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神様を見る私と、私たちを見る鯉
「ここが、言っていた池です」
「フム。ニキロ歩くという経験は、新しい経験だった。人間の心臓の動きの感覚が分かる。二キロ歩く負荷とはこんなものか。
勉強になった。これは、やってみないと分からない」
「ハハハッ。神様が、発見してる。人間みたい」
「天子ちゃん。人間みたい…。もしや、神とは、人間より物を知っている存在なのに、実は人間より感覚が鈍い存在なのだろうか?」
〈あっ、神様が人間を知ろうとしている。前よりも、ずっと。
凄いな。神様なのに、おごらず何かを知ろうとしている。そんな、神様が好きだ。あっ、また、神様を好きだとか、私は思ってしまった…〉
ザッパ。鯉が跳ねた!水面が揺れる。
〈ああっ。私の心も、神様といると顔がポーーッとなって、ドキドキして、心が揺れる。
鯉は、何故か、私たちを不思議そうに見ている感じがする。そんな、感情はないと思うけど〉
「人間は、何を思って、池を造ったんだろうな」神様は、池を見ながら、そんな感想を言った。
続く
神様が、人間を見ていた姿は、実は池の鯉と一緒だったんじゃないだろうか?池が天界なら、鯉が陸地に上がって新たな体験をするのと神様の旅は、似ている。




