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学生時代
「天子ちゃん。私はね、元は、別の世界で人間をやっていたんだ。文明は、偶然にも、今のこの星の都市と同じくらいでね。
学生をしていたんだ。そして、どこにでもいる年頃の人と一緒で、恋をした。いつも、バス通学で一緒になる、別の学校の子だ。可愛くて、清潔感があってね。意思のありそうな、目をしていた。この子とだったら、会話をしても楽しいだろうな。お互いを高めあえる、そんな存在になりあえるんじゃないだろうかってね。
だが、私は鏡の力をもっていた。どんな難しいことでもコピーするように表すことが出来た。『歩く教科書』と、周りの生徒たちから言われていた。それでも、私は分かっていた。教科書は、すでにあることを表したにすぎない。新しい何かは、作れない。
でも、この子とだったら、それも可能な自分でいられるんじゃないだろうかって。それで、私はその子に告白した」
天子ちゃんは、信じられない気持ちで話を聞いていた。
続く
神様は、神という存在にメスを入れようとしている。




