プロローグ.01
新連載です!よろしくお願いします!!
(追記10/4)前に前書きで報告した気分転換の新作を先程投稿しました!
*新作*
俺でなきゃ見逃しちゃうね ~圧倒的なモブ感満載な俺が異世界で旅団を作ろうとしたんだけど誰か助けてっ!~
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魔人墳墓。
それは古の魔人を祀った墓でもあり、それと同時に封印をされている場所である。
大きな力を持った魔人達を完全に滅する事が出来ず、封印を施し、長い年月をかけて力を大地に流出させる方法で滅しようと古代の人間達は考えて建設された場所であった。
ここに封印された魔人達は数万を超えると言われているが、正確な数はわからない。
だが、ここに大量の魔人達が封印されている事は事実であろう。
何故ならこの場所は龍脈に匹敵する程の力を蓄えているからだ。その莫大な力を蓄えた魔人墳墓はその大量の力に影響を受けて、特に最下層周辺ではこの世界でも貴重な鉱石類が多く産出される場所としても有名だった。
別名【 魔人墓 鉱山 】
貴重な鉱石類が発見された当初、プレイヤー達は世界の最果てにあるこの魔人墳墓まで大挙として押し寄せていた時期があった。だが、今は厳選されたプレイヤーのみが出入りするだけにとどまっている。
それは何故か。
この魔人墳墓は、この世界を訪れるプレイヤー達ならば誰もが知っている『最難関ダンジョン』として認知されているからだ。
魔人達から抽出される膨大な力は、魔物を呼び寄せ、その純粋なまでの力に呼び寄せられた魔物は汚染されてより強固な種へと変貌を遂げていた。魔物のランクも雑魚ですらヒーロー級と言う、他のS級ダンジョンならば中ボスに値するレベルの魔物がひしめき合う、言わば魔都と化していた。
そんな最難関のダンジョン、最下層では今日も精を出して抽出に励むプレイヤーが居た。
「おっ! これは精霊鉱石じゃんっ!! ラッキー!!」
周囲を念入りにスキルで探査し、お目当ての物を探しつつもこうしてそれ以外の目玉鉱石を見つけては抽出を繰り返して三日が経っていた。
「たわわに実った果実達を収穫する時が一番興奮しますなぁ」
自分以外誰も居ない場所で一人ぶつぶつと呟く。
そんな中、遠くから近づいてくる気配を感じ取ると大地に刺してある大剣を手に取り、その方向へと身体を向けた。
目の前に表示されているターゲットレーダには『自分と同じ冒険者』だと示されており、そこから読み取れる情報には敵意は無い、そう示されているのだが、同じプレイヤーだからこそこういった場所では『表面上、読み取れる情報は一概に信頼出来ない』と骨身に染みていることでもある。
数は6人。レイドではなくパーティ単位でここまで降りて来られたという事実から、それ相応の経験を積んでいる一級冒険者だという事は間違いなさそうだ。
念のため警戒をしつつ姿が見えるまで待っていると、そこには見知った顔がひょっこりと現れるのであった。
「なんだ、ふるふる大佐か」
「一人分のマーカーしか探知出来なかったからもしやと思ってはいたが。神鋼さんが潜ってたんだな」
お互いに見知った顔だったのですぐに戦闘態勢を解除して歩み寄る二人。
「久しぶりだね。大佐は今日はこの奥のボス部屋までかい?」
「そうだ。まさか神鋼さん討伐しちゃったのか??」
その答えに神鋼は首を横に振って答える。
「いや、ドロップ品に欲しい物が無いからスルーしている。俺がここに来て3日経つけど、誰もここは通って無いからいるはずだよ」
その答えに一息するような仕草を見せ、ふるふる大佐は安堵した。
「いやぁその言葉聞けて安心したぜ。ここまで来てボス討伐済みとかだったら骨折り損も甚だしいからな」
二人のやり取りにふるふる大佐が率いる残りのパーティーメンバーは当初困惑気味に距離を取っていたが、ふるふる大佐が親しげに話す姿に安堵したのか徐々に距離を詰め、そして若干興奮気味に話しに入ってきた。
「だ、団長! この方があの、神鋼さんなんですか!!」
「あぁ。この人が公式に認められた128人の世界級冒険者の一人で、世界最高の鍛冶士である神鋼陽さんだ」
ふるふる大佐が答えると残りのメンバー達は雄叫び似た歓声を上げた。急に上がった歓声に神鋼は少しだけ身体をびくつかせる。
「さっき団長が、『こんな場所にソロで来れる頭のイカれたプレイヤーは神鋼さんしかいねぇ(キリッ)』って言ってた通りですねっ!!!」
その言葉に神鋼はジトっとした目でふるふる大佐を睨み、困った顔を見せながら「おいおい」とメンバー達を見回した。
「頭がイカれた冒険者で済まなかったねぇ。大佐君」
腕を組み頬を膨らます神鋼に、ふるふる大佐は「まぁまぁ。本当に居るとは思わなかったんだ」と手を合わせすまん! と謝罪を示している一方、やたらテンションの高い他のメンバー達は誰も頼みもしないのに饒舌に語り始めた。
「団長とは結構古い付き合いだと言ってましたが、正直信じてませんでした!! ですけど今日こうやってお話出来るなんて本当に驚いていますっ!!」
「お、おまえら…」
困った表情を見せるふるふる大佐を尻目に、抑えの効かないメンバー達は神鋼を取り囲んで、まるで有名人にでもあったかのようなミーハー振りを発揮していた。
「プレイヤー数世界ナンバーワンを誇るこのファンタジーVRMMORPG<ワールドゲート>内で、公式が認めた世界のトッププレイヤーでもある128神階位の中でも、最高位『ソウルスミス』の称号を持つ神鋼さんにお会いできるなんて…もう夢のようですっ!!!」
飛沫が凄まじい勢いで飛びかかる幻影を若干感じるくらいに勢い良く話し出すメンバー達に、神鋼は困惑気味ながらも「知らない人でもわかる解説ど、どうも」と応対する。だがまだまだ解説は足りないようで、更にまくし立てるかのように話続けた。
「プレイヤーなら誰もが憧れる神位装備、別名『神鋼装備』を作られる神鋼さんのそ、その手にしている大剣は…も、もしかして世界武器名鑑の最初に載ってあるあの…神位装備・天一級魂魄武装『晴天覇路』なのでは…!!!」
その言葉に取り囲むメンバー達が神鋼の手元にある大剣に注目する。
身の丈程もある大剣の刃は透けており、まるで硝子で出来た剣のように見える。これは神鋼製を証明する特徴の一つで、『透剣』と言う世界でも神鋼にしか出来ないオンリーワンの技術で作られた剣であった。
「神鋼さんの代名詞とも言える神金属「カミハガネ」で出来たその武器…戦闘時には、その透けた剣身に魔導式が表示されるって事を聞いたのですが…ほ、本当ですか?!!」
大きく剥きだした眼でこちらをまるで睨みつけるように寄ってくる姿に圧倒されたのか、神鋼は無言で頷く事しか出来なかった。そしてその眼から「見たい」と強烈に訴えかけられ、恐る恐る晴天覇路を手に取り起動させた。
晴天覇路の透けた剣身には、持ち主の意思を反映するかのように次々と流れるように魔導式を映し出して行く。
「起きろ、ルシフェル」
この言葉は大剣に設定された『神鍵』と呼ばれる最終起動式であった。
装備者の声にのみ反応するその最終起動式をもって、晴天覇路は覚醒をするのである。
覚醒状態へ移行し始めると、晴天覇路の剣身から魔導式がまるで零れるかのように溢れ出し、それに反比例するかのように晴天覇路の大きな剣幅が次第に細くなり、すぐに柄を残して消えてしまう。
周囲を取り囲んだメンバー達は啞然とした表情を見せる。
一方、零れ落ちた魔導式はまるで生き物のように人の形を取り、すぐにシルエットが完成される。そしてそこには武装した美少女が立っていたのだった。
「こ、これが…晴天覇路の覚醒状態…魂魄モード…」
本来の武器としても相当に強力なのだが、覚醒と呼べるエクストラを兼ね備えた武器・防具の事をプレイヤー達は『神鋼装備』と呼び、誰もが憧れ、そして渇望していた。
そしてこれこそが『プレイヤー神鋼』を世界一の鍛冶士として認知させた物でもあった。
【※ここまで読んで頂いた皆様へ大事なお願いがあります※】
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