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異世界転移してチートハイエルフさんになりました。今日も気ままに旅してます。  作者: てんえーとまり
一章 森での新たなはじまりと、世界樹の声
2/12

2.隠れ里の記憶と、星の記録

あれからマジックバッグの大量の中身にくじけかけて、その場でテント泊することにした、まだ名もなき私です。


バッグに手を入れると、ずらりと画面が表示され、スクロールしてもしても終わらない。やっぱり見づらっ! と思えば、種類ごとのフォルダ分けが一瞬にして終わる。

なんで初めから整頓してなかったんだろう。

目当てを画面上でつつくと、三百六十度動かせる小さな立体画像と機能・説明が出てくるし、検索バーまであって、こんなに至れり尽くせりで良いのかと。絶対に他のマジックバッグにこんな機能無い。これだけが、妙に未来的なのも、困惑の原因だ。

それで中身があまりに数多いので、これは簡単には終わらないぞと、テントを検索して設置することにしたのだ。

テントだけでもいくつもある中で、小さめのものを取り出す。

もう、このテントも凄い高性能で。詳細については省くが、すでに展開済みの状態で、バッグから出せばすぐ使えるのが、今回選んだ一番のポイント。

テントの立て方も頭の中にインしてあるとはいえ、実際にはやったことないので、始めからやるとなれば、かなりの時間がかかったと思う。

展開してない物もあったので、いざという時のためには、やっておいた方が安心か。余裕が出来たら実践しよう。


でも今は手抜きする。これからもっと疲れる予定だから!


さっさとテントに入ると、そこは空間拡張されている、そこそこに広い内部。自分一人ならこの広さで充分。何より、立ったままで動き回れるのは嬉しい。

椅子、テーブル、簡易ベッドを取り出し、配置。今日の私は立てこもるぞ。

うっかり馬鹿魔力で強力にしてしまった結界があるし、テントには隠蔽が付いている。食べ物だって、食材どころか調理済みのものまで、そりゃもうたっぷりとバッグに入っていたのだ。

剣やマジックバッグをテーブルに置き、見た目ノーマルなくせ、やたら座り心地のいい椅子に腰掛けて、さてひと息。と思えば、テントの自動清掃(クリーン)が、冷や汗やら土汚れを落としてくれる。


「いや、ありがたいけど、落ち着かないわ」


絶妙なタイミングだったので、ついツッコミを入れてしまった。むなしい。

馬鹿なことしてないで、手鏡を取り出して目の前に。


……とんでもない癒し系美少女が、大きな金の目を丸めてこちらを見ていた。


俯いて仰いで左に傾け右に傾け、どの角度でも美しいなんてとんでもない。絶対にブスになる角度ってあるのに。

形容できないほどの美人って、こんななんだなあ。スタイルが素晴らしいのは分かっていたけど。

まつ毛、上も下もバッサバサ。毛穴、毛穴ドコ。ニキビもほくろも傷跡も無い。鼻筋通ってるな。肌やっぱり白すぎない? 唇ピンクでプルン。これでスッピンか。あ、耳少し尖ってるけど長くないな。ムニムニと揉み心地のいい頬も、微かにピンク色。

しかしだ。


「詐欺だよこれ、詐欺。すっごい外見詐欺」


中身が全くそぐわない。どうやら私は口が良いとはいえないし、大雑把で出たとこ勝負な面もあるし。性格はまだハッキリとはしていないが、明らかに癒し系に違和感を感じている。元気系ならワンチャンあったかもしれない。内と外が大事故を起こしている。

勘違いする人続出じゃない?

外見は今更どうにもできないし、中身ももう記憶を失ってさえ出来上がってるし、これはもう猫を被る時にはいいかなと、慰めのようなことを考える。


そういやエルフとハイエルフ、何が違うのかな?

先ずは寿命がハイエルフは五千年で、エルフは千年。

えっ、そんなに要らないんだけど。生き飽きるでしょ、普通に。心すり減らないか、そんなに生きて。ハイエルフは飽きたら世界樹になれる? ふーん。

長命族は一般的に穏やかな人物が多いが、世界樹になると更に心が動きにくくなって、意思も薄くなる。

次に外見の差はというと、髪が金がエルフ、緑がハイエルフ。目が青か緑がエルフ、金がハイエルフ、髪と目が反対なだけでは。肌がエルフよりハイエルフのが白い、と。

そうか、外見カラー世界樹と一緒だ。幹が白で葉が緑、花が金って。一緒というか、世界樹に寄ってきている?

他には魔力の過多や精霊魔法の親しみやすさなどなど、エルフが世界樹に寄ったのがハイエルフということか。ハイエルフはたまにエルフから突然生まれたりもするが、一番あるのはエルフがレベルを上げた上で、いくつかの条件を満たして進化して増える。ハイエルフが子どもを作ってもハイエルフになったことはないので、人数が少ないらしい。これはただの確率の問題か。ただでさえ少ない人数なのに世界樹になる人も居るし、出生率は低いし、ハイエルフが生まれる確率も低い。

それにしたって、私のステータスは異常だから、人前では偽装必須だね。何ならハイエルフって事も、面倒になりそうだから隠した方が心配しなくていいかもしれない。


気を取り直して、この周辺の情報を収集することしばし。現在地は中央大陸の端、枝闇(しあん)の森の中部に差しかかった辺りらしい。

マップスキルを起動して縮小をかけると、自分を示す緑のカーソルからやや離れたところに、ポツポツと白塗りの丸が書かれている。これが村やら町の印みたいだ。道もあるが、それら全て森の外側に位置しているので、枝暗の森は人類生存圏の外にあると見ていい。

では、枝暗の森とはどういった場所かといえば、浅部・中部・深部・最深部と人里離れるにつれて、強いモンスターが出てくる魔境なのだと情報が浮かぶ。過去には深部まで行けた人も居るけど、現在は力量的に入れる最高深度が後退して、中部までしか行ける人は居ないらしい。

なぜそんな危険な場所に、と思えば、この近くに滅んだエルフの隠れ里があるので、そこ出身と言うことで、他の出身地だと知り合いが居ないとか、世間を知らないのはおかしいからと。里は森に呑まれかけていて、転移直後のぼーっとした状態ではモンスターに襲われて危ないので、自然の獣避けになっている幻惑草の生えているこの場所へ降ろしたとのこと。

あのヘンテコな草にそんな力があったのか。


珍しく細やかですね、神(仮)さん。いやいや、マジックバッグの機能だって中身だって細やかだったから、別に不思議はないか。ただちょっと、次元が高過ぎて人間が分からないだけなんだ、うん。たくさんありがとうございます。ナムナム。


今度はマップを拡大して、周辺地図で隠れ里跡地を探す。


おっと、これかな?


グレーの丸を見つけたので、チョンと指先で突いてみれば『エルフの隠れ里跡地』と出てきた。

このマップも本当に便利だと思う。でもマップスキルを持ってる人は、みんなこんな感じだと、国家的に不味くないか? ああ、習熟度によると。ここまで習熟度が高い人は居ない、なら黙っておこう。


ところで滅んだとか隠れ里とか不穏ですね?


疑心暗鬼で勘繰ってみたけど、別に不穏でもなんでもなかった。

滅んだのは、エルフの出生率が悪いせいで人口が減少し、更にはせっかく生まれた若手が流出し、最後の一人も亡くなった。隠れ里なのは、短命種族との交流が長命のエルフには辛いという人が集まったから。

ううーん、色々言いたいけど、考え方は人それぞれだよねって事で、納得しておこう。それよりも気になる事ができたからね。


さっきからずっと活用している情報、詳し過ぎないか。もしかして、情報を埋め込まれたと思っていたけど、とある情報へのアクセス権を拡張されたのでは。もしかして、もしかしてだけど、情報の源って……アカシッ、でなく、下位の星の記憶っすか。情報量が記憶容量に追いついてなかったからこうなったと。鑑定やマップ等のスキル持ちの習熟度が上がりにくいのは、その記憶を参照しているからで、習熟度によって情報が開示されると。そして私はそのアクセスを自由に参照可能にするために、世界改変能力、すなわち魔力が無限になっていると。


え、馬鹿魔力で強引に実現してるんだ。へぇーーーーーーー。


ガンッ! と額をテーブルに叩きつける。


音の割に痛く無いし、テーブルに傷もない。頑丈だな、両方とも。


「ヤベーよ。知られたら詰む。拷問なんて耐えられないもんよ……」


星の記憶に直でアクセスできるなんて、権力者に知られたら囲われて利用される。知りたい事をほとんど無制限に知る事が出来るということは、隠し事も意味がないということだ。拒否しても脅されたり拷問されたら、耐えられるメンタルなんて持っていない。


ヤバ〜い。あーもう、本気で気をつけよう。


それにしても、習熟度が逆にネックになって、私がスキルを使うと情報が制限されるのか。覚えておこう。


ハーイ! (ほぼ)なんでも知ってるハイエルフさん、爆誕しましたー‼︎

次話0:00予約投稿です。


誤字脱字とズッ友。

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