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非常事態
ヤシヒロ一行はドラゴンに乗り再度北に向かって飛んだ。
空腹も満たされ旅は順調だった。
その時がくるまでは。
ーナビが突然騒ぎ出した。
『非常事態でス!『駿』が近くにいまス!早く地上に降りて絶対に音を立てないでくださイ。どうあがいても勝てない相手でス!』
それを聞いて全員緊張した面持ちになった。
ヤシヒロを除いては。
地上に降り立ちヤシヒロ一行は黙り込む。
だがヤシヒロは我慢できなくなってきた。
まだそんなに時間経過していないのにユサユサしだして緊張感を感じさせない。
『勇者さん!ユサユサやめてもらっていいですカ!ちなみにわたしの声はパーティにしか聞こえませン!』
『グゥゥゥー』
静寂の中ヤシヒロのお腹の音が鳴り響く。
『勇者さん!なにやってるんですカ!!!』
そう言われてヤシヒロは自分が悪いのではないとでも言いたげな揺れかたをした。
『敵に見つかってしまいましタ!こちらに近づいて来まス。人間を超え神に近い存在の『駿』奇忌危鬼がやってきまス!」
『タクミさん!なんとか時間稼ぎを頼みまス!!』
『なんとかって!!!』




