27話 形勢不利
あなるほどまだ粗木田は俺の事を理解していないようだな。
「粗木田!!俺に守護霊を取り憑かせるのは無理だぞ。すでに一回俺に守護霊を取り憑かせようとして失敗してるだろう。それで分からなかったのか?」
「なに?どういう事だ?説明しろ!!」
「俺はさ、お前と同じなんだよ、俺にはヒスキ様の強力な御加護があるから、守護霊を取り憑かせる事はできないぞ!!」
「なんだと!!」
「俺の守護霊で取り憑けない人間がいるなんて!!ありえない!!お前何者なんだ?」
「俺はあまり感じられないんだが、神に愛さている人間らしい。粗木田お前と同じ同業者さ。」
「なんだと!!」
「さあこれで観念する気になっただろう。大人しくお縄につけ。」
「ハン、まだだ。まだ諦めてたまるものか。」
「もう諦めろ、粗木田!!お前の計画はもう破綻している。」
「守護霊で始末できないのなら、直接お前を殺せばいいだけの話だ!!」
そう言うと粗木田は懐から拳銃を取り出したのだった。
そして俺に拳銃を向けてきたのだった。
俺はとっさに前方に動いて銃撃をかわしたのだった。
そのまま粗木田にタックルを食らわして、粗木田を押し倒す。
そしてホルダーから銃を取り出し、粗木田の額に突き付けてやった。
そして粗木田の持っている拳銃を遠くに払いのけた。
「諦めろ粗木田、お前より俺の方が強いぞ。」
粗木田は悔しそうに吠えていた。
「くそおおおおおおおお!!こんなところで!!」
すると後ろから声が聞こえてきたのだった。
「春山警部!!ご無事でしたか!!」
後ろを見ると千田刑事と新川刑事の姿があった。
「千田刑事、新川刑事、なぜここに来たんだ?」
「春山警部が心配だったので。避難は堀刑事に任せてこちらの応援に来ました。」
「必要なかったみたいですね。」
「さすがは春山警部です。」
二人は危険はもうないと判断しているようだった。
俺は二人に大きな声で言った。
「はやくここから逃げろ!!」
「春山警部さっきから何を言ってるんですか。」
「もう事件は解決したのでしょう。」
粗木田が笑い出したのだった。
「春山警部、形勢逆転だな。」
すると千田刑事と新川刑事がその場にしゃがみこんだのだった。
少ししてホルダーから拳銃を取り出すと、自分の口の中にゆっくりと拳銃を押し込んでいったのだった。
「春山すぐにこの俺に突き付けている拳銃をしまえ!!それをしなければどうなるかわかるよな。」
「やめろ!!」
「その刑事二人の命は俺が握っているんだ!!はやく拳銃をしまえ!!」
俺は突き付けている拳銃をホルダーにしまったのだった。
「はやく俺を解放しろ。」
俺はそのまま固まってしまった。
粗木田が大声で叫んだ。
「はやく俺を解放しろ!!」
俺はやむおえず粗木田を解放したのだった。
「さあてと、それじゃあすぐに増当田倉庫の守護霊を消すのをやめさせろ。」
「そんな事はできない。」
「そうかではそっちの刑事の脳みそを吹き飛ばしてやるとしよう。」
粗木田はそう言うと新川刑事を指さした。
「待て、待ってくれ。分かった。やめさせる。」
俺はスマホを取り出して急いで理沙に電話をした。
「理沙、すまないがすぐに五十日祭を止めてその場から離れてくれ。」
「えっ、やめちゃうの?」
「ああ至急やめて避難してくれ。」
「分かった。」
理沙はそう言うと通話を切ったのだった。
俺はスマホを懐にしまうと粗木田に言った。
「さあ粗木田、要求通り五十日祭は止めた、すぐに二人を解放してくれ。」
「春山警部、俺は心底あんたにムカついている。だが今はそれよりも計画を実行する方が優先なんだ。だからなこうする事にした。」
粗木田はそう言うと落ちていた銃を拾い上げて、それを千田刑事に向けた。そして銃声が数回響いたのだった。
千田刑事がそのまま倒れ込んだ。
「貴様!!」
「おっと、いいのかまだそっちの刑事の命はこっちが握っているんだぞ。」
「くっ。」
「春山、この粗木田様を侮辱した罪としてこれを受けるがいい。」
粗木田はそう言うと新川刑事の前までやってきて、新川刑事の頭に拳銃を突き付けて発砲したのだった。
新川刑事の頭から大量の血が噴き出していた。新川刑事はそのまま倒れ込んだ。
「粗木田!!」
「この俺に構ってていいのか?はやくそっちの刑事の為に救急車を呼んでやれよ、そっちの刑事はまだ助かるかもしれないぞ。」
「くっ!!」
俺はスマホを取り出して救急車を呼んだ。
「すぐに救急車をお願いします。」
そして粗木田はそのまま走り出したのだった。
「春山!!これで手打ちにしてやる!!二度とこの粗木田様の邪魔をするんじゃねえぞ!!」
そう言い残すと粗木田はどこかに姿を消したのだった。
「春山警部、どうしたんですか??」
後ろから堀刑事が走ってきた。
「新川刑事と千田刑事が祖木田に撃たれた。」
「なんて事だ。」
堀刑事も救護に当たってくれた。
するとスマホに着信が入った、理沙からだった。
俺はすぐに電話を取った。
「お兄ちゃん、五十日祭は止めたけど、何かあったの?」
「実は粗木田に千田刑事達を人質に取られてしまって、五十日祭を中止するしかなかったんだ。」
「そうだったんだね。」
「理沙、恐らく粗木田は増当田物流に向かっている。すぐにそこから離れてくれ。」
「もうだいぶ離れたけど。」
「なら、九是山総合病院まで来てくれるか。」
「うん、分かった。」




