38/123
出来ること、出来ないこと
天から声が聞こえてきた。雲が二、三個光っているから、きっとそこは力の中継場所になっているんだろう。
「天子ちゃん、ありがとう。ベワーフの側にいてくれて。きっと最後に君の優しさに触れて、ベワーフは世界が輝いて見えたと思うよ」
「神様…」
「どうしたんだい?」
「何で、ベワーフを助けてあげないんですか?」
「天子ちゃん…。
それは、神に死ねって言ってるのと同じことだよ。神は一定の命の管理は出来ても、命の繁栄・衰退までは難しくて、色々、簡単じゃないんだ。全てを早くどうにかしようとすれば、私の存在はもたなくて、消えてしまうだろう。
だから、ベワーフの心を少しでも元気にして、死ぬまでを過ごしてもらうしかないんだ」
天子ちゃんは、神様の言葉が正直で、心が痛いところもあった。それでも、ちゃんと答えてくれたので、神様のことを信じられる状態でありたいと、思った。
続く
神様は、出来ることを探している途中なのかもしれない。




