夜明けの表現について。
見に来ていただいてありがとうございます。
都会にいて、朝、空を見ることがあるだろうか。田舎を突っ切るようにして走るローカル線は、山の端を横目に次の目的地へと出発する。
都会に着くと途端に狭くなる空を思いながら、いつもよりきれいと思えた今日の空を目に映す。
期待をこめるかのように空の端が鮮やかに輝きを持ち、分からぬほど、けれども確実に夜明けの色が広がっていく。秋の雲が映す夜明けの色は、山岳の稜線を伝い、橙色を滲ませる。朱には遠い、淡い赤紫色と、いつの間にか雲の切れ間が明るい山吹色を覗かせる。空全体が、ともすれば青空とでもいうかのように薄い青をもち、雲であることを一時忘れさせる。
やがて空全体を覆っていた雲の濃淡が、ところどころいたずらに光を見せ始めて。
夜が明ける。雲は流れ、夜明けを誘う西の端には横一筋の雲間か、はたまた光を映した雲の端かが光を帯びる。この狭間の一点が強く光り、夜に終止符が打たれたことを知った。
お読みいただいて本当にありがとうございます。
ご無理を承知でレビューでダメ出しいただけると嬉しく存じます。
ちょこっとメモ。
赤い夕焼けなら、表現として赤く染め抜かれた、とか紅葉とか楓とか交えて言ってみたいです。色が重なる、とかもいいですね!