仲間たち【回想】
ユイ「どーもー!鹿角族のユイでーす!」
ホース「馬耳族のホースです。」
ユイ&ホース「二人合わせて、馬鹿ップルでーす!」
男女ペアの芸人コンビのように、息がピッタリだ。
ユイ「私、鹿の角が頭に生えているんですけど、最近ジビエ料理にはまっていまして、その中で一番好きな肉は、鹿の肉なんです!」
ホース「それって、共食いじゃん。」
ユイ「えー!?そうなんですかー?でもホース君だって、一番好きな肉料理は、馬刺しだって言ってたじゃん!」
ホース「どっちもどっちの、馬鹿ップル。」
ユイ「でもやっぱり、鹿肉を食べるのは、やめられない。」
ホース「もうええわ。」
ユイ&ホース「どうも、ありがとうございましたー!」
こんな感じの、ユイ&ホースの、馬鹿ップル。
さっき、鹿が鹿を食うと共食い、馬が馬を食うと共食い、と言ったけど、人間も飢えるようになったら、人間同士の共食いということにもなりかねないという警告もあるようだ。
ところで、俺たちの仲間の女の子たちの中で、誰が一番かわいいかって?
それは、俺の彼女のアイラ、と言いたいところだが、ユイちゃんもかわいいかなって。
だけど、ユイちゃんにはホース君がいるからね。
だけど、ユイちゃんのあのペースには、正直ついていけるかどうか。振り回されてしまうと思った。
あとは、キツネ耳族のミムちゃんもいるし、それから、鶴族のマインさん。胸の大きなセクシー美女。
さて、どうしたものかな・・・。
そうこうしているうちに、過去の世界では歴史改変という異変が、異世界では魔界の侵略という異変が起きていたのだった。
よくよく考えると、ケモミミだって、耳以外は、
ほぼほぼ、人間と同じなんだよな。
だから、人間もケモミミも変わらないんだ。
ただ、ケモミミは人間の優れたところと、それぞれの動物の優れたところを、持ち合わせているというからね。
放射能除去装置、というのを開発する必要がある。
先の大戦で、大半の土地が放射能に汚染されてしまったけど、俺らの住んでいるあたりは、奇跡的に
放射能の影響の少ないところだった。だから集落や居住区も作れたし、農業や畜産も、自分達が食べていく分くらいなら確保できている。
風評被害とか、気にすることになったかもしれなかったが、どうせ自分たちの食べる分だけだ。文句を言いにくるような連中とかもいない。
ここまでがアイン目線 ここからがミム目線
私は、キツネ耳族のミム。同じキツネ耳族のお友達も招いて、今日はダンスパーティーなの。
私たちは、ダンスが得意な、踊りの民族。戦闘の時の得意技も、踊り系が多い。
ハッスルダンスは、HPを回復するし、ハッスル音頭は、ステータス異常も回復するの。
古来より、キツネ耳族に伝わる、踊りの一種なの。
このところ、アイン君はとても忙しげに、駆けずり回っているらしいの。なんでも、タイムマシンを発明して、過去の時代へ行くつもりなんだって。
それならついでに、キツネダンスの源流についても調べてきてほしいなと、注文つけようかな。
次の瞬間、空の上で何かが開くような音がした。
どうやら、この世界と異世界をつなぐ扉が開かれ、さらには、先の大戦前の時代と、こちらの時代とがつながり、いつでもそれぞれの世界、それぞれの時代を行き来することができるようになったという。
そうなると、招かれざる存在、たとえば魔物や、しまいには魔王まで、こちらの世界に来る可能性もあるということになる。
そんな、大変なことが起こっているなどとは、この時の彼らは、まだ思いもしなかった。
空が、うごめいている。まるでオーロラのように。
そして、そのうごめきは、いっそう活発なものとなっていく。
私は、私だけは感じ取っていた。何か大変なことがこれから起こるんじゃないかと。
タイムマシン開発している場合じゃないんですけど。
ヤバいんですけど。
今いる世界が、いちおうは現実世界。それとは違う世界が、異世界。私たちと同じような人たちが暮らす世界もあれば、悪魔や魔物が暮らす世界もあるってこと。
あ、それから、全然関係ない話なんだけど、エナジートレインの試運転と称して、貸し切りで乗りに行っているらしい、アイン君。
もっともらしいことを言って、自分がそれに乗りたかったんだと思った。
ちなみに私の踊っているハッスルダンスと、ハッスル音頭。
ハッスルダンスは?
そーれ!ハッスル!ハッスル!
ハッスル音頭は?
はあ~!踊り踊るなら、ハッスル音頭!
みんなで踊りたいな。こんこん。




