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神様の傷
〈そうだよね。今までだって、ふと神様を信じても大丈夫なのかなって少しだけ不安になりそうな時あったけど。自分の知っている神様は、そんな悪い嫌な性格だったかって思い出して否定してきたんだから。
私は、神様の心を傷付けたかもしれない〉天子ちゃんは、思った。
「神様。ごめんなさい。
何だか、神様のせいで戦争が起きたかのような、嫌な言い方をしてしまったように感じていたら申し訳ないので」
「天子ちゃん、大丈夫だよ。私は、もっと嫌な言い方を人間からされたことがある。『戦争が起きたのは、お前のせいだ』ってね」
「酷い…」
「ねっ。酷いね。でも、人は時々悪いことを、神のせいと言って。自分の心に優しい、何もない時間が必要な時があるから仕方がないよ」
〈もしかしたら、二千年以上前に、こういうことを言う人間がいたから神様は、人とコミュニケーションをとるのをしなくなったのだろうか?〉と、天子ちゃんは考えていた。
続く
事実じゃなくても、言葉のトゲは心を傷付ける。




