I Have a Dream
私には今、大きな目標がある。
その目標のため、私はまずステータスを確認してみる。
『名前:ジア・スルターナ(スラッシュ)
HP:352/352
MP:4055/4055
SP:836/836
種族:人間
性別:♀
職業:空間魔術師 (Sky walker) Base.Level.36 Job.Level.35
ジョイント:貴族/王族 Lev.3、闇炎使い Lev.1
称号:≪天空のシロ≫。八聖者ミキの愛弟子。スラッシュ公国第二王姫。スルターナ公国第一公女。
ハートフルポイント:100 (※0でBAN)』
名前を含め、いろいろ更新されている。
第二王妃になっているのは、第一王妃はエアリがなるからだ。
スルターナ家としては不満だろうが、スラッシュ公国としてはさりとて本国である妖精帝国の意向を無視できない、とすれば不満を抑えることは可能だと思う。私としてはもし魔王との間に何かあった場合、さすがに血の繋がっていない子供を国王にするのは忍びないので断った、ということもある。
ともかく私という縁をもってエンパイヤ帝国のスルターナと妖精帝国のスラッシュ公国は既に交流を深めており、私自身は空間魔術を使ったスラッシュ公国内での輸送などをもって、スラッシュ公内での地位を固めつつある。
妖精族たちともすっかり意気投合し、戯れるという行為にはどっぷり嵌りつつある。特に妖精族さんの幻術というのはなんというかこう、気持ちがいい。私はその中の1騎である共通語の得意なアリーナという妖精族が特に気に入っており、またアリーナ側も好いているようで最近は常に一緒に行動している。
えぇ、何度も言いますが1騎2騎だったら。
そんな中、私はついに行動を起こすことになる。
ゴブリン退治だ。
まずゴブリンに対する実践経験を積み、最後にはドラゴンへ――
私は真剣にそう考えた。
でも――
私には攻撃手段がない。
移動に特化した魔術体系は魔王に言わせれば本来地雷職らしい。
攻撃手段を空間魔術以外の一般スキルによって補うのも却下だ。
扱いが微妙ということもあるし、なにより私には取りたいスキルがある。
いまのスキル取得状況はこう。
≪飛行≫Job.Level.3
≪瞬間転移≫Job.Level.13
消費スキルポイント:22(残13)
それに≪視線感知≫をMAXまで覚えると+7、≪瞬間転移≫をMAXまで覚えると+7、なので、Job.Levelレベルで36、Base.Levelで40まであげればとりたいものは全て取れるようになる。
大変だった。魔王を宥めて他のスキルを取らせないようにするには。
その目標に向かってなんとかレベルを上げたい。
そのために、まずはゴブリンを倒して戦闘に慣れておきたい。
私はまだ一度としてまともに戦ったことがないのだ。
あと2ヶ月と2週後の式までにBase.Levelで40になることができるか。多少焦りもあるが、失敗したらもともこもないし。
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「って、あれ……?」
私の今のJob Levelは35だから36まであと1つ。
もしかして、今のままでもアレができるかもしれない。
私は≪視線感知≫を再度見直してみる。
『スキル名:視線感知
習得可能 Job.Level.15 (Level.5のみ35) / Skill.Level.5 (Level.4までパッシブ)
スキルを使用された場合視線を感知できる。視認数はDEX、視界はINTに依存する。
魔王の視線を感知するにはマウスが視認できなければならない。
視線を有しないものには無効。
- Level.1 視界内のみ。
- Level.2 遮蔽物無効。
- Level.3 距離無効。
- Level.4 ウィンドウ表示。即死系の超遠距離スキルを受けた場合に表示されるウィンドウと同じ。
- Level.5 視線感知後1クリックできる。一部の迎撃系スキルとの併用不可』
「もしかして、MAXまでいらないんじゃ……」
Level.4 このスキルを使えばもしかしたら魔王の姿が見えるかもしれない。
そして≪瞬間転移≫。
『スキル名:瞬間転移――
習得可能 Job.Level.30 / Skill.Level.20 MAX
空間魔術の代名詞スキル。一度でも見たことがあるのなら、その場所に瞬間転移ができる。
使用MPは距離、最大移動可能距離はスキルレベル、リキャストタイムはINTに依存する。
ただし異世界間移動時にアイテム/装備品は持ち込めない。
また、生存できない地域に転移すると死ぬ。
- Level.1 1cm,
- Level.2 4cm
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―』
このスキル説明の『ただし異世界間移動時にアイテム/装備品は持ち込めない』に着目する。
アイテム/装備品は持ち込めない。なら、私自身は?
そして≪瞬間転移≫の転移ができる条件は『一度でも見たことがあるのなら』
≪視線感知≫でウィンドウ表示させて私が魔王の姿をもし見ることができたなら?
この2つを組み合わせれば――、もしかしたら――
魔王の元に転移できる、かもしれない……。
長いので分けました




