テンプレとか非テンプレって結局なんぞや
私はいわゆるテンプレも非テンプレも両方書く人間である。
ちょっとモチベ下がってきた時などにテンプレっぽいタグが付いた短編などを上げると、PVが付きやすくて少しモチベが回復する。
しかしまぁ、よく考えたらテンプレってなんぞや。
小説にテンプレートが存在しているというのも、よくよく考えてみたら奇妙な話である。
個人的には、流行、と言い換えた方がなんとなくわかりやすい。
なろうが隆盛を極める前から、創作物には流行り廃りがあったものだ。
学園ラブコメやら、部活動もの、突然異能に目覚める主人公、とか。
だが、なろうでの流行は一巡して、新たな流行は出てこないまま緩徐に飽きられてきている気がする。
女性向けなら、乙女ゲーム、悪役令嬢、婚約破棄。
男性向けなら、異世界転生転移、追放もの。カクヨムでなら、ダンジョン配信とちょっとえっちな現代ラブコメが新たな流行にはなっているか。
でも、かつてのなろうテンプレのような規模の隆盛でもないような気がする。
なろうテンプレの恩恵に少なからず預かっている作者としては、なろうテンプレの緩徐な衰退には不安を禁じ得ない。
このまま新たな流行が生まれることなく飽きられていけば、果てはプラットフォームそのものの衰退である。
なろうテンプレが流行っているからこそ人が集まり、人が集まっているからこそ、非テンプレでも読んでくれる人が現れる。
それは婚約破棄ざまぁ短編を書いてから、そこからの流入読者のおかげで非テンプレ短編も軒並みPVが上昇した経験からも深く感じているところである。
テンプレ作家としても、非テンプレ作家としても、なろうテンプレの栄枯盛衰、流行の循環は健全に持続していって欲しいところ。
新しい流行を生み出せるほどの発想力が私にあれば良かったのだけれど……。