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壁を見て、想う
その後は、豆電球だけつけて、電気を消した。神様は「じゃあ、天界の仕事手伝ってくるから…」と、また脱け殻状態になってしまった。
天子ちゃんは、ベッドで寝ている神様に背を向けて、体育座りで壁の方を見てじっとしていた。
〈だって、こんな弱った状態で部屋の外に行ったら勘違いした人に、変にまとわりつかられるかもしれないからだ。とても、自分の気持ちをごまかして外で過ごせる感じじゃないのだ。ただのか弱い人間女性じゃないとしても、もめ事を起こさない方がいい
私は、神様に、神様を愛するようにつくられただけの人形のような天使なのだろうか?
だとしたら、馬鹿らしくて、とても『愛している』なんてやってられない。そんなの本当に、馬鹿だ!
あっ、だけど、仮で付き合ってみるってのはどうかな?自分が人形かどうか分かるまで、恋愛してみるのだ。それなら、違うと分かったら、キッパリとケジメをつけられるだろう。そうしよう…〉天子ちゃんは、思った。
続く
壁を見てても、そんなことを想う。天子ちゃんは、なんだかんだ言っても前向きだよね。




