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くいにげにげ
ヤシヒロに食い逃げしなければならないという身勝手な強迫観念が生まれつつあった。
わがままな話ではあるが冒険を成功させるには正しいことであった。
だが今回の食い逃げは今までで一番難しい。
ガタイのいい人間がところ狭しと通路をふさいでいた。
『食い逃げ・・』
ヤシヒロがつぶやいた時にはパランとプテラン、のぞん美は既に店の外にいた。
何故かそれよりも先にタクミメンバーが店の外に出ていた。
ーナビからファンファーレが鳴り響く。
せっかく食い逃げに成功したのに見つかりそうな轟音だ。
『おめでとうございまス!勇者様は今回の食い逃げで[切り札]食い逃げ王を獲得しましタ!』
ーナビが告げた。
当然のごとく骨太は忘れられていた。
のぞん美が骨太を迎えにいく。
『おめでとうございまス!骨太さんも今回の置いてけぼりで[切り札]ひとりぼーんちを獲得しましタ!』
ーナビが告げた。




