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彼女と山
心咲——
最初に会ったときは、同じクラスだったことさえ覚えてなかったってのに、今ではおまえのことが忘れられねぇよ。
あれで良かったと思うか?
植物になりたいって言ってたのに植物人間になっちまって、そのまま......なかなか笑えないよな。
俺にはおまえがなんて答えるかなんてわからないけど
おまえが嫌じゃなきゃいいと思ってる。
毎日ってほどじゃないけど、今でも山行ってるよ。
おまえがいないのが、なんというか......寂しいな。
もしかしておまえのことだからずーっとここにいるのか?
もし俺がここに来た時にいるんだったら、教えて欲しい。話すことはできないけどな。
風が強く吹いたことで、日が傾いていることに気づいた。
もう夕方か......
いつもなら心咲に起こされていた頃だ。
ずっとここにいてもいいと思うが、明日は平日だ。
学校に行かねばならない。
「また来るからな」
そう別れを告げた。
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