ミッションIN修学旅行 旅館編
ようやく着いた京都。ああ~歴史を感じるな~。
「!!」
なんだ??今の悪寒・・・。まるで誰かに見られた感じのものだった。愛華も何も感じていないようだ。
「一体なんだったんだ??愛華、今なんか悪霊みたいな奴いなかったか??俺悪寒感じたんだけど・・・」
『私は何も見てないよ??お兄ちゃんまさか風邪引いた??』
どうやら俺の奇遇らしい。考えすぎか・・・。たはは・・・。
「大丈夫だよ。ちょっと疲れただけだから。修学旅行に着たのに風邪で4日も旅館で寝てるだなんて笑えないよ」
『そうだね。楽しい就学旅行にしたいね』
そうだな。俺は笑って頷く。
『だからってお兄ちゃん??』
なんだか愛華の牛え尾に何かどす黒いオーラがあるんだけれど・・・。
『大人の階段上っちゃだめだからね。やるならってむぐむぐ』
俺はとっさに手で愛華の口を押さえた。周りから見れば空に手をかざす高校生だろう。しかしそれを聞いていた小西さんとフィオネはくすくすと笑っていた。ああ~小西さんに軽く振られたばかりだというのに・・・。しくしく・・・。
「どうした~??神崎。具合でも悪いのか??」
どうやら空港で壁に手を当てて暗い顔してたから体調不良と思われたのだろう。担任の水谷銀一郎が心配そうに聞いてきた。
なあ~に大丈夫ですよ先生。俺はこれでも鍛えてますから。今のはちょっと思い出し憂鬱ですよ。よくありますよね、あっはっはっは。暗くなったり、突然明るくなるものだから先生は軽く引きながらわかった、ホントに体調不良なら言うんだぞっと言い残し、持ち場に戻った。
俺達はその後、空港からバスに乗り旅館へといった。なんとも古風な旅館だった。そこには同じ愛知県からの学校も着ていた。相互関係を結んでいる高校の1つ。希望ヶ原高等学院学校だった。中にはこの前あった女子生徒もいた。あ、もちろん俺以外にも男はいたぞ。かなりキザッタらしいやつだったけどな。あいつのせいであのくそ守護霊のことを思い出しちまった!!くそ~~~!!
その後は各自自由行動をとった。俺は小西さんとともに自由ヶ原の討手と会合を開いていた。もちろん守護霊も一緒だ。
「改めまして、私は唐沢美野里といいます。よろしくお願いします」
なんとも特徴的なアホ毛がぴょこぴょこ動くのがなんとも萌え~~。そんな俺に抱きついたのは彼女と瓜二つの女の子。
『久しぶりだね、お兄ちゃん』
彼女は唐沢さん・・・じゃなくて美野里の守護霊小百合。美野里の双子の妹だ。どうやら小学時代に悪霊に殺されたらしく。そのとき来ていた、討手によって守護霊にされたらしい。見分けがつかないほど似ているが、1つだけ決定的な違いがある。それはアホ毛が右に向いてるのが姉の美野里で左に向いてるのが妹の小百合なのだ。何で名前で呼ぶって??それはだな・・・。
「佑介~」
こうやって俺にくっついてくるのだ。こんなかわいい高校生がくっついて来たら俺・・・もう燃えしゃなくて萌え死んじゃう・・・。
『お姉ちゃんとお兄ちゃん仲いいよね』
小百合も姉を応援する。俺も最近は心が揺さぶられ始めてるのは事実だ。横からまたもやどす黒いオーラが・・・。
『お兄ちゃん~~??』
愛華の存在を忘れていた!!
『何で私を忘れるの??うえーん えーん』
あ~、とうとう泣き出しちまった。こうなると手が付けられないんだよな。
「大丈夫じゃい??レディー。こんなかわいい子を泣かすなんてこの男は人間じゃない」
キザッタらしい、女たらしのお前には言われたくない。
「君よりは女性に信頼されていると思うよ。君の守護霊だって僕のコレクションの1つにしてあげてもいいんだよ??もっとも希望ヶ原の女子生徒の心はすべて僕のものさ」
「何言ってるの??私の心はあなたではない別の人にあるの!!ね~佑介~」
あはは~うれしいね~。俺もう幸せ~。
「そんなことより明日からの行動の打ち合わせをしましょう」
小西さんの無機質な仕事モードの声が響く。あ~振られたからな~。ガックシ・・・。
『ここの旅館は昔自殺した客がいたらしいです』
フィオネ??いつの間に調べたの??
『旅行前日までに京都とならで起きた事件・事故などをすべて調べました』
『それなら僕チンもやったよ』
なんだかガキが出てきやがった。こいつはガキに見えても立派な守護霊らしい。なんでも生前はお坊ちゃまだったらしく、こいつ・・・黒金輝弥の権力と金に惹かれたらしい。こいつも金持ちらしいからな。
「ふふん、僕の操る式神でちょちょいっと済ませちゃいいんだよ」
ふん、討伐が簡単にいくとは限らないぜ。最近は手ごわくなってきたからな。
「それは君が弱いからじゃないか??君の守護霊は特に強い気がしない。はっきり言って役立たずだね」
「『!!』」
俺は切れた・・・。頭に血が上った・・・。いつの間にか俺は輝弥の胸倉をつかんでいた。
「てめえ~、いいたいほうだいじゃねえか・・・。最初に躍らせておいて、最後はドスンと潰すか・・・。最悪のやり方だ・・・。そうやって女の子たちに自分を嫌われないように差し向けていたんだろ!!それをお前はみんなの心は僕に向いてるって言ってるんだろ??くそやろ~!!そうやって悪霊になった女の子だっているんだぞ!!泣いてたんだぞ!!お前のやリアk他では最後には最悪の展開が待ってるぞってぐは!!」
俺は思いっきり小西さんに殴られた。見下したような眼をしていた。
「何すんですか!!ぐは!!」
『お兄ちゃん!!』
泣きながら愛華が俺によってきた。何泣いてるんだよ・・・。俺は平気だぞ??
「佑ちゃん??ここは喧嘩をするところじゃないんだよ??分かってる??」
なんだよそに言い草・・・。それじゃあ、悪霊化は進む一方だぞ??それでもいいんですか??小西さん。
「だからそれをとめるために私たちがいる。違うか??」
なんだよそれ・・・それじゃあこいつのやってること・・・認めるんですか??
「これが彼の性格なら仕方あるまい。私は目をつぶろう」
「・・・・ごめんなさい。私も仕方ないと思います」
なんだよ・・・小西さんだけじゃなくフィオネも美野里も小百合も・・・。
「愛華は??愛華はどうなんだ??」
愛華なら俺の味方になってくれる・・・はずだったのに。
『私も仕方ないと思う』
終わった・・・。俺はがっくりとその場に崩れた。それに合わせて俺はやつに頭を踏まれた。
「これで分かったか??俺の力・・・。それは女の子の心を捕らえることができる力なのだ!!」
何それ・・・。ワケワカンね・・・。何??美味しいの??
「そこで転がってろ!!」
俺は蹴られた。尋常じゃない力だった。どうやらやつは足を奪われたらしい・・・。肋が何本かもってかれたな・・・。
「俺は認めね・・・。俺は認めないぞ!!そんなの間違っている!!」
「「「『『『あははっはっははははははっははははっははははははっはははははははっははっはっはははは』』』」」」
笑い出した??なんだこの悪寒・・・。まさか!!
「これはあの時感じたもの!!誰だ!!誰がこんなことをしている!!」
ん??俺の腰には見たこともない刀が。
「『牙狼丸』じゃないな」
『汝・・・力を求めるか??』
なんだ??誰なんだ??
『汝・・・力を求めるか??』
「・・・しい」
当たり前だ・・・。何判りきったことを言うんだ・・・。
『汝・・・「うるせー!!」』
俺は吼えた。あまりに分かりきったことなので馬鹿らしくなったのだ・・・。
「欲しいに決まっている!!俺は力が欲しい!!」
『なら・・・何のために・・・』
「!!」
『貴様の仲間はすでに己の欲におぼれ・・・もがき・・・そして散っていった。これまで何人ものやつがそうだった。汝はどうだ??』
突然試すような口調に変わった。みんなやられただって??みんなって・・・。まさか!!
『そんなことよりも貴様が答えを出せれば仲間は救われる・・・』
野郎・・・。
『今再び問おう!!貴様はなぜ力が欲しい??』
俺がなぜ力が欲しいのか・・・。何で??なんで??ナンデ??・・・。とりあえずは目をつぶる・・・。浮かんでくるのは・・・庭??なんだ??この昔じみた庭は。でもなんだか懐かしい・・・。っと誰か来た。
「またいらしていたの・・殿」
女の人だ。きれいだった。心が奪われるくらいきれいだった。
「あなたの笛を聞かせてくれませんか??」
笛??
「あなたと共に・・・に乗って天を駆けた昨日はとても楽しかったですよ」
空飛んだんだ・・・。ってどうやって??
「あなたの・・・」
待ってくれ!!あなたは一体誰なんだ??
「また楽しい夜をすごしましょう」
う!!まぶしい!!目が開けられない!!俺は白銀の光の先にいる男の最後の言葉を聞いた。
「さあ、参りましょう・・・さくら(・・・)姫」
「!!」
俺はわかった・・・。分かっちまった・・・。わかったんだな・・・。ここで3段活用・・・。空気読めよコラ!!
だからここに誓おう・・・。
「俺が守りたいのは小西 桜ただ1人だ~~~~!!」
突然体が軽くなったのを感じた・・・。俺は浮いてるのか??無重力ってこんな感じかな??感じたことないけれど・・・。
「汝の誓い・・・確かに受け取った・・・。貴様にこれを渡そう・・・。いつか使う日が来るだろう・・・。だから今は・・・貴様の心に埋め込んでおく!!」
「!!」
突然化け物みたいな声に変わった!!やばいと思った瞬間俺は意識を失った・・・。最後に見たのは白銀の体を持った巨大な怪物だった。ああ・・・やつがこれを俺達に仕掛けていたのか・・・。俺は・・・。
はっと目を覚ますとすでにベットの中だった。隣には同じ部屋のやつがグースカ寝ていた。どうやら夢だったのか??それなら今まで俺は何をしていたんだ??確かに俺達は会合を開いていて・・・一体あれはなんだったんだ??まあ、明日になればすべて分かるだろう。そう思いつつ俺は再び眠りについた。
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