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16話 下着姿に!

 宿屋に着き部屋に戻る。

 シュナリとひと息ついてから、もう少し先程の黒死蝶の話しをした。

 念のため、部屋の外を確認もする。

 誰かに聞かれたら俺の命も危なくなるのからで、誰も居ないのを確認し話した。


「シュナリよく聞いてくれ。実は俺はその黒死蝶の団員を殺した」


「えっ!!」


 嘘でしょとばかりに驚いた。

 耳がピンと張り詰めるように伸びる。

 そんなに驚きますか?


「今日ムライ迷宮内で魔石をよこせと言われた。断ると斬り合いになり殺した奴だ」


「……あの男達が」


 おいおいそんなに絶望的になるなって。

 俺が心配するだろうが。


「魔石を渡すのは嫌だったから、殺しただろ。そしたら迷宮屋で話を偶然にも聞いたんだ。シュナリには聞こえなかったか」


「聞こえなかった…ご主人様以外でその事を知ってる者は?」


「いない。シュナリしか」


「なら誰にも話してはいけません。話せばどこで黒死蝶の耳に届くかわかりません」


 だからそんなに俺を怯えさせないで。

 絶対に話しません。

 たとえ脅されても話しません。


「わかった。話さないようにする」


「しかし他の団員が変に思うしれません。迷宮内で誰かが殺したのだと」


「ああ。迷宮内で今も死体はあるだろうな」


「それが問題。迷宮は攻略されると迷宮死が起こります」


「迷宮死?」


「迷宮は生きてます。攻略されると死んで砂に戻っていくのです。攻略後は出入り不可となり迷宮屋も受け付けしません。中に居る人は脱出しないと砂の中に埋もれ死にます。もしガイルが町に戻らなければ」


「不信に思うてことか」


「はい。もうすでにガイルの消息不明が判明しているかも」


 だからその脅しは止めてくれ。

 素直に渡すべきだったか。

 魔石の一つくらい。

 しかし俺のゲーマー魂て奴が現れてついつい倒してしまった。

 強い敵になればなるほど、刺激されてしまう性格なものでね。

 この町を出よう。

 逃げるが勝ちっす。

 金なら何とかなるだろうし。

 ここに居てはいつかバレるとも限らない。


「直ぐにこの町を出よう」


「いえ…今、町を出ると逆に怪しまれます。何も知らないフリをしていましょう」


「俺はそのムライ迷宮を攻略者だ。一番に疑いをかけられるだろ」


 会話ではガイルも魔石を狙っていたと知られていた。

 それがムライ迷宮から帰ってこないでいる。

 連絡もない。

 そして俺がムライ迷宮を攻略した。

 やはり一番怪しいのは俺になる。

 俺が攻略した事は迷宮屋で見られた。

 冒険者達数人に。


「見なかったと言うしかないです。あとは証拠もないですから」


 証拠もないですからか…。

 いや待てよ。

 証拠はなくはないぞ。

 ガイルらを全員瞬殺したあとに身に着けていた防具を盗んでしまった。

 それは証拠になるのかな。


「証拠なのかわからないが…ガイルらから防具を盗んでしまった」


「そうでしたね。持ち歩くのは危険かもです」


「戦利品にと思って」


「その防具をどう処理するかです」


「俺のアイテムボックスだ」


「良かったです。そこから疑われる可能性もあります。珍しい防具ならば」


 確かに珍しい防具なら道具屋などで誰がこの防具を売りに来たかと疑われた場合に俺だと知られる。

 まだ売らなくて良かった。

 使用出来るかもとアイテムボックスに入れておいて正解。


「全部出してみよう」


「お願いします」


 アイテムボックスを開きガイルらの団員から奪った防具を閲覧する。

 それら全てを取り出した。

 床に全て並べる。

 シュナリはその防具を観察してくれた。


「特に珍しい防具は無いようです。普通に防具屋に売られている物でした。この指輪を除いて」


「指輪か…」


「これは私も見たことはありません」


 シュナリが見たこと無い。

 防具屋や道具屋では目に掛からない物。

 黒死蝶の者なら分かる物。

 これはアイテムボックスに入れておくしかなさそうだ。

 指輪はアイテムボックスへ入れる。

 他の防具はそのままにしておきます。

 危なっかしいね。

 シュナリを見ると防具らしい防具は身につけてはいない。

 薄い布の服を着ている。

 それも決して高価なものとは言えない服を。

 それも仕方ないだろう。

 獣屋も服には金をかけなかった。

 獣人を置いておくだけでも当然食費はかかる。

 食費代は毎日かかると服には金をかけないのはわかる。

 なのでシュナリは安っぽい服を着ている。

 もう少し金に余裕が生まれたら服を買ってあげたい。

 そしたら喜ぶかな。


「もう少ししたら、新しい服を買ってあげよう」


「ご主人様、私には構わないで下さい。この服で満足です」


「もう汚れてるだろ。買ってやるから遠慮するな」


「ありがとうございます。もし良ければこの防具を身に着けてもよろしいですか」


 床に並べたガイルらの防具を指差して言う。


「身に着けたいのならシュナリの好きにしな」


 お金がもっと入れば買ってあげるからね。

 今はこんなんでも我慢してね。


「欲しいです……」


「欲しいのか。よし着てみな」


「着てみます」


 シュナリは防具をつけていいと言うと嬉しそうにした。

 防具が好きなのか。

 女の子だから服には興味があるのかな。

 日本の女の子と一緒だな。

 ファッション好きなのなら、防具だけでなく部屋着も必要になる。

 まぁ俺としてはシュナリが防具を身に着けた姿を見てみたいてのもあるのでね。

 コスプレていうかその方がファンタジーっぽい。

 特に女の子が着ると格別に可愛くなる。

 シュナリの防具姿を想像した。

 元がこれだけ可愛いのだから、防具姿はさらに可愛いに決まってる。

 俺は期待してきた。

 するとシュナリは防具を持ち上げて眺めた。

 嬉しそうに。

 まるで女の子が新しい服を買いに行って選んでるようだ。

 そしたらなぜか防具を床に置いた。

 どうしたのか?

 あまりお気にめさなかったのかな。

 シュナリの趣味に合わないの?

 しかしとんでもないことが、目の前で起こった。

 俺の前で着ていた服を脱ぎ始めたので!

 スルッと脱いでしまう。

 下着姿になっていく。


「!!!」


 なぜ?

 なぜ服を脱いでしまったのかと。

 下着姿になったシュナリはその下着も脱ぎ始めた。

 下着姿になると、服を着ていたよりも目立つ胸を持っていました。

 気ヤセしていた!

 胸は上下に揺れる。

 下着からハミ出そうです。

 その迫力は素晴らしい物だった。


「!!! どうしたよっ?」


 慌ててシュナリを止めた。

 本当は見たいのを置いておいて、理由をたずねる。


「私の汚れてる服の上に防具を着たら防具が汚れてしまいます。なので服を脱いでから防具を身に着けようと…」


 恐ろしいほどのスタイルのいい体をしてますね。

 画像でしか見たことないし見ることも絶対にないであろう。


「なっ!!べ、別に服の上から防具を着てもいいぞ」


 何か悪い事をしているようで止めに入った。

 思ってもみない行動に俺はうろたえてしまう。

 このままだと全裸になりそうな勢いに負けた。

 なにせ女の子の裸など見たこともない俺には無理もないよね。

 間近でみる迫力に負けました。

 だから服を着てと言ってしまった。


「ご主人様がそう言うのなら服を着ますけど………着ていいの?」


 なんてセリフを言うのかい?

 そのセリフはこの顔で言っちゃダメっしょ。

 反則ですから。 

 シュナリは言う通りに脱いだ服を着る。

 ちょっと残念です。

 服を着たまま防具をつけるのが一般的であろうから言ってしまった。

 服を着たうえで防具を装着していく。

 このままでは防具を装着してしまうぞ。

 いいのか…。

 もっと見たくないのか俺。

 見たいです!

 触りたいです。

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