序章 後編 光る鍵と洞窟の謎
今日中に序章投稿することが出来ました!
前編も含めてどうぞよろしくお願いします!
「なんで続きが......」
俺は怖くなった。
どうして?
なんで?
なにがどうなって?
考えがまとまらなかった。
俺は絵本を閉じ、本棚に戻した。そして、電気を消し、ベッドに横になり、寝ることにした。
違う。今のは見間違いだ。きっと、疲れているんだ。
本当に続きがあったか確かめたかったがそれどころではなかった。ただ不気味でしょうがなかった。
俺は幽霊とか心霊現象やUMAの話は苦手だ。
実際に会ったら、自分で言うのもなんだけど、絶対に気絶する自信がある。
とにかく、早く寝よう!
そして、今日のことを忘れるんだ!!!
だが、そうはいかなかった。
俺はベッドから出ていない。なのに、なぜか明るい。
目を瞑っていても分かった。俺は薄目でその明かりの元を見た。
ーーーーーーそれは鍵だった。
光る鍵を見た瞬間、さっきの絵本の文章を思い出す。
『しょうねんはあるいていると、かぎをみつけました。
そのとき、かぎがひかり、おんなのこのこえがきこえてきました。』
女の子の声!?
いや、それはマズイって!!!
本当に幽霊とかは勘弁してくれ!!!
「たすけて......」
「ひいっ!?」
ここから逃げ出したい気持ちでいっぱいになった。こういう展開になったのは初めてだ。
どうすればいいんだ!?だれか助けてくれ!!
「たすけて......」
それは俺のセリフだっ!!!
頼むからどこかへ消えてくれ!!
だけど、この声どこかで聞いたことがある気がする。
まさか......巡!?
「巡?巡なのか!?」
「たすけて......」
「巡!巡なんだろ!?どこにいるんだ!?」
「たすけて......」
すると、鍵はドアノブをなにかの力で回し、部屋を出た。そして、階段を降り、玄関のドアも開けて外に出た。
「巡!!!」
気がつけば俺は光る鍵に向かって外へ飛び出し、走って行った。
鍵はどんどん奥へと進む。
追いかけている最中、自分でもなんでこんなことをしているのか分からなかった。
だけど、巡の助けを無視することは出来なかった。
警察とか近くの人に知らせるなんてことは頭になかった。
ただ、鍵が巡の居場所を知ってると思っていたからだ。
鍵は山道の方向へ曲がって行った。
俺も鍵を追いかけ、山道へ曲がった。
だが、ずっと走り続けてきたせいで息切れを起こし、スタミナがそろそろなくなってきた。
それでも、走り続けた。
しかし、体は持ってくれなかった。俺はついに足を止めてしまった。
鍵を......見失ってしまう。
「......?」
光が遠ざからない?
顔を上げると、鍵は光ったまま止まっていた。
俺を待っているのか?
俺は歩きながら鍵に近づいて行った。すると、鍵は今までのスピードよりかなりゆっくりに進んで行った。
俺のペースに合わせているのか、早歩きになると少し早くなり、また歩くとゆっくりになる。
なんか、今まで精一杯走っていたのが馬鹿みたいに思えた。
実際、かなりの距離を登った。ここまで山を登ったことは一度もない。
前方になにかが見えた。......洞窟だ。
真っ先に思い浮かんだのは心霊スポット。
幽霊が出そうな雰囲気が洞窟内に漂っているように感じた。
だが、それよりも巡を助けることの方が大事だ!!!
幽霊が怖いとか言ってる場合じゃない!!!
俺が怖がってどうする!!!勇気を出して行くんだ!!!
俺は光る鍵と一緒に洞窟の中へと入ることにした。
洞窟の入り口近くに『立ち入り禁止』の看板があったが
進むことにした。
洞窟の中はとても薄暗い。光る鍵があったから良かったけどなかったら何も見えなかったと思う。
洞窟の雰囲気は重くて、そして冷たい。とても長居するような場所ではないと思った。
歩き続けるとまた鍵が止まった。
そこには、とても前に進めない大穴があり、行き止まりだった。
鍵はゆっくりとその大穴へ近づき穴の奥へと入って行った。
そこで......俺は自分の異変に気付いた。
足が地面についていなかった!!!
「う......浮いてる!?」
魔法かなにかか!?
とにかく自分が浮いてるということに驚きを隠せなかった。
鍵と一緒に俺は洞窟の大穴へと入っていく。
上を見ても下を見てもどちらも真っ暗で何も見えない。
ただ、光る鍵の力に頼るしかなかった。
そして......足に地面が着いた。
というより、なんで息ができるんだ?
酸素の量が少ないはずなのに......全く苦しくない。
これも、光る鍵の力なのかな?
だとしたら、巡がここにいるなんてありえない。
ずっと、疑問しか出てこない。非科学的なことが起こり
すぎて頭がついていかない。
今、俺はこの鍵と一緒に進むことしか出来ない。
ーーーーーー鍵と一緒に進むと前方に水晶玉みたいなのが見える。
水晶玉の近くに行くと、錠前がある。
光る鍵が、錠前と接触した瞬間、水晶玉は割れた。
......俺は声を出せなかった。
夢を見ているんじゃないかと思った。頰を引っ張ったが普通に痛い。
こんなことがあるのか?
それは、人形のように小さく、美しい羽を持ち、空を自由自在に飛べる小さな人間ーーーーーーそう、妖精だ。
俺はあの絵本のことを思い出した。
『ひかるかぎをおい、ついにこえのもとへたどりつきました。
そこにはようせいのおんなのこがいました。
かぎでじょうをあけ、しょうねんはおんなのこをたすけました。おんなのこのなまえは......』
気が動転していたとはいえ、なぜ巡と思ってしまったのかが自分でも分からない!
妖精の女の子と書かれていたことを俺はすっかり忘れていた!
今日のことだというのに、もう忘れるというあまりの自分の物覚えの悪さに落胆した。
......でも、そうなるとここまで絵本通りになってるってことになる。じゃあ、あの絵本は一体!?
妖精の方を見ると、妖精は俺に笑顔で話してきた。
「助けてくれてありがとうございます。私の名はユリア。見ての通り妖精、いわゆる古代人です。失礼ですがお名前は......」
「お、俺!? こ、古代 探だけど...... 」
「ではサグル......助けてもらってなんですが、お願いがあります」
「おね......がい?」
「私と一緒に、この試練の洞窟を攻略してください」
序章終了です!
次回からいよいよ探検がはじまります!
コメントや感想、どんどんお待ちしています!




