのだろうか?




少し覗いて見ましょう


ザックがたどり着いたのは

現代から35年前の世界

30歳の彼が生まれる5年前のようだ

なぜ、生まれる前の世界へ?


ザックは必死に女性を追っているようだ

あの女性は・・・エリシアだ

ザックの母親となる前

若かりし頃の自身の母親に

何をしようというのか。


小走りで

慌てている様子のエリシアだが・・・

ザックの父親になるマークと

初めての出会いの場面のようだ


会わせないようなどしてしまったら

ザックは生まれて来ることが

出来なくなるはず・・・

まさか、そんなことをする為に

この世界へと来たのか?

エリシアの落とした手帳を

ザックが拾い上げ

エリシアへと手渡す

笑顔でエリシアはお礼を言うと

雑踏へと消えて行った


マークはタクシーに乗り

離れて行く。


だが、ザックが消えることはない

何故だ。

頭を抱えるザック

「まだ、運命がこの先にあるのか?」

パニックになるザックだったが

ひとまず、エリシアが向かった方向へと

歩みを進めるザックであった。


エリシアを追いながら

ザックは繰り返し考えた

何故 出会いの場を破壊したのに

自身が消えないのか。

説明も聞かず飛び込んだ自身に腹が立った。


しばらくエリシアを追うと

一軒の家に着いた


ザックは静かに中を覗き込むと

エリシアと親しげにキスをする男が居る


誰だ?


「もう!やめてよ〜」

しつこくエリシアにちょっかいを出し

家中を追い回す男


ザックはハッとした

見覚えあるぞ!

あれは確か・・・

小さい頃よく遊びに来ていた

カイルだろ!


何故 カイルと母親が同居している?

こんがらがった頭の中を整理してみた

恐らく、ザックは

カイルとエリシアの間に生まれた子で

マークは知らずに育ての親に

なってしまったんだということ

この時、ザックは直感した。

だから、あの出会いを壊しても

俺は消えなかったんだ!


少し、作戦を練らなければ


ザックはエリシアの家を後にした。



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