恐ろしい夢
実はアインは、とてつもなく恐ろしい夢を見ることがあるという。
巨大な魔物が地中からよみがえり、全てを破壊する夢だった。
最初は自分の心の中にだけしまっておくつもりでいたのだが、あまりにも何度も同じ夢を見るので、それで、みんなにその夢のことを話そうとした。
この時代にも、この世界にも、魔物が現れた。
今はまだ、下級の魔物だが、そのうちもっと強力な、位の高い魔物もやってくるかもしれない。
もしかしたら、何かとてつもないことが起ころうとしているのかもしれない。そう思った。
実は、この他にも恐ろしい夢を見ることがあるという。
ある町の中にいて、突然、核ミサイルが落ちてきて町を破壊する、という夢だ。まさに爆風に吹き飛ばされる、その瞬間に目が覚める。気がつくとベッドの上。
ミサイルが飛んできて、高層マンションを直撃する。
さらに、核ミサイルが飛んできて、高層ビル群が、熱風により吹き飛ばされる。
あのブラック企業の本社ビルも、核攻撃で吹っ飛ばされる。
いじめ自殺、その後の学校の対応の悪さで問題になった、あの学校の校舎も、ことごとく核攻撃で吹っ飛ばされる。
核攻撃の前には、どんな悪党も無力だ。
アインは犬の姿で、窓の外を見つめている。背後には、飼い主とその家族らしき人影が。
そこに核ミサイルが飛んでくる。世界は白い光に包まれる。夢の内容はその瞬間まで。そこでいつも、目が覚める。
その夢の内容を、まずはガンツとタカヤスには話した。それから、アイラにも話した。
それから、ミム、ユイ、ホース、マイン、それと、
オブリガード先生も呼んで、恐ろしい夢についての話をした。
アイン「実は俺は、」




