最初話 幼女は召喚される
うららかな昼下がり。
春の日差しを窓辺で満喫していた私は、突然足元に広がった魔法陣に目を瞬かせた。
……なるほど、これが「召喚」ですか。
お祖母ちゃんが何十回と異世界で戦うことになった原因。今は異世界に住む叔父が、妻を見初めた切っ掛け。叔母の旦那さんの故郷の世界。
私はどうするべきか、と一瞬考えたけれど……すぐに答えは出た。
「おかあさーん!」
大きな声で母を呼ぶと、お母さんはすぐに来てくれました。
「どうしたの? 瑠華…………あらー」
早かったね……と呟いたお母さんに、私はニコッと笑って。
「しばらくるすにしますね!」
「ふふ、了解。頑張ってね?」
そんな会話を最後に、私は光に呑まれた。
補足コーナー
・召喚魔法陣
色々な都合で、呼び出される主人公が一言二言伝言するぐらいなら待ってくれる良い子な魔法陣。
そもそも「召喚」という魔法は、呼び出すものの「指定」、世界に留めるための「条件」、指定したものを転送する「転移陣」、そして、大きな魔力とそれを操作する技量が必要な魔法である。
呼び出しに成功さえすれば、維持に使う魔力は0に近いのだが、その分召喚に成功するまでに必要な魔力が多い。
だからこそ、普通は複数人で魔力を出し合ったり、魔力を貯めるタンクを別途用意したりして「儀式」の形として負担を減らすのが普通……という設定です。