28話 死体の山
あれから2時間後、増当田物流にやってきた粗木田は激高していた。
「ええい、クソ!!1000体近くの守護霊が消えてるじゃないか!!クソ!!俺がこれを揃えるのに、どれだけの手間がかかったと思ってやがる!!」
「クソ、3分の1も守護霊が減ってしまったとなると計画がちゃんと遂行できるか。どうする!!」
するとそこに警戒中の警察官二人がやってきた。
「ん、あれは!!」
「まさか、粗木田??」
粗木田は増当田物流に来る途中に、自分を職務質問してきた二人の警察官を人目を気にせずいきなり射殺していたのだった。
当然大騒ぎとなりすでに九是山庭園での新川刑事を射殺していた事も判明して、粗木田は緊急指名手配をされていたのだった。
だが粗木田はそんな事を気にせずに頭を抱えて悩んでいた。
「この数の守護霊でもギリギリ遂行できるか。それとも計画を変更するべきか?いや今さら計画を変える方が余計にリスクが大きくなるか。」
二人の警察官が小声で会話をしていた。
「どうする?」
「本部に応援を呼ぼう。俺達二人ではなんともならない。」
「だな。」
その警官達はそのまま倉庫の外に出て行った。
それから30分後、その二人の警察官は他の場所からやってきた警察官達と共に倉庫の中に戻ってきた。
「動くな粗木田!!ここは完全に包囲されている!!」
「諦めて投降しろ!!」
この時増当田物流には応援に多数のパトカーが駆けつけており、多数の警官が増当田物流を取り囲んでいた。
だが粗木田は相変わらずそんな事は気にもせずに、頭を抱えて悩んでいた。
「ああ、どうすればいい?計画をそのまま進める場合と、変更した場合どっちがリスクが大きくなる?」
警察官が大きな声で粗木田に呼び掛ける。
「おい聞こえないのか粗木田!!」
「銃を捨てて投降しろ!!さもなければ発砲するぞ!!」
すると粗木田はイラついた様子で警官達に振り向くと大きな声で怒鳴りつけた。
「ええい!!うるさい!!こっちはプランの変更をするべきかどうかで頭を悩ませてるんだぞ!!邪魔するんじゃねえ!!」
「粗木田お前は完全に包囲されているぞ!!」
警官達は粗木田への呼びかけを続けた。
粗木田が激高したのだった。
「だからうるさいって言ってるだろうが!!」
すると粗木田は警官の一人に近づいていった。
その警官が大きな声をあげる。
「動くな!!粗木田!!」
「うるさいって言ってるだろうが!!」
粗木田はその警官に銃口を口に押し付けるとそのまま発砲した。
頭を撃ち抜かれてその警官は倒れ込んだ。
「ぐは!!」
「ひ、被疑者が発砲!!」
「射撃を許可する。撃て!!撃て!!」
警察官達は粗木田が発砲した事によって、粗木田に向けて銃口を向けようとした。
だが誰一人として粗木田に銃口を向ける事はできなかった。
「う、動けない。」
「な、なんでだ。」
「だから邪魔するなって言ってるだろうが!!」
粗木田が一人の警官に口の中に銃口をつきつけて発砲した。
「ぐは。」
一人の警察官がその場に倒れ込んだ。
粗木田はその近くにいる警察官の口に銃口をつきつけて発砲した。
「げはっ!!」
また一人の警官がその場に倒れ込んだ。
こうやって粗木田は守護霊を使って警官隊の動きを止めながら、警察官を一人づつ口に銃口をつきつけて発砲して殺していった。
「ただでさえ守護霊の数が減ってるんだ!!無駄遣いさせるんじゃねえ!!」
粗木田は一人づつ確実に警察官を殺していった。
「ひ、ヒエー。」
「う、動けない。」
「な、なんでだ。」
警官達は一切の身動きが取れず、総勢で40名ほどの警官がいたが誰一人として身動きが取れず粗木田が一人づつ拳銃で撃ち殺していった。
「拳銃を撃つこっちの手間も考えろ!!」
粗木田は警官の頭に拳銃を突き付けると、一人づつ撃ち殺していった。
この間も警官達は動く事ができずに、ただ黙って殺されていくしかなかった。
粗木田は周囲にいた警察官の始末を終えると、倉庫の敷地外に出てきたのだった。
敷地外では数人の警察官が待機していたが、次々に殺されていく警官を目の当たりにして応援を要請していたのだった。
「本部に要請、至急応援を頼む。」
「すでに応援は送ったが、これ以上応援が必要なのか?」
「被疑者の粗木田との激しい銃撃戦に発展しており、応援がさらに必要です。」
「了解した。」
するとパトカーの外から拳銃を頭に突き付けられたのだった。
「だから、邪魔するなって言ってるだろうが!!」
「えっ?」
「粗木田!!」
粗木田が警官に頭に銃をつきつけて発砲した。
その警官は倒れ込んだ。
横に座っていた警察官も粗木田は射殺したのだった。
パトカーからは本部からの無線が響いていた。
「52号車、何かあったのか?応答せよ、52号車、松倉巡査長!!応答せよ。」
すると粗木田はパトカーの無線でこう大声で言い放った。
「その巡査長はたった今俺が殺した所だ!!いいかよく聞けこの大いなる神の粗木田様の邪魔をするんじゃねえ!!分かったか!!」
粗木田はこう命令したつもりだったが、パトカーの無線からは違う言葉が聞こえてきた。
「各車両に通達、至急増当田物流に急行せよ!!至急増当田物流に急行せよ!!」
そしてパトカーの無線は切れたのだった。
「ああもう!!おちおちプラン変更するかどうかも考えられないじゃないか!!こっちは守護霊の消耗を抑えたいだけなのに。ええい、もうこうなったら動くしかない!!」
粗木田はとある目的で移動を始めたのだった。
ただ警官を何人も殺した粗木田はすでに危険人物として警察から発表されており、もはや簡単に移動すらできなくなっていたのだった。
九是山駅前を祖木田はそのまま通り抜けようとしていたが、すぐに大騒ぎになるのだった。
粗木田の横を通り過ぎた親子が振り向いていた。
「ねえママ、あの人ってニュースの人?」
「えっ?」
粗木田は気づかれないようにその場をやり過ぎようとしたが、全国指名手配された祖木田には無理な相談であった。
「うん?」
母親が粗木田の顔をビルに設置されている電光掲示板の画面と見比べていた。
電光掲示板にはちょうど指名手配中の粗木田の顔が表示されていた。
「えっ?えっ?」
「さ、さ、殺人犯の粗木田!!」
「え~えええええ???」
「逃げるわよ!!」
親子が慌てて逃げ出す。
周囲の通行人も粗木田の顔を見るなり慌てて逃げ出したのだった。
「本当だ!!殺人鬼の粗木田だ。」
「逃げろ!!」
周囲の人々も驚いた様子で逃げ始めた。
粗木田が慌てて大きな口を出した。
「おい、おい!!騒ぐんじゃねえ!!」
「ヒエー!!」
「逃げろ!!」
「おい!!だから騒ぐなって言ってるだろうが!!静かにしろ!!また警官共がやってくるだろうが!!」
だが粗木田が大声でそう叫んでも、みんな逃げ出し始めたのだった。
「またかよ、めんどくせえな!!」
粗木田が守護霊を使って周囲の人々の動きを止めたのだった。
粗木田が幼い子供の頭に銃を突きつけた。
拳銃の発砲音と共にその子供の頭が吹き飛んだ。
次に粗木田はその子供の母親の頭に銃を突きつけると、また発砲音と共にその母親が倒れ込んだ。
次に粗木田は近くにいたスーツ姿の男性の口に拳銃を突っ込むとそのまま発砲した。
その男性は頭から大量の血を流しなら倒れ込んだ。
こうして粗木田は周囲の通行人をあらかた殺して口封じを完了させてから、九是山駅前から姿を消したのだった。




