ミッションIN修学旅行 清水寺編
俺達は今清水寺に来ている。『牙狼丸』にひびができちまったからには小西さんにかなり負担かかっちまう。それも俺が弱いせいだ・・・。くそ!!俺は近くの木を叩く。愛華はそれを心配そうに見てくれる。そっとしておいてくれるのは彼女なりの気遣いだろう。小西さんも気にするなといってくれた。フィオネもそうだった。
「しっかし高いですね~」
「ここから蔀で飛び降りれるかな??」
おっかないこと言わないでください。あれは昔話ですよ。それにしてもここにも悪霊がいるんですか??
「なんでも落ち武者が集まってここで大量自殺したことがあるらしく、その霊が最近になって活発になっているんだ」
具体的には??
『ここで自殺する人が増えてるんです。今年に入ってもう20名。なんでもなかった人が突然体調を崩すところから始まるらしく、そこから坂を転がるようなものですね・・・』
「それも悪霊たちのせいなんですね??」
「そう、彼らは仲間をあつめている。一体何をしようとしているんだか・・・」
愛華は何か感じるか??
『特に何も感じないね。守護霊たちも疲れてる。相当悪霊の力が強いんだね』
『悪霊が守護霊に変わって後ろに付くために自殺者が現れるのです』
それなら早く何とかしなきゃな。罪もない人が夢を奪われていく・・・。そんなのはだめだ!!
『愛華も頑張るよ!!お兄ちゃん』
おっし、期待してるぜ!!愛かはえへへっと屈託もなく笑った。
「それでは術式を組み立てます」
そう言って子に試算はいつもの悪霊を呼び寄せる術式を発動した。
ドカーン!!
大きな爆発音が響く。どうやら下かららしい。来訪者はあわてて逃げ出している。同級生の姿もいる。何とか無事でいてくれよって・・・ん??なんだか生徒たちの中になにやら変な感じを持つ奴がいたな・・・。気のせいか??
「佑ちゃん!!来るよ」
おっし!!『牙狼丸』もう少し頑張ってくれよ。刀はカタカタと弱弱しく動いた。愛華!!
『オッケー!!』
愛華の正の霊気をまとわせる。まだ大丈夫そうだな・・・。でも龍の力は使わないほうがいいな・・・。
「あちらから援軍が来るようだよ!!それまで頑張ろう!!」
分かった!!ところでこいつのレベルは??
「こいつらは・・・レベルDだが多すぎる!!なんて数を集めてるんだ!!」
いちいち気にしてても仕方ねえな!!俺はは知って悪霊たちの群れに突っ込んだ。
「俺がお前らの魂を救ってやる!!」
切って切って切りまくる・・・。倒しても倒してもきりがない。次から次へと集まってくる。まるでゾンビだな。
「蒼槍竜雨!!」
小西さんは方で息をしながらもレイピアを振り続ける。威力は落ちてるものの範囲は変わらない。連射して何とかしている。それでも限界が来る・・・。俺も使いたいことは山々だが折れてしまったら・・・。そんなことしてるうちに俺達は落ち武者たちの攻撃で切り傷だらけになる。血を流しすぎた・・・。意識が朦朧とする・・・。援軍は??まだなのか??
「痛い・・・痛い・・・」「戦は・・・終わった」「最後まで殿に忠誠を・・・」「なんでこんなことに・・・??」
「成功までもう少しだったのに・・・なんでこんなときに体調が・・・」
声・声・声・・・。悪霊たちの生前の声。悲しんで死んでいる。ここは悲しみの舞台・・・。きらりと光るものが飛んでくる・・・。俺達はそれが何なのかを確認できない。悪霊たちによって押しつぶされ、そこからせいの霊気を奪われているのだ。愛華はどうやら必死に俺を助けようとしてるようだ・・・。何やってんだ・・・俺はこれで・・・。
『終わるのか??』
ギンか・・・。もう頭にポジティブが浮かばねえ・・・。
『負の霊気に負けるなんて・・・それでも守るといって者の姿か??』
助ける・・・たすける・・・タスケル・・・。
『俺が守りたいのは小西 桜ただ1人だ~~~~!!』
そうだ・・・。俺は言ったじゃないか!!小西さんを守ると!!
「くっそ~~~~!!!」
俺は残っていた力をすべて刀にこめた。さらにギンの力もこめて・・・。そして叫ぶ!!刀が折れようが砕けようが愛する人を失うほうが辛いんだ!!
「封星龍破!!」
銀色の龍が悪霊たちを食らっていく、刀がきしむ・・・。もってくれ!!ギンでも殺すのに時間がかかる。俺達に地価空く悪霊たち。しかしそこに来たのは。
「風魔の矢!!」 「式神・ヤマタノオロチ!!」
唐沢美野里と黒金輝弥だった。助かった!!
「ごめんなさい!!こちらでも苦戦したもので」
「僕は余裕だったよ。小西桜君を助けにって気絶してる」
バーカ。何1人でうなだれてやがる。そうこういってるうちに俺のギンと美野里の矢、そして輝弥の式神によってすべて昇天させた。
「小西さん??大丈夫ですか??」
俺の問いかけにも答えない。どうやら本気で気絶したらしい。霊気取られすぎたのかな??
「お疲れ様です。吉川さんには私から連絡しておきますね」
スイマセンね、何から何まで・・・。
「いいんですよ、あなたたちが傷ついてしまったのはこちらの援軍が遅れたからなのですから」
でもきてくれたからいいんじゃないですか??
「それは助かったからいいですけれども、もしかするとあなたたちは殺されていたかもしれないんですよ??それでもいいとなんていえるんですか??」
それは・・・その・・・。
「そこまであなたが気を使う必要はないんですから。あなたに今しなれると私たちが大きな責任を負わなければいけなくなるんですから」
大きな責任??
「あなたはこの修学旅行の後専属機関『ガイア』にはいる人なんですから」
『ガイア』??そういう名前なんだ。
「『ガイア』は最強の討手たちの集まりだ。手をぬくと殺されるぞ??お前のようなひょろひょろはすぐに死ぬ」
そうかい・・・。忠告ありがとう。
「へっ!!」
「それよりも小西さんはどうする??フィオネも力尽きちゃったらしいし」
俺がおぶりますよ。大丈夫です。俺は力ありますから。
「そう??それじゃあよろしくね」
そうして俺達8人は清水寺を後にし、最も危険な清明神社に向かった。俺の刀はもう限界だった・・・。
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