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β:柔らかい感触

「なあシヴァ?」

「詞弥。」

「ああ、そうだったな。」

 ここは信濃詞弥の自宅だ。

 就任式から七日が経ち、取り決め通り今はこっちの世界にいる。こっちに来る時は俺はアシアとキスした。それも三人で決めたことで、七日後は詞弥とキスをすることになっている。

「で、敦也君どうしたの?」

 腰まであった髪が、セミロングになっているのを見ると、やっぱり違う世界にいるんだと実感する。

「就任式の日、俺、お手伝いのウェスタって人と話をしたんだけどさ。」

「ああ、あのコスプレ好きの?あっちの世界にもチャイナドレスってあるのね。」

 そう、まさにそれだ。

「あの人に言われたんだよ、いつかはどちらか選ばなければならない・・・って。」

 それがどういう意味で言われた言葉なのか定かではないが。 

「ってそれ、私達のこと知ってるってことだよね?」

「多分・・・」

 ただ男一人と女二人の状況に対して言ったセリフかもしれないし・・・でも答えられないとか言ってたから・・・

「愛花ちゃんには言ったの?」

「あいつが知ったら真っ先にウェスタさんを問い詰めて、あらゆる方法で聞き出そうとしそうだから・・・」

「確かに考えることが凄いもんね。引きこってる私に会うために世界を移動するくらいだし。」

 その愛花だが、こっちに来た途端、俺らに気を使って帰って行った。

「でも・・・いつかは来るんだろうな。」

 詞弥はぼやっとした表情で独り言のように呟いた。

「そうだな。」

 でも、少なくともそれは今じゃない。

 もし本当に選ばなくてはならない時が来たら・・・それはその時考えればいい。

「ちょっと膝借りるぞ。」

「えっ?」

 だから今は・・・

「もう・・・」

 この膝の上で眠りに就いた。


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