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守護霊たちが消えるとき

俺達は翌日再び大型車に乗って最後の戦いの部隊に移動していた。ついたところは普通の野原。しかし空は黒い雲に覆われていて今にも闇の世界が光臨しようとしているかのようだった。


『お兄ちゃん、ここまで来れば後は勝つだけだよ』


ぐっと親指を立てる愛華。そうだな、最後は小西さんを助けるだけだからな。


「みな、覚悟は決まったな??ここからは聖獣の力を持つ4人が悪霊王を、ほかのものは悪霊たちを討伐して欲しい。ここまでくれば守護霊たちも力を思う存分震えるだろう」


その言葉に愛華をはじめとする守護霊たちが歓声を上げた。そしてやつが現れた。


「ははは、まったくわざわざやられに来たのか??人間どもが」


小西さんの声で話すのやめろよな。虫唾が走る。お前なんかに小西さんを渡すわけには行かない。いい加減返してもらうぞ!!


「そのとおりだぜ佑介。さっさとこいつを討伐して祝賀会を開こうじゃないか」


ああ、それはいいな。飲めや食えやのどんちゃん騒ぎだ!!


「まったくあなたたちには緊張感はないんですか??」


眼鏡をあげながら言う拓斗。そういうお前だって興味心身じゃねえか。


「ぼくはそんなこと思ってないさ」


お??ツンデレか??やるね~。


「ちょっとちょっとみんな、それは勝ってから考えればいいことでしょ??みんな戦闘開始してるよ」


俺は振り向くと向こうでは群れで迫ってくる悪霊たちを力ずくで倒している人々が映った。みんな俺達を信じているんだな。だったら俺達がやることは1つだ!!


「「「「お前を討伐する!!」」」」


「あーはっはっは、やれるもんならやってみな!!」


そういうと悪霊王は手をかざして詠唱する。


「今宵我はこの世の王となる。我にひれ伏せ霊たちよ。我の血となり肉となれ!!」


俺は次の瞬間愕然としたね。次々と飛び出してきた闇に愛華がつかまったんだ。愛華だけじゃない、ほかのやつの守護霊たちがみんな捕まっていた。必死にはがしにかかるもみんな苦戦していた。


『お兄ちゃん!!』


「愛華!!」


俺は必死に手を伸ばすも届かなかった。お兄ちゃんと何度も助けを求める愛華。俺は跳躍する。


「うおおおぉぉぉぉ!!」


俺は愛華をつかむ闇を切り裂いた・・・。しかし切れなかった・・・。跳ね返されたのだ。


「なんで・・・??」


「ふははははは、貴様も分かろう、我と貴様では霊圧の強さが違うのだ!!そんな軟弱な霊圧で我を倒そうなどとは滑稽だ」


笑い飛ばす悪霊王を無視して更に跳躍する。愛華をつかむ闇を斬るために!!


「はああぁぁぁぁあ!!」


俺はかつてないほどの霊気を刀に付加させた。ただ愛華を助けたいと思ったから。俺の右腕からは鮮血がほとぶしった。


『お兄ちゃん!!』


自由な片手を命いっぱいに伸ばしてくる。俺は闇を斬りつけながら愛華に手を伸ばす。今度こそ届こうと思った。


ぶしゅうぅぅぅっぅう!!


『ああああぁぁっぁぁぁあ!!』


鮮血ではないきらめくものが愛華の失われた腕から出ていた。悲鳴を上げながら愛華は闇に飲まれていった。俺は呆然と見ながら地面に叩きつけられた。あまりのことに着地を忘れていたのだ。それにまったく闇を切れなかった・・・。俺にはある文字が浮かんだ・・・。


「終わりだ・・・」


ぼそりとつぶやいた。とたんに俺の体は動かなくなった。体が思い・・・。それに・・・眠い・・・。みんなが何か叫んでいるのは聞こえるが・・・。もういいんだ。俺はそうっと目を閉じた。そしてこのとき、世界中から守護霊が消滅した。人々は生きる意志を失い、悪霊の道へと足を踏み入れる・・・。


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