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神鋼のソウルスミス  作者: こぬさん
第一章  陸王の息吹は春の訪れと共に吹き荒ぶ
6/40

ステイタスUIの復活

よろしくお願いします!


(追記10/4)前に前書きで報告した気分転換の新作を先程投稿しました!


*新作*

俺でなきゃ見逃しちゃうね ~圧倒的なモブ感満載な俺が異世界で旅団を作ろうとしたんだけど誰か助けてっ!~


↓↓↓ ページ最下部にリンク張っておきますので皆様よろしくお願いいたします。 ↓↓↓

 そんなことを愚痴りながらも今俺はとある理論を完成すべく日々研究に明け暮れていた。

 2歳児が何を取り組んでいるかって?それはステイタスUIの復活であった。


 ゲームの中ではお馴染みのあの【ステイタス】である。

 そんなことを現実世界で実現できるのかって?

 普通に考えるのならそんなことは出来ないのだろう。だが俺は必ず実現できると考えている。それは鑑定石の存在を知った時から出来る、そう信じるに至ったのだ。


 鑑定石


 これはブレイバー協会と呼ばれる組織が管理している個人を鑑定する魔道具である。

 どうやって作られたかは分からない、いわゆるロストテクノロジーらしいのだが、その貴重な石を使ってブレイバーと呼ばれる者達のステイタスを鑑定し、その結果を表示することができる石らしい。


 なぜ俺がそんな魔道具の存在を知り得たのかは父親であるマディからであった。

 興味本位で「魔狩人ってなぁに?」と可愛く聞いてみるとマディは饒舌に語り始める。


 「おぉ! 我が愛息ヨウよ! 父の職業に興味を持ったのだな!! いいか、魔狩人ってのはな……(略)」


 クソ長いので省略するが、要するに公式資格を持たない野良の冒険者のことを指すようだ。


 じゃあ公式資格ってなんだ? ということなのだが、どうやらこの世界は中央と呼ばれる政府があるらしく、そこに属する公的組織、【世界ブレイバー協会】という組織が名称ブレイバーと呼ばれる公式冒険者になるために必要な資格を発行し管理している。

 ちなみに資格の取得方法は中央政府が置かれている都市にあるブレイバー学院を卒業することらしい。


 要するにプロの魔物を狩る専門の職種を【ブレイバー】と呼ばれ、ライセンスを持たない自称ブレイバーのことを【魔狩人】と呼ばれているようだ。ブレイバーは魔物を狩るために高度な訓練と教育を数年かけて施しており、魔狩人とは実力が段違いだそうで。マディ曰く、「人とは思えない強さ」だそうだ。


 世界政府もアマチュアである魔狩人のこと自体は公式に認めており、魔物を狩る自由も認めているそうだ。

 何せ魔物が蔓延るこの世界では猫の手も借りたい程に魔物を狩る者が不足しているのだ。高難度の魔物退治をブレイバーが引き受け、雑魚専門として魔狩人と棲み分けがしっかりと出来ていると父親は語っていた。ちなみにブレイバーはこの拠点にも専属でいるそうで、魔狩人が太刀打ちできない魔物を専門で狩っているそうだ。


 父親であるマディも幼少の頃からブレイバーに憧れブレイバー学院に入るために試験を受けたそうだが受からず、仕方なしに魔狩人となったそうだ。相当にハードルが高い学院みたいだ。まぁ俺は興味が無いからブレイバーどころか魔狩人にもなることもないだろう。これは決してフラグを立てる行為では……ない。決して…ない…はずだ。


 説明は長くなったが、鑑定石というステイタスを把握できる魔道具が存在する以上、ステイタスUIもワールドゲートに再現できるのではなかろうか、そう思いステイタスUIを魔導プログラムで実現出来るように日々研究していたのだ。


 そうして1年が過ぎ、俺は三歳になった。

 すくすくと成長していく俺は部屋に山となって積まれた紙束の前で恍惚の表情を浮かべていた。


 「出来た…遂に理論化出来たっ!!!!」


 俺以外誰もいない部屋の中で一人拳を振り上げガッツポーズを取る。


 「おぉぉぉぉ!! こんなに早く魔導体系化出来るなんてっ!!!!! 俺ってばやっぱり天才???」


 小一時間程小躍りした俺はようやく冷静になりその場に座り込んだ。


 「あとは…これをどう効果発現するか…なんだが…」


 そう、魔導体系として理論化されたステイタスUI魔法はおそらく、いや、完璧に発動するはずだ。はずなのだか…


 「魔導式クソ長いねんっ!! こんなの魔道具で魔法効果発動なんて不可能やねんっ!!!」


 目の前に積まれた紙束およそ1万2千ページに及ぶステイタスUI魔法プログラムをどう発現させるかが最大の課題だった。


 「こんなに長くなるとは…だが現時点の研究環境ではこれ以上の検証は難しい」


 今回魔導プログラムを構築するにあたり、ゲームでの効果と現実での効果の微妙な違いが多数発生し、その都度検証を行っていたのだが、それが結果として想像以上に魔導式が長くなってしまったのだ。


 「まぁこの微妙な違いは結果的には非常に喜ばしい事象が多くて結果オーライだったけど…どうすっかなぁ。やっぱりアレしかないんかなぁ」


 頭を抱えながら神鋼しんこうは呟く。

 そう、これを解決する可能性は一つあった。だが…それは非常にリスクの高い方法でもあった。


 「こんなの俺の精神野にインストールしたら…頭沸騰しちゃうよぉぉぉぉ!!!」


 一般的な魔法使いが精神野にインストールする魔法数は多くて5つ程度である。今回神鋼しんこうが体系化した魔導理論の量は普通の魔法(例えば火球魔法など)に換算するとおよそ3000個ほどであり、あまりに桁が違いすぎる量であった。それもまだ未完成の状態で。


 「むぅ…となると、だ。後は非常に気が進まないし、時間もかかるが…アレしかないか」


 辞書十巻分はあろうステイタスUI理論の横にある比較的薄い紙束を掴み、パラパラとめくる。


 「精神野を強制的に広げる、それしかなさそうだ」


 パラパラとめくるその冊子の表題には『魂魄魔法理論』と書かれてあった。


 俺が前世で5年もの月日をかけて作り上げた魂魄魔法は、様々な魔導理論を取り入れた一大魔導体系である。


 多種の魔導理論を参考にして、それをブラッシュアップしながら作り上げた魂魄魔法はあまりに範囲が広く、理解するのにもひと手間どころか百手間もかかることだろう。世界に発表した直後はあまりに何を言っているのか分からない、そう多数のクレームみたいなものが俺の所に届き始め、その後も章立てしたり、追記を多くいれたり、多少ボリュームは多くなるが解り易い記述に仕立て直したりとしたが、それでも理解するのに多くの魔導理論知識を必要とするものであった。


 この世界に転生してからはもちろん魂魄魔法理論をこの世界に仕立て直すために研究を続けていたが、その最中に魂魄魔法理論の構成の一部でもあるドライブ理論の検証で興味深い結果を得ることになる。


 「これは…精神野を強制的に広げる効果があるのか…?」


 このドライブ理論と言うのはワールドゲートの世界で広く一般的に公開されていた理論のことで、ゲーム外で別の目的で作られたプログラムを間接的に自分の魔導プログラムに変換・挿入し、稼働させるために作った魔導プログラムのことである。


 このプログラムが主流になった少し後に公式が『アカシックレコード』なるプログラムの共有倉庫を作ってくれて一気にこのプログラムは廃れたのは余談である。それをこの世界で挿入させる研究を行っていた時にとある可能性が提示されたのであった。


 「挿入の魔導式をそれ単独で魔法として行使した場合、指定対象次第ではあるが様々な物に魔導式を強制挿入が出来るのだが…それに伴って受け手の容量キャパを物理・精神的に強制拡張する効果があるようだ」


 俺は砕けた石を見下ろしながら呟いていた。


 なぜ石に魔導式、もしくはプログラムを挿入すると砕け散るのかは後の研究で理由が判明するが、単純に石が魔導文字のボリュームに耐え切れなかっただ。僅かだが挿入した物に物理的膨張が見られ、二重に作用した結果、石は耐え切れず砕け散ったのだった。


 そこから様々な物に挿入してみた結果、一部忌避反応はあったものの、魔導文字を単純に刻み込むという程度ならほぼ100%可能という結果を得ることが出来た。この技術を応用すれば魔道具に魔法術式を立体的にを刻み込むことも容易に行えそうだ、そうほくそ笑んだいたのだが、その時に人で行った場合のことも考えてしまった。


 「簡単な術式を俺に埋め込んでみるか…どうせ簡単に消せるんだし」


 簡単なノリで俺は魔力量に応じて水を生み出す魔法術式を精神野にインストールしてみた。直後に刺すような痛みが頭の中を駆け巡る。うずくまり、もんどりうっていた俺は、『精神野に刻み込む行為は苦痛を伴う』ことをすっかり忘れていたことに気付き、涙目になりながら少しだけ後悔していた。


 「………水の玉出ておいで」


 そう念ずると手のひらからピンポン玉大の水玉が宙に浮いていた。


 「おぉ…出来た。これが魔法か」


 少しだけ感動すると俺は初めて自分自身の精神野の存在に気付く。


 「言葉には言い表すことが出来ない場所に、確かにその場所に精神野は存在するんだな。そしてその大きさが良くわかる」


 自分自身の精神野の存在に気付くも、たった数行しか書き加えていない軽い魔法式を精神野にインストールしただけなのに、俺の精神野はパンパンで一部の隙間もない程に圧迫していた。


 「俺の精神野は本当に狭かったということがわかるが…これ間違いなく広がっているよな」


 神鋼は精神野に植え付け時の感覚を思い出していた。


 魔法術式が精神野に接触した瞬間、広さを把握し、そして今からインストールされる精神野に余裕がないことも同時に理解する。そしてその瞬間、頭を万力で締め付けたような痛みが襲ってきたのだ。


 「そうか、この痛みは精神野を強制的に広げたことによる痛みなのか」


 そう言うと神鋼は少しだけ逡巡する素振りを見せるも、「これを検証しなければ確定しない」そう力なく呟き、今度は魔力量に応じて大きさを変えることが出来る火の玉を出す魔法式を精神野に刻み込んだ。


 「ぐぉぉぉぉぉ!!!! あ、頭がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


 先ほどとは比較にならない痛みが頭の中を襲う。地面にもんどりうつ2歳児の奇行を周囲から見られることがなかったことだけが唯一の救いだと言えよう。


 痛みは一瞬なのだが、経験した本人は永遠の痛み、そう思えるほどの痛みを感じていた。

息を荒くしながらもふらつきながら立った神鋼しんこうおもむろに手をかざし、「………火の玉出ておいで」と呟いた。


 「………火の玉が出た。ということは…精神野を強制的に広げることは確定…だが…二度とやらん」


 神経を直接触られたような痛みに神鋼しんこうの心はあっさりと屈し、二度とこんなことはしないと決意させた、あの時を思い出していた。


 「……本当に気が進まない。気が進まないけど…これしか方法がない…はぁ……1日1回が限界だな…」


 それから3歳児の赤さんの日課に『精神野を広げる(泣き)』が追加されるのであった。



 「おんぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


 「ど、どうしたのっ!! ヨウっ!!!」


 愛息の悲鳴に何事かと思い駆けつけたネリサを見た神鋼しんこうは「……ストレスが溜まっていまして」と死んだ魚のような目をして答えた。


 「え、えぇぇ? す、ストレスって…」


 「母上、どうやら論文に行き詰っているみたいです。たまにこうやって悲鳴をあげるかもしれませんが、温かい目で見てあげてください」


 「………」


 どこか他人事な神鋼しんこうの言葉にネリサは「ま、まだ3歳なんだから無理しないで…ね…」と告げてその場を後にするのだった。


 「……この苦行は一体いつまで続ければゴールなのか…早く自分自身の精神野の広さを数値化しなくては…」


 ステイタスUIを自分自身にインストールするための精神的な余裕=精神野の広さを数値化し、必要な領域を割り出す必要があった神鋼しんこうは、昼寝を惜しんで日夜(夜は意外と早寝)魔導理論を構築すべく論文の作成に取り掛かっていた。


 そして半年後、神鋼が生まれて3歳と半年が過ぎたころ、ようやく精神野の広さを数値化するための魔導プログラムを構築し、それをインストールすることにより数値化に成功したのだった。それに基づき本番の規模感を調整し、簡易版ステイタスUIを構築したのだった。


 「さて、問題はここからだ。これを無事に俺の頭へとインストールせねばならぬ」


 神鋼は日々の精神野を広げる訓練を様々な資料から想定・算出し、そして魔導プログラムによる数値化しており、理論が正しければ今回構築した簡易版ステイタスUIを今の神鋼の精神野の広さであれば無事インストールできるはずであった。


 「しかし…不安だ。こんなボリュームを精神野に突っ込んだ奴なんてこの世に皆無だろうに」


 不安になるのも当然で、今から入れようとするボリュームは、灯り(トーチ)魔法の魔導文字量に換算すると、7200倍の量を誇るのだ。ちなみに基準となった灯り(トーチ)魔法はこの世界で一番魔導文字量が少ないため、これを精神野としての容量を1と神鋼は定義していた。


 「無事インストール出来ても廃人なんて嫌だぞ俺は…」


 踏ん切りがつかない神鋼しんこうだったが、意を決して辞書程の量がある本を手に取る。


 「俺の天才っぷりを証明する最初の試練だ!! さぁ魔導文字よ!! 走れっ! 踊れっ!! ランスタート!!!」


 神鋼しんこうの幼い手に仄かに光が灯ると同時に本に刻まれた魔導文字が点滅し反応する。そして光が魔導文字を走ると共に勢いよくページが捲れ始めて行く。それと同時に神鋼の頭の中を信じられないほどの情報量が流れ込んできて思わずたじろいでしまう。


 「くぉぉぉ!! こ、これはキツイ…」


 文字に溺れる、これ程までに今の状態を表すことは無い表現なのだろう。

 処理しきれない膨大な情報が本人の意思に逆らうかのように流れ込んでくる。さながら文字の大波に飲まれそうになると錯覚するほどに。


 ほんの一瞬だったのだろう。だが、神鋼しんこうの体感時間は凝縮されており、果てしなく続く苦痛を感じていた。


 もうダメかも…そう心の中が大勢を占めた時であった。それまで容赦なく流れ込んでくる魔導文字が急に終わりを告げた。


 「…っ!! はっ!!!」


 全身には大量の汗が滴り、服が湿っていた。そこに優しく風が通り抜けると少しだけ寒く感じる。


 「終わった…のか?」


 ふらつきながらも神鋼しんこうは立ち上がり身体を見回した。


 「欠損は無し…まぁ当然と言えば当然だが」


 そう言うと神鋼しんこうは手を目の前に突き出しとある言葉を吐きだした。


 「ステイタスUI v1.0オープン!」


 神鋼しんこうの言葉に反応するかのように、目の前にはあのお馴染みのUIが顔を出すのであった。


 「おぉぉぉぉぉ!!!! 成功だぁっ!!!!!」


 黒をベースにしたウィンドウ画面。そこには様々な項目が並んでいた。


 久しぶりに見たステイタスUIはワールドゲート内でいつも見ていた姿形とほぼ同じであり、その姿をまじまじと確認した神鋼しんこうは若干涙目になっていた。


 「さ、早速点検だっ!!」


 感動と興奮で震えた身体を携えながらも早速ステイタスUIを指で触れる。

 今回俺の精神野にインストールしたのは本来の完成版と位置付けているステイタスUIの一部機能のみであった。


 「俺のステイタスは…おぉぉ!! 表示されとるっ!!!」


 ステイタスUI内にカテゴライズされてあるステイタスの欄を指でタッチすると、今の俺のステイタスが数値化されて表示されていた。


 「正直言って魔導プログラムで俺のステイタスを表示させるのは可能なのかいまいち自信を持てずに理論化したが…本当にこの世界の規則ルールに届いたんだなぁ……」


 しみじみとした顔を見せる三歳児はステイタスUIに表示されてある項目を見ていた。


 ************************

 Name:ヨウ Age:3

 Job:魔導錬金術士


 HP:3

 MP:1440

 Aura:1

 ATK:1

 DEF:1


 STR:1

 VIT:1

 DEX:23

 AGI:8

 INT:720

 SPI:320

 MAG:238

 LUK:138


 Gift

 ■■■■■■■■■

 Skill

 魔導錬金術


 Magic

 ステータスUI※NEW!!

 ************************


 「知らないステータスの項目があるな…」


 神鋼はワールドゲート内で存在しなかったステータス項目の内【SPI】を見て考え込む。


 「SPI…SPIRITの略か。MPと紐づいているあたり精神値といった所だろうが。これが精神野の広さを数値で表したものである可能性が極めて高いな」


 今回導入した機能は【ステータス表示】と後2つ、計3つの機能を盛り込んでおり、続いて魔導文字エディター機能を確認する。


 「見た感じはワールドゲート内お馴染みの魔導エディターと同じにして見たが…試しに作成してみるか」


 定番である魔導容量1相当の灯り(トーチ)魔法を入力して保存ボタンを押す。


 「保存は出来ているな。問題はここから。これを無事俺の頭にインストールできるかだが…」


 UIの仕様として魔導エディターで作成した魔導式や魔導プログラムを保存すると、次に自分自身へインストールできるよう設計していた。問題は上手くインストールできるのか、それに伴う状況整理機能が上手く働いているかどうかのだが。登録画面の魔導式に名称を【 灯り(トーチ)】と名前を入力した時、ふと隣に表示されてある数字に目が留まった。


 「おっ! 俺の精神野領域と使用領域がちゃんと表示されている!!!」


 隣の欄には【精神野領域:320 使用領域:292】と表示されていた。今回俺が組み上げたステイタスUI魔法は292の仕様領域を必要としているみたいだ。そして精神野領域の数字とSPIの数字を見比べてもSPIが精神野領域の広さを表していることが確認出来た。


 「では俺の頭にインストールしてみますか。ポチっとな」


 インストールの押下ボタンを押すと、ステイタスUI上には【 インストール中 】と表示された。その直後にズキンと頭の中を刺すような痛みが一瞬だけ走り抜ける。


 「いててて…どうやらインストールは…成功だな」


 ステータスUI上には【 インストール完了 】の文字が表示されており、所持魔法欄が仄かに点滅を繰り返していた。確認してみると所持魔法欄には【 灯り(トーチ)使用領域:0.01 】と表示されてあった。


 その他所持スキル欄に【 ステイタスUI 使用領域:292 】と表示されているのも確認し、設計通り一度ステータスUIに表示されたスキルや魔法は、その状態のままで中身の魔導式をいじることが可能であることも併せて確認が出来た。


 「くくくくく…これでまた一歩、夢の研究生活に近づいた……」


 3歳児とは思えない黒い笑みを零しながら一人悦に入る神鋼しんこうだった。


 それから神鋼しんこうの引きこもりは更にエスカレートして行く。母親ネリサが近所の子たちと交流すべく外に連れ出そうとしても頑なに拒否を繰り返し、机にむかってずっと宙を眺める愛息ヨウに幾度となくため息をついたことだろうか。次第に周囲では浮いた存在となり、強引に外へ連れ出した息子をいざ遊ばせようとしても逆に周囲が敬遠する素振りを見せ、更なるため息を吐くネリサだった。


【※ここまで読んで頂いた皆様へ大事なお願いがあります※】


ここまで読んで頂きありがとうございます。

拙作ではありますが、少しでも「面白い!」や「続きが気になる!」等々


と心の中に少しでも抱いて頂けましたら


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ぜひこの拙作のモチベーションを維持して頂くためにも、何卒宜しくお願い致します。


(追記10/4)前に前書きで報告した気分転換の新作を先程投稿しました!


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