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悪魔リリスの復讐譚  作者: 猫みかん
第一章-海の悪魔
8/22

眷属として




「魔王様、準備が整いました。いつでも出発できますよ」





今日は待ちに待った姫咲さんと海に行く日。






レヴィを除く三人は準備を終え、玄関前に集合していた。





「レヴィ早く早く!」





レヴィを呼ぶリリスはとてもいい笑顔だった。





しかしレヴィのテンションは優れていなかった。





それもそうだろう。海はレヴィの大切な場所、そこに今から遊びに行くっていうんだからな、気分が良い訳が無い。





本当に悪いとは思っている。







けど……











"姫咲さんの水着を見るためには仕方がないんだ"








レヴィには悪いけど、恨まないでくれよ




いや、恨むも何もレヴィにとって俺は殺害対象だから大丈夫だろう。






大丈夫という表現も可笑しいが…






玄関を出ると既に姫咲さんがいた。






「姫咲さん!?何で俺ん家知ってるの!?」






「リリスちゃんに教えてもらったの」





「すみません、魔王様…魔王様に許可なく勝手に教えてしまいました…。如何なる処罰も受けます」





「いや、いいよそこまで、寧ろありがとうな、リリス」





「えっと…それはどう言った意味なのでしょうか?」





「いや、特に深い訳はないから気にすんな」





「わ、わかりました…」





リリスが気を利かせてくれたお陰で、全員が集まり、直ぐに出発できた。





今回、向かう海は電車一本で行くことができる場所。しかも駅を降りたら目の前が海という素晴らしい場所である。






しかし電車で一時間掛かるデメリットもある。





「これが電車という物なのですね!子供の頃にサタン様と一度、人間界に遊びに行った時に見たことはあったのですが……乗るのは初めてです!」





「リリスの住んでる所にはないのか?」





「はい。私たち悪魔は大抵が空を飛べるので、それに、こういった便利なものは悪魔は使いません」






「あの…氷上くん?何の話してるの?」





あ、忘れてた。姫咲さんがいる前でいつも通りの会話をしてしまった。





「いや、これはリリスの中二病設定に合わせてやってるんだよ」





「あ、そうなんだ。優しいんだね、氷上くん」





いや、素直に褒められたら恥ずかしいのでやめてください姫咲さん






「ねぇ、兄さん!海に着いたらさ、私の水着ちゃんと見てよね!今日の為に新しく買ったんだから!」






唐突に水着アピールをしてくる遥






「いや、誰が好き好んで妹の水着見なきゃいけないんだよ」





「えー!別に変な意味はないよ?似合ってるかどうか見て欲しいの!やっぱり男の人に見てもらわないとわからないもん」





「仕方ないな…。見てやるよまったく…」






「氷上くん、私もお願いしてもいいかな?ちょっと恥ずかしいけど…」






「魔王様!私もお願いしてもいいでしょうか?菜月さんに選んで買って貰ったので…その、魔王様の眷属として似合ってるかどうか…知りたくて」




「あー!わかった!みんなの見るから!」





でも、姫咲さんのだけは全力で見ます!





「………ボクのは見たら殺す…」





「はいはい、見ないよ。」




レヴィも嫌がってはいるけど、一応水着を買ってはいた。なんだかんだ言って楽しみにしていたのだろうか?








電車の中での話は思った以上に盛り上がりを見せ、気がつけば目的地に付いていた。




電車を出ると、そこは既に潮の香りが漂い、眩しい太陽の光が俺たちを照らす。




辺りは海を満喫する人々で賑わっていた。






「……こいつら、全員殺してやる…」





「リリス、レヴィが暴走しそうになったら止めてくれ」




「わかりました!魔王様!」






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