魅力的なキャラクターってなんぞや
創作論などを見ていると、魅力的なキャラクターを書きましょうという話がよく出てくる。
でも、その度に思うわけだ。
魅力的なキャラクターってなんぞや、と。
恋愛ものひとつとっても、スパダリが好きな人、ツンデレが好きな人、俺様系が好きな人、優男系が好きな人、色々いる。
ヒロインひとつとっても、明るいのが好みの人もいれば、内気でシャイなヒロインの方が共感できる人もいれば、自立した強い主人公が好きな人もいる。
好みは人それぞれの中で、多くの人に刺さるような魅力的なキャラクターを考えるとなると、なかなか難しいものがある。
試しに、街コンで全員にモテるような人を考えてみる。
……美男美女。
身も蓋もない。
でも、美麗な絵の漫画ならともかく、小説でどれだけ、イケメンですよー、美人ですよー、と書いたところで、やはりフックには乏しい。
結局、魅力を感じる部分が人によって異なる以上、幅広く刺さるようなキャラクターを作るのは一筋縄ではいかないのではないか。
ん? 待てよ。だからハーレムものが流行ったのか。
要するにAKB方式である。いろんな子を取り揃えてますよーっというスタイルで、魅力の種類を分散させるわけだ。
女性向けはヒーローが一人と決まっているが、人気のある乙女ゲームものだといろんなイケメンが出てきたりする。
結局、自分なりの多種多様なかっこいい、可愛いを書けるように引き出しを多くするのがコツなのかもしれない。