表の顔
再掲。
内容を変更しました。
11月3日 金曜日
0500
自宅
「ん......。」
まだ少し早い朝。変な時間に起きてしまった。
おはようございます。森下榛名と申します。
「ふぁ......。二度寝したい。」
二度寝したい気持ちを我慢して取り敢えず、ベットから起き上がる。
欠伸をしながら部屋を出る。
朝起きた時、本当にやる気が起きません。でも、楽しいこととか、イベントとかがあれば目が覚める気がするけど、皆さんはどうですか? ちなみに私は、今日は金曜日なので少し調子がいいです。
明日は土曜日で学校はお休み。今日も放課後は自由、お楽しみは放課後からになるね。
「ふぁ......。」
インスタントコーヒーの袋を開けてコップに入れる。
やかんに水を、そして、沸かす。
ほぼ毎日となっているモーニングコーヒー。皆さんはコーヒーは飲む?
カップにお湯を入れ、少し牛乳を入れる。無糖もいいけど、微糖の方がいいかな。
「ふー。」
ソファに座り、テレビをぼんやりと見ながらコーヒーを飲む。
『昨日発生した銀行立てこもり事件ですが、主犯格のメンバーは--』
物騒な世の中だね。
この事件は、銀行にサバイバルナイフやバールなどを持った犯人4名が押し入った。現金を強奪後、逃走する犯人。しかし、侵入時に目撃した人が警察に通報していた。そこから近くにいた警察が到着すると出会い頭になった。最終的には犯人らは警察によって逮捕された
ぼんやりしているとスマホに通知が入る。
友人からだった。この子とは1年生の時から同じクラスメイトで友人だ。
【奏】
「おはよう。」「今日、一緒に行かないか?」
「ふっ。」
自然と笑みが出てくる。あの可愛らしい顔が分かる。
了解っと。
0600
朝ご飯。
さて、なに作ろうという思いは朝にはないので、昨日作っておいた、おにぎりだ。中身は、鮭だ。
電子レンジで温めて......。
チン!
......焼きおにぎりにすればよかったな。
気を取り直して。
味噌汁は、今日はインスタントで済ませる。
テーブルに置いて並べていく。
うん、上出来。
「いただきます。」
......うん、さすが、私ね。
自画自賛が止まらないね。でも、本当に美味しい。
「ご馳走様でした。」
皿洗いをし、歯磨き、トイレ、そして制服に着替える。
スカート良し、髪型良し、全てOK。
0650、そろそろ行こう。
リュックを背負い、サングラスをかけ、自転車に乗り込む。
私の自転車は、パラトルーパーという自転車。
この自転車は、モンタギュー社がDARPA(国防高等研究計画局)の助成を受け、空挺隊員向けに開発した折り畳み式タクティカルマウンテンバイクが“パラトルーパー”。フルサイズホイール仕様の折り畳み自転車で、頑丈な構造と折り畳み機構を備え、タクティカルな使用に耐えうる設計となっているそうだ。
この自転車は、バイト先の社長から譲り受けた自転車だ。
サングラスは、ESSという会社のサングラスだ。
ヘルメットも被って、コンビニでお昼ご飯を買い、友達との集合場所まで行く。
0700
駅前
「榛名!!」
「ん?」
邪魔にならない場所で自転車を止め、待っていたところにやってきたのは。
「おはよ、奏。」
「おはよう、榛名!」
朝、「今日、一緒に行かないか?」というメールを送ってきた親友、桜島奏。---奏がやってきた。
奏は入学式後私にすぐに話しかけてきた。そこから仲が良く、1年生から今の2年生と同じクラスだ。
奏の見た目? 一言言えば......身長が高い。身長は180cmだそうだ。初対面だと身長と雰囲気が怖いけれども、話してみると分かる、性格はとても真面目でとても優しい。クラスでも目立ち、風紀委員会で副委員長を務めている。部活動は、剣道部。しかも、エース。私としては、質実剛健な美女と我ながら評価している。
なお、私の身長は170cm。奏と話す時は見上げる形になる。
「すまぬ、待ったか?」
「いいや。待っていないよ。」
こういうところも、優しい。
奏は話す時にたまにではあるけれども、侍みたいになる。
まぁ、剣道やっているからこそ、似合っている。見た目も実質、侍。
2人で歩いていると、周囲の人からジロジロと見られる。
当然と言えばそうかもしれない。
一人は、高身長で少々怖い雰囲気があり、私はボーイッシュということもあるからだろう。
「なに?」
「榛名は今日もイケメンだな。」
「え? あぁ、あ、ありがとう。」
こういうのも少しだけ慣れてきた。最初こそは驚いたり困ったけど、今は少し戸惑うものの、自信を持って受け入れている。私としては、この見た目は嫌がられると思っていたからだ。
私と奏は、歩いて学校に向かう。駅から学校まではだいたい徒歩で、15分くらいだ。私が自転車を押して結月と話しながら歩いているが、余裕に到着する。
「今度の修学旅行楽しみだな。」
「そうだね。」
来週の金曜日から修学旅行だ。私の学校は、広島、大阪、京都中心とした3泊4日の日程である。
正直ワクワクが止まらないが、授業はまだまだあるのでなんとも言えない。
しかも、来週月曜日はマラソン大会がある。その週の金曜日に修学旅行という、ハードスケジュール。
馬鹿ぁ??
「にしても今日も体育だ。」
「うわぁ、だね。」
私の高校の行事には、マラソン大会というのがある。それは、男女が約10kmを走るというものだ。タイム測定も勿論行う。学校側はおそらくタイムを見ているようだ。走りきればいいだろうに! マラソン大会の日は授業はないので、完走後は各自で解散であり、自由になる。しかし、それまでの体育の授業では合計6回走らなければならない。欠席した場合は、補習走というある意味鬼畜ゲー。
「私達はまだ走れる方だが。苦手な生徒には苦痛だな。」
「うん。」
そりゃ、授業ではあるし、運動にもなるから走る。でも、走っている私達に向かって、「甘えるな」とか言ってほしくない。受験生の3年生の先輩も走らされているそうだが、その先輩達の中の総合型推薦(旧AO試験)や指定校推薦のような面接がある人に該当するに、「面接では綺麗事を言って、行動しないのか!?」とか、意味が分からない。先生達だってそうじゃなかったのかな。それは変で嫌だと感じる。皆さんはどう思う?
高校生は軍人のようにみんながみんな鍛えていないのに。
陸上自衛隊とかアメリカ軍のレンジャーとかは、「レンジャー!!」とか、「YES!!」みたいなのはあるけど。高校生にそんなのを求めてるのかな......?
「他クラスとか他学年に昼食後のクラスも普通にあるみたいだからな。」
「うわぉ。可哀想にだねぇ。」
奏は飴玉を取り出して頬張る。私にも飴玉をくれた。
てか、いつも持ってない? 大阪のおばちゃんみたい。
よくよく見たら袋にたくさん入ってる......。まぁ、あって困らないものではないし。
奏が剣道の竹刀や防具が入ったバックを持ち直す。
「重くない?」
「む? 私にかかれば余裕だ。」
ゴリラ?
そう思っていると、奏が顔を覗き込むように見る。
「失礼なことを言っておらぬかね、榛名よ。」
......はい、すみません。
私も筋トレして鍛えているが、奏は私よりも断然筋肉量が違う。鍛え方も違うのだろう。
剣道の道具に加えて、授業で使う教科書などを入れたリュックを持っているが、軽々と持っている。周囲の視線は、奏が原因かもしれない。
「......てか、なんで道具を持っているの? いつも学校に置いてるじゃん。」
「む。手入れとかだ。......臭いも一応気にしている。」
小声で言ったことは私にはしっかりと聞こえた。
剣道の防具はやはり臭いも気になるらしい。
奏も乙女だ。
「別に、私は気にしないけどね。」
「私が気になるのだっ!!!」
顔を少し赤くした奏が睨んでくる。
可愛い。
耳元に顔を近づけ、低い声でー。
「可愛いね、奏。もっと知りたい。」
「なっ!」
これまた可愛い反応したね。
さらに真っ赤になった奏が私にポコポコと叩いてくる。こういうのも可愛いんだけども、威力がっ!!
ポコポコと叩いていたが、少しずつボコボコという音がするのような力で叩いてくる。
でも、痛い。
「痛い痛い!」
「このイケメン女子めっ!!!」
可愛い。
しばらく歩いて学校の近くにきたい。
「榛名よ。まだ筋トレ続いているか?」
「当然。」
昨日もジムに行った。ベンチプレス110kgを達成できた。私の体重は、だいたい65kg。まぁまぁ良い記録になってきた。
「身長も高いし、スタイルいいし、筋肉もある。本当に、モデルさんみたいだな。」
「言い過ぎ......。奏もでしょ?」
「私か? 私はモデルのようなものでは......。」
奏もスタイルがいい。もっと自慢していい。
たまに男女関係なく先程のようにモデルとか、イケメンと言われたり、褒められたりする。
ほとんどないが誂ったり嫉妬されたりもする。馬鹿にもされるし、軽蔑もある。
それでも、私の見た目も性格も変えるつもりは、ない。
0715
白川高等学校
もうしばらく歩いて、学校に到着した。
自転車を置き、奏と共に教室に向かう。
学校には野球部や吹奏楽部が朝練をしていた。野球部の声や吹奏楽部の演奏している音が響いている。
まぁまだ早い時間なので教室には私と奏の一番乗り......と思っていたが。
窓際でバイオリンを弾いている同じクラスの女子生徒がいた。
邪魔しないようにドアから見守る。
凄い。
うむ。凄いよ。
感心に浸っていると彼女はバイオリンを弾くのをやめてこちらを見た。
彼女は吹奏楽部2年生で、私と奏と同じクラスメイトの神無月美子さんだ。
「おはよ、美子さん。」
「おはよう、神無月さん。」
「お、おはようございます。森下さん、桜島さん。」
美子さんは、いつもは眼鏡をかけているけれども、部活でバイオリンを弾く時は眼鏡を外している。ロングヘアーのおとなしい性格。まだ私のことは苗字で呼んだり敬語だったりする。
美子さんとはもっと仲良くなりたい。
美子さんは静かでおとなしい性格である上に、清楚で綺麗だ。髪、綺麗だし。
「凄かったよ、美子さん。」
「え? あ、ありがとうございます。」
素晴らしかったよ、神無月さん。
ありがとうございます......森下さんに、桜島さん。
奏が褒めると、美子さんは顔をそらした。
私とは目が合ったけど、奏とは合わさない。苦手なのかな?
「わ、私。楽器戻してくるから、またね。」
「うん、分かった。」
そうしていると美子さんは慌てて教室を出て行ってしまう。
「私は嫌われているのだろうか。全く顔を合わしてくれない。」
顔が落ち込んでいる。
なんでだろうね。
責任感の強い奏だからこそ、意外と後に後にと反省や後悔をずっと考えてしまう性格でもあるのだ。風紀委員会副委員長の前に、一人の優しく責任感の強い女の子だけど、脆くて弱いということでもある。
だから、私が支えないと......私が、支えないと、私が......。
「......るな、榛名? 榛名!!」
「え? あ、うん?」
「大丈夫か? 顔、怖かったぞ?」
「え? 何でも無いよ、ごめんごめん。」
悪い癖だ。私の悪い癖が出てしまった。
ふぅ。良し、落ち着いた。
しばらく雑談していると、少しずつ学校に到着したり、教室に入ってくる友人達が増えてきた。
美子さんも戻ってきたようだ。
......もっと仲良くなりたい。
1210
授業:体育
「15分経過。残り半分だぞ!!」
さて、朝からここまでやっと授業が終わりました......が、まだです。4限目、現在1210、授業開始からだいたい20分くらい経過。1155くらいから走り始め、まぁだいたい30分走の半分くらいまで経過しました。
「はぁ、はぁ。」
校庭で、一周500m。現在、6周目。まぁ自分としては、いいペースです。
女子の陸上部の子には追いつけないけど、何とか見える範囲ではついていくことが出来ている。
にしても、キツイ。走るのはまぁまぁ膝にくるから嫌だ。でも、諦めない。
......筋トレしている人は、ある意味、Mだと思ってます。だってキツイのは気持ちいいから。私もそうです。だからと言って嫌ったり、軽蔑の目では見ないで下さい。これは私の意見です。
「榛名。」
「ん? 」
隣に陸上部の陸奥隆が来た。隆は、クラスメイトでありつつ、よく私に勝負を仕掛けてくる。例えば、テストの点、大食い、この30分走といったことに勝負を仕掛けてくる。てか、性別違うのだけど......。
一緒のペースで走っていると少しずつ私のペースが落ちる。
やばい。2限目の後に食べたおにぎりが、響いてる。
「おっ先ー!!!」
「ちっ! クソがッ!」
私はたまに口が悪くなります。たぶん。
まぁ、どうせ私がまた隆を抜かしておいて行くんですけど。何か言っているけど無視無視。
「はぁはぁ......。」
「終了!!」
ふぅ。やっと終わりました。一応、13周。
因みに隆は12周。13周までもうすぐだったね。私と
辛そうに息を整える美子さんを見つけた。
「美子さん。」
「はぁはぁ、m、も、り......森下さん?」
「大丈夫?」
「だ、大丈夫......です......。」
絶対に大丈夫じゃないよね。
手を差し伸べる。
「ほら、歩いた方がいいよ。」
「え、あ、ありがとうございます。......森下さんは余裕そうですね。」
「まぁ、でもキツイよ。」
正直走るのは膝にもくるから、正直嫌ではある。けど、体力はつけておきたい。
授業終了の挨拶をして、更衣室に向かう。
更衣室に入り、着替える。
「榛名、本当にスタイルいいわね。」
「え?」
「隙あり!!」
「ひゃ!?」
クラスメイトで友人の、山口彩花。
彩花が後ろから抱きつき、私の胸を揉み。私の胸を揉み揉み。こう......揉みって。
まぁ、皆さんなら、想像できることでしょう?
ちょうど体操着を脱ぎスポブラではあるが、下着状態での揉み揉みは、駄目。うん、駄目。
いや、普通に揉むな。
「榛名はクールだけど可愛い声で反応するな。」
「ぐっ。」
朝に奏にもからかったから何も言えない。
歯を見せてニヤニヤと笑っている。風紀委員会だよね!?
てか、奏もデケェでありますよね??
「風紀委員会だから止めろって思っているのか? 当然の報いだ。あと、失礼なことを思うな。」
心を読んだのかってくらい図星。
風紀委員会副委員長からのお許しを受けたような状態だ。彩花は止まらない。
「覚悟〜!!」
......ご想像にお任せします。
1630
なんやかんやあって、無事今日も学校が終わりました。一週間終わり、学校は緩やかな雰囲気です。
奏は部活動へ。彩花も部活動です。
奏は剣道部ですが、彩花は何部だと思いますか?
ヒント。彩花の性格は超明るいです。まぁ、一言言えば、誰にでも明るく優しいけど、まぁギャルですね。ギャルの基準がよく分からないからなんとも言えないけど。
テニス? バスケ? ダンス?
いえいえ、実は彩花の所属している部活は、なんとソフトボール部。小学校からやっているそうで、今も続いていて、活躍している。実際、試合を見ていてもいつもの彩花から、カッコいい姿だった。
彼女らは部活動や委員会に向かって、私は一度家に帰ります。
え? 帰宅部なのかって?
はい、帰宅部です。とでも言うと思ったか!?
はい、そうだ!! 帰宅部です!
まぁ、たまに部活動や委員会関係なく助っ人として手伝いにも行ってるし、別に何もしていないわけじゃないです。学力も維持してますよ。一応、前の中間テスト学年40位でしたし。
そう言えば......美子さんのいる美術部は今日はオフらしいけど、美子さんは何してるのかな。
2000
猫カフェ
じゃあ放課後何しているかって?
ジムか、猫カフェです。もしくは......ってね。
「ふふ〜ん。」
周りに集まってほしいきた猫を撫でていく。
くぅ、可愛い!!
「癒やされる。」
大抵私はジムに行ってからこの猫カフェに行く。ただ、ここ最近は行けてなかったので久しぶりに来れて良かった。
「ニャー」
「あ。」
可愛いー!!!
ずっといれる。
しばらく椅子に座りながら猫と触れ合っていると......。
「おまたせしました、アイスコーヒーです。」
「ありがとうござい......ま、す......え?」
「あ!」
頼んでいたアイスコーヒーを持ってきた店員さんは、神無月美子さんだった。
カフェのエプロンを身に着け、いつもは下ろしている髪も奏のように髪を後ろで結び、ポニーテールになっていた。
「ど、どうしてここに?」
「そ、それは......。」
美子さん顔を真っ赤にして、しどろもどろになりながらお盆で顔を隠す。
ど、どうすれば......。
口を開こうとすると、先に口を開いたのは美子さんだった。
「森下さん......な、なんでここに?」
「あ、えっとね。ジムに行って近くにこの猫カフェがあるから前から来てたんだけど。ここ最近来れてなくて、久しぶりに来たんだ......。美子さんは、もしかして?」
「う、うん。バイト。先月から。」
私がこの猫カフェに来れなくなったのはちょうど先月のことだ。入れ違いのような形でちょうど会わなかったのだろう。まさかの偶然だ。
「猫、好きなんですか?」
「う、うん。美子さんこそ、好き?」
「うん、大好き!」
美子さんの鞄に猫のキーホルダーがあったので、前々からそうなのかなって思っていたけれど。
「......森下さん。良ければなんだけど、私、バイトあと1時間で終わるから待ってくれますか? お話ししたいことがあるんです!」
「え? うん、勿論いいよ。」
2100
ファミリーレストラン
「ごめんなさい、待たせてしまって。」
「ううん、謝らないで。私としては美子さんとも話をしたかったし。」
私は美子さんとは仲良くなりたい。
まぁ、猫カフェのバイトとかしている理由も聞ければ聞きたい。
少し遅い夜ご飯。お店にはほとんど人の姿はなかった。
ここ最近は店員さんを呼ぶ形式より、タブレットとかを使って注文する形式が多くて助かる。
けど、全然やり方が分からない。
......美子さんがやってくれました。
「じゃあ、ドリンクバー行こっか。......それと、いきなりだけど、敬語じゃなくていいよ。それに”さん””もいらないし、榛名って軽く呼んでいいからね。」
「はい......いや、うん! 榛名!」
私はアイスコーヒー、オレンジジュースを持っていく。美子さんはりんごジュースだ。
席に戻り飲み物を飲みながら美子さんと話していく。
「美子さんは猫好きなんだろうけど、猫カフェのバイトを始めたきっかけは?」
「バイトをしてお金を稼ぎたかったし、猫が好きだったし。まぁ、私の性格からあまり人に接するの苦手だから、猫カフェならまだいいかなって。」
「なるほどね。」
敬語ではなく普通にタメ口で話してくれている。
他の子らと比べても、美子さんは静かでおとなしい性格であるため、敬語で話すことが基本だったけれども、やっぱりいいね。
私は特に気にせずに耳を傾ける。
「森下さんは、猫、好きなんですね。」
「うん。」
昔から好きだ。写真集とかも買っている。
あ。そうだ......。
美子さんは躊躇しながらも少しずつ言葉にしていく。
「は、榛名。」
「うん。美子。」
少し恥ずかしく、お互い目を合わせられなかった。
注文したのが店員さんによって並べられて、店員さんが去っていくと同時に私と美子は目が合う。
「ふっ。食べよっか。」
「うん。」
私は300gのステーキ。美子はカルボナーラだ。
食べるのに夢中になっていたが、美子を見ると美子が私の顔を見ていた。
「?」
「榛名は、顔が整ってるのね。」
「あ、え?」
奏や彩花ら言われていることではあったが、美子に言われるとドキドキする。
オレンジジュースで恥ずかしさを誤魔化しつつ、美子を見る。
猫カフェでのバイト時にはポニーテールだったが、いつも通りの髪を下ろしたロングヘアー。頬は柔らかそうだし、ぷにぷにしたい。勉強や部活している時に眼鏡をかけているけど、眼鏡ありなし関わらず、綺麗だ。守りたい、この笑顔。
「美子も、綺麗だよ。」
「ふぇ?」
美子はまた顔を真っ赤にして顔を隠してしまう。
......可愛い。結月とはまた違う、可愛さ。
「私はーーーー!?」 という彩花の声が聞こえた気がするけど無視しておこう。
しばらく食べていると、美子が聞いてきた。
「榛名の名前。はるな、という読み方は珍しくはないと思うけど、榛名という漢字は珍しいよね。」
「そうね。私の名前はね、戦艦が由来なの。」
「戦艦?」
旧日本海軍の戦艦、榛名。榛名は開戦時すでに艦齢26年の老朽艦であるにも拘らず、最前線にあって日本海軍が戦った数多くの主要な海戦に参加し、損害を受けつつも生還してきた。
『日本海軍の武勲艦』
「まぁ戦艦榛名は、由来は榛名山からだから、ある意味榛名山が由来というのもあるけどね。」
「そうなんだ。なんか、榛名にぴったり。」
「そ、そう?」
「うん。榛名はカッコイイから、なんか戦艦とぴったりだね。」
そして、学校や趣味、休日の過ごし方、勉強とかの話をした。お互いをさらにしていく上で、お互い甘い物ががとても好きだということがわかった。
デザートも注文したけど、そりゃデカいパフェを頼んだらなんとなくでも分かる。
このファミレス期間限定。季節の果物とアイス、チョコの巨大パフェ。
まぁ、夜遅い時間に注文して、店側は大変だろうけど、1500円払うわけだし。まぁ、いいでしょ。
え? 太る?
女の子にそれはタブーだよ。
2200
「榛名、今日はありがとう。楽しかった。」
「ううん。こちらこそ。家まで送るよ。」
美子の家は私の家から南の方だった。というか、意外と近い。
美子の家に向かっている間も話を続けた。
「榛名は土曜日と日曜日は何するの?」
「う〜ん、バイトだね。」
「そうなんだ。大変じゃない?」
「大変だけど、楽しいよ。」
実際、色んな人と会えるし、とても楽しい。
美子は明日、土曜日にバイトをして、日曜日は吹奏楽部の友人と買い物に行くそうだ。
いつか美子とも買い物とかに行きたいと思っている。勿論、奏や彩花達とも買い物や遊びに行きたいな。あまり遊びに行くことがここ最近はなかった。夏休み以降、私達2年生が主体に大会の新人戦やコンクールにおいて指示したりサポートなどで忙しいようだ。
「む? 榛名に神無月さんではないか。」
「おや、奏じゃん。どうしたの?」
後ろから奏が歩いてきていた。制服姿ではなく、ジャージである。ジャージであるのに体格も相まって、カッコよかった。
美子は神無月に見られないように私の後ろに隠れる。すると奏は少し悲しい目をした。
「私は、部活をしてからカフェなどののバイトをした帰りだ。2人は?」
「ご飯を食べに行ってね。」
「ほう? 神無月さんよ、今後私も一緒に行きたいのだが......。」
奏は美子の顔を覗き込むように見て、肩に手を置く。
「ひゃ!? ぁ、カッコいい。」
......え?
今なんと言った? 奏もびっくりした顔をしている。
「か、カッコいい?」
「わ、私がか?」
美子が語る。奏を避けている理由を。
なお、あまりにも長かったので要約をします。
1年生の頃に楽器を運ぶ時や、パイプ椅子を運ぶ時などの力仕事の時困っていた美子に剣道部などが手伝った時に、奏に手伝ってくれたことから始まり、普段の生活や部活で剣道をしている姿に惚れて、その後好きになったそうだ。その頃からまともに見れなくなったという。
「つまり、嫌いではないのだな? よかった......。」
「ご、ごめんなさい! 勘違いさせて......。」
誤解を解くこともでき、正式に友人となれた。
まぁ取り敢えず仲良くなれて一件落着。
てか、あれ?
「そう言えば、奏は夜も遅いのになぜまだここらへんにいるの?」
奏の家の方面は電車に乗る必要がある。
「実を言うと榛名の家に泊めてさせてほしいのだ。帰るにも今日は両親もいないし、部活もあるから急で申し訳ないが、榛名の家に泊まりたくてな。」
「なるほどね、いいよ。」
お泊まり会そのものは久しぶりだ。
すると美子が。
「わ、私も行っていいかな?」
「え? うん、いいよ。」
「うむ、楽しくなりそうだ。だが、親御さんには連絡することだぞ。」
美子は親御さんに連絡をする。
最初は不安そうな顔をしていたが、少しずつ笑顔になる。親御さんからは許可を得られたようだ。
私の家に3人で並んで向かった。
2315
「お邪魔します。」
「お邪魔する。」
「ようこそ。」
リビングで荷物を置き、ソファでくつろぐ。
くつろぐといっても夜遅い時間であるので風呂に入ることにした。
ただ、なぜに3人で入ることに......。
「うむ、榛名の家の風呂は広くてよいなぁ!!」
「凄い......。」
奏は風呂場のことを言っているが、たぶん美子は体のことを言っているよ。だって目線が、ね?
奏は身長も相まって、大胸筋が凄い。美子も......まぁよい。私の方が大きいけども!
順番で言うなら、大きい順にすると。
奏、私、美子だ。まぁ、正確な大きさは想像にお任せするよ。
これまたなぜか洗いっこしてから、湯船に浸かる。
「ふぅ。いい湯だな。」
「気持ちぃ。」
2人に挟まれている私は何も言えない。だって、メロンが......(検閲)。
私の前に、(検閲)が。(検閲)があるのだよ?
分かるかね、この喜びを。
お風呂上がりには、私が作ったコーヒー牛乳を飲んだ。
下着などは途中でコンビニで買ってきたのを着る。他のTシャツやズボンは私のを貸した。美子にはサイズが少々大きかったが、なんか可愛かった。奏は、言うまでもなく私のサイズは合わなかった。あそこが、駄目なくらいキツキツだった。
......奏には、ジャージを貸した。
ちょっと早い修学旅行をしている気分だった。
寝室で布団を敷き、寝る。
おやすみなさい。
だが、奏が好きな美子に、そういうのに実は興味がある奏や、私がなんかやばい状態の服装。
先に手を出したのは......あっ。
......ご想像にお任せします。
11月4日
0900
腰が。
奏は意気揚々と部活動に。美子はフワフワした状態で家に帰った。
夜何をしたのか。内容は、検閲されます。
朝ご飯を食べて、着替えて出かける。
自転車で仕事場に向かう。
ここまでが、私の表の顔だ。
E
H
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