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ターゲット1 とある人生の終わりと新たな人生 中

なぞの人物登場。

かつ かつ かつ 2人のそろった足音が聞こえる。知らない人たちから見たら俺達はたぶん恋人同士に見えるんじゃないかってくらい近かった。藍華は無意識なのだろうが兄としては嬉んだがそろそろ兄離れをして欲しいとも思う。かといって自分には彼女がいないのがつらい。哀歌に何人もの男子生徒が告白したが見事に撃沈させられてきた。フラグは乱立しているにもかかわらず、すべて排除してきたのだった。兄としては売れ死んだが、男としては断られた生徒たちに同情するし、申し訳なく思う。人間としてはどうしてそんなにもフラグがたつのかが分からず、軽い嫉妬ももっていたりする。

(俺も顔は悪くないと思うんだけどな・・・)

そう言って自己陶酔の入る。しかしそんなボーっとできる時間を登校時間において藍華は与えてくれない。常に自分と話をして欲しいのだそうだ。こっちだって少しはボーっとしたいんだよ我がシスター・・・。でもなんだかんだいって俺も律儀に話しにのっかってやっている。途中近所の人たちに挨拶し(何回かまるでカップルみたいだね~と冷やかされた。藍華は満足そうだったが・・・)、ようやく学校に着いた。

「わー。きれいだねー」

学校の回り一体には桜が植えられており、そのすべてが開花していた。まるで今日の入学式を祝福してくれているかのように・・・。藍華はそんな桜に興奮したのか走り回っている。

「走って転ぶなよ!」

「分かってる!」

本当に分かってるのかね・・・。俺は近くのベンチに腰掛けて桜を眺めていた。風が葺くと桜が飛ばされひらひらと舞っていた。

「今日は最高の式になるな・・・」

それはちゃんと親が来ていればなおさらなのに・・・。仕事が忙しくて行くことができないと今朝方親たちから電話が来た。愛かもこれないことを聞いたときには少し残念そうだった・・・。

「バカ親が・・・」

今まで俺達の行事に参加してくれたことは1度もなかった。学校からも何度も着てくれるように行っていたが・・・結局着てくれなかった。それも仕事が忙しいから・・・。結局俺達よりも仕事のほうが大切なのだろう・・・。そんな親なのだから・・・。仕方がない、割り切ろう・・・。ふと俺が顔を上げると目の前には同じ学校の女子生徒が立っていた。


「生徒会長?」

前にいたのは生徒会長吉川深夏さんだった。剣道の道場を開いている家で育ったため、剣道部にも所属していた。髪は黒く、長い。スタイル抜群で、学園のアイドルだった。それよりも生徒会そのものがアイドル集団的存在だった。それも人気投票だったためみんな女子生徒だった(そんなのでいいのかよ・・・。ちなみに俺も参加したっておい)。

「かわいらしい子ね。新入生?それとも・・・彼女?」

「妹です。今日ここに入学するのでよろしくしてやってください。神崎愛華って言うんです。俺は・・・」

「2年A組神崎佑介くんでしょ?あなたのことはよくうわさで聞くのよね」

「うわさですか?(やったーついに俺にも春が来るのかー)」

「ええ・・・極度のシスコン生徒だって」

ずさー 俺は見事に転んでしまった。顔が痛い・・・。

「あ・・・あの、俺は確かに妹といつもいますけれども消して俺がシスコンなのではなく、愛華のほうがブラコンなんです」

「あらそうなの?ごめんなさいね」

「いいえ、大丈夫です(絶対面白がってたな・・・)」

「そろそろほかに生徒たちや保護者の方々が来る頃ね」

「ああ、そうですね。もうこんな時間か~。おーい愛華そろそろ中に入るぞー」

「はーい」

相当遠くまで走って行ったなあいつ・・・。

「くすくす、元気な妹さんね。うらやましいわ」

「あいつは元気が取柄ですからね」

「それじゃあ、あなたもしっかりと式を成功させるのよ」

「分かりました」

「それと・・・気を付けて・・・」

「?」

そう言って生徒会長は学校に入っていった。俺は最後の気をつけるように言われたことの意味がまったく分からなかった。


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