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21話 死への誘い

非常に気分が悪い。


「お前は消えなければならない。」


「お前は消えなければならない。」


吐き気がする。本当に気分が悪い。


なんだこの気分の悪さは。この頭の痛さは。


とにかくとてつもなく気分が悪かった。


俺はどうしてしまったのだろうか、なぜだかは分からないがとても気分が悪い。


先ほどからずっと周りからお前は消えなければならないと言われている


「お前は消えなければならない。」


「お前は消えなければならない。」


なんでそんな事を言うんだ?


俺は消えなければならないのか?


そうしなければならないのか?


でもみんなは


「お前は消えなければならない」


そう言っている


俺は消えなければならないのか


俺は消えてしまうのか。


そうか・・・・そうだな・・・


そうか・・・・そうだな・・・


そう言われるとなんだかそれもいいような気がしてきた。


そうだな俺はこのまま消えてしまおう。


そうだなそうしよう。


俺はこのまま生を終えてしまおう。


素晴らしいじゃないか。


ああ、そうだそうだ消えてなくなってしまおう。


ああ早く消えてしまいたい、ああ早く消滅してしまいたい。


なぜだか俺はそう感じている。


俺は消えなければならない。


俺はは消えなければならない。


ずっと俺の周りからそう言われ続けられていた。


言われなくても、もう分かっているよ。


とっくに分かってる。


そう俺は分かったんだ。俺は消えなければならないと。


俺は消滅しなければならない。


俺は消えてなくなりたいんだ。


するとどこからか声が聞こえてきたようなきがした。


・・・・・・・お・・・・・・お・・・・


うーん、誰だ、今さら俺を呼んだりしないでくれ。


もう分かったんだ、俺は消滅しなければならないと、俺は消えてしまわなければならないと。


そう俺はもう消えてしまいたいんだ。


だから俺の事はほかっておいてくれ。


だがそれでもどこからか俺を呼ぶ声が聞こえてきた。


・・・・・・お・・・・・・お・・・・・・


このまま消えて無くなってしまう。


素晴らしいじゃないか。


でも俺を呼ぶ声はそれを邪魔しようとしていくる。


・・・・お・・・・・お・・・・・


ええい、もううるさい!!これじゃあ消えてなくなれないじゃないか!!


すると大きな声が響き渡った。


「お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!」


そして俺はハッと目を覚ましたのだった。


そして傍には理沙の姿があった。


「良かった、お兄ちゃんうなされていたから。」


理沙が安堵した様子だった。


「そうかいつの間にか寝てしまっていたのか?」


俺は手を額につけてうなだれた。


「なんだかひどい悪夢を見ていた気がする。」


体中からたくさんの汗をかいていた。


こんな悪夢は久しぶりだな。トラウマもだいぶましになってきていたんだが。


「もう一度寝直した方がいいか。」


すると理沙がえらく心配そうな顔をしていた。


「どうした理沙?」


理沙はえらく心配そうな顔で俺に尋ねてきた。


「お兄ちゃん、どんな夢だった?」


俺は夢を思い出しながら理沙に話した。


「変な夢だったな、お前は消えなければならない、お前は消えなければならない、ってずっと周りから囁かれるんだ。そしたら俺も自分なんか消えてしまいたい、消えてしまいたいって言い続ける夢を見ていた。」


「やっぱり。」


理沙は何かを心配している様子だったので俺はそれを尋ねようとしたが急にスマホが鳴ったのだった。


ピロロロロロ・・・ピロロロロロロ・・・


スマホが鳴っていた、知らない番号だった。


一応不審には思いつつも、その電話を取った。


「はい、どちらさまでしょうか?」


「朝早くに申し訳ありません。自分は栗林刑事の同僚の千田(ちだ)と申します。春山警部の携帯で合っていますでしょうか?」


「はい、確かに私は春山警部であっています。栗林刑事の同僚という事は千田刑事と呼べばいいでしょうか?」


「ええそれで構いません。」


「それで千田刑事、この俺に何かご用でしょうか?」


「実は落ち着いて聞いて欲しいんですが、栗林刑事が亡くなりました。」


「はっ?」


この人は何を言っているんだ。


栗林刑事が亡くなったと言ったのか?


「もう一度お願いできますか。」


「はい、栗林刑事が亡くなりました。警察署内の洗面台で入水自殺をしていたんです。」


俺ははっと言葉を理解したのだった。


「栗林刑事が亡くなった??洗面台で入水自殺をしただって!!」


「はい、そうです。」


だがそれでも後半の言葉の理解はまだできていなかった。


「栗林刑事が亡くなったのは分かったが、トイレの洗面台で入水自殺というのはどういう事だ?意味が分からないぞ。入水自殺というのは、川とかバスタブとかでやるものだろう。トイレの洗面台で入水自殺とはどういう事だ?」


「意味が分からないのは理解できるんですが、トイレの洗面台で入水自殺したとしか表現しようがないんですよね。」


「うーん、そうですね。」


すると千田刑事はこんな提案をしてきた。


「分かりました、でしたら春山警部、今から九是山警察署に来てもらえますか?」


「えっ、今からか?」


「はい、直接現場を見た方がお話が早いと思いまして。」


「それもそうだな、分かったそうさせてもらおう。」


すると理沙が横から心配そうな顔で俺に尋ねてきた。


「どうかしたの?」


「栗林刑事が九是山の警察署内で死んでいたらしい。」


「ええええ!!」


理沙は大きく驚いていた。


「今から九是山警察署に行く事になってな。」


すると理沙がこう言ってきた。


「待って、私も一緒に行っていい?」


「一緒に来たいのか?」


「うん。」


千田(ちだ)刑事、すまないが俺の妹も連れて行って構わないか?」


「えっと、事件現場になるので部外者の方は控えてもらいたいのですが。」


まあそうだよな。事件現場に一般人は連れていけないよな。


「理沙、一般人は難しいみたいだ。」


「お願い、お兄ちゃん。私も何とか連れていって。」


理沙が手を合わせて頼み込んできた。


珍しいな、理沙がこんなにワガママを言ってくるのは。


千田(ちだ)刑事、理沙は昨日の昼間に栗林刑事に俺と一緒に会っている。栗林刑事に前日に会っていた人物として聴取をするという事ならどうだろうか?」


「理沙さんも栗林刑事に会われていたんですね。分かりました。それでしたら春山警部と共に聴取を取らせて頂きますが、それで宜しいですか?」


「ああ、それで構わない。」


「千田刑事からの聴取を受ける事で理沙の同行を許してもらった。これで良かったか?」


「うん、ありがとうお兄ちゃん。」


俺と理沙は車に飛び乗るとすぐに九是山警察署へと向かった。




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