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46話 大地の刃

 朝食を食べ終えて少したった。

 一言、パンナオにお礼を言う。


「ごちそうさん」


「ごちそうさまでした」


 シュナリも続けて言った。

 当の本人はちょっと照れてしまう。

 なに、照れてんだと思ったが、そこは黙っておいた。


「この後の予定は?」


「今日は迷宮に行く」


「そうですか。私はどうすれば」


「留守番しているんだ。それから帰ってくる頃に晩ご飯の用意も頼むぞ」


「ば、晩ご飯もですか」


「そりゃあーそうだろ。文句あるのかい」


 ちょっとからかう。

 手出し出来ないのは、わかってます。

 最初が肝心であるので、厳しく教育しておきたい。


「いっ、いいえ。任せてくださいっ!」


 オドオドしながら言うパンナオ。

 晩ご飯の心配はなさそうだから、迷宮に集中しよう。

 この後は部屋に帰り防具を身に着けないと。

 まず俺が装備をし終える。

 その後にシュナリの個室に。

 着替えを勧めた。


「気替えをするんだ」


「ご主人様が見たいからですか着替えを」


「違う! 迷宮に行くのに防具やらいるだろう!」


「そうでしたか。では着替えます」


 言われたとおりに、シュナリは服を脱ぎ始める。

 おおっと。

 スルッと裸になったので驚いた。

 背中からお尻にかけて綺麗なラインが見えた。

 視線をそらした方がいいのかと迷う瞬間であるものの、本人があまり気にしてなさそうなので見物させていただきました。

 朝からラッキーと感じてしまう。

 防具を着けて準備を整え終えた。

 

「準備は出来たようだな」


「出発できます」


 探索の準備を終えたら屋敷を出る。

 パンナオは玄関口まで来て。


「行ってらっしゃい」


 俺達を見送る。

 長年勤めている執事のようだ。


「行ってくるわ」


 迷宮に行く前に確認事項がある。

 昨日までの経験でレベルが上がってるのかを知りたいのだ。

 これは重要である。


「最初に確認したいことがある」


「レベルですね」


「そうだ。まずは俺から」


 ウインドウからサーチをした。


 堀進 

 冒険者レベル8


 とあった。


「レベル8だ。また1上がった」


「8ですか。私はまだ3だったな。どうかな」


「シュナリは頑張ったから上がってるはずだ」


「サーチしてみます」


 1上がったのでオッケーとしよう。

 シュナリの方が気になるんだよな。

 上がっていれば、3階以降のフロアーにも行けると思う。

 結果が出たようだ。


「やりましたよ。冒険者レベル5でした!」


「おお、2も上がったかよ。やるな」


 上出来です。

 しかも2も。


「これも、ご主人様と一緒だったからでしょう」


「次に砂丸魔書で武器の確認だ」


 アイテムボックスから魔書を出した。

 俺はレベル8なので、8の武器をめくった。

 レベル7ではパールスピアが使用できた。

 今回は剣なのかどうかも興味がある。

 そこで今までの俺の使用してきた武器を整理する。

 イーグルソードが使用しやすかった。

 やはり剣が俺には合っているのかもしれないな。

 攻撃力は魔物のレベルと数が増えても対応しているので、武器の攻撃力も上がったとみていい。

 レベルの高い武器を使用してれば、先に進みやすいのは確かだ。

 魔書の調べた結果はだが、面白そうな剣を発見した。

 

 大地の刃 (クリティカルヒット)

 冒険者レベル8

 魔力量 280


 とあった。

 刃とあるので剣に近い武器と予想した。

 砂丸に送り砂を手に持つ。

 

「大地の刃!」


 砂は硬化していく。

 その形は剣のような形になった。

 剣にしては、かなり大きめではある。

 いや、かなり大きいな……。

 現れたのは刃の部分が通常の剣より2倍は大きな刃を持っていた。

 

「これが…今回の大地の刃だな」


「何だか、大きな包丁のようですね」


「確かに包丁みたいだ。打撃力はありそうだが、魔物に当てられるかが問題だな」


「重そうに見えるけど」


 シュナリに言われて、軽く2、3回振ってみた。

 重いです。

 イーグルソードと比べると明らかに重たい。


「重いな。今までの物よりズッシリと手に重さを感じる」


「実際に魔物に当てられればいいですけど。当たらないと」


「空振りだよな」


 空振りでは、意味ないです。

 そして死にます。

 使えるのか、この武器は?

 しかしスキル付きというのは、気になるところ。


「スキルにクリティカルヒットとあった」


「きっと敵にダメージを与えた際に威力が増加するのでしょかね」


「名前からしてそう思うよな。まぁ当たったらの話だけど。威力は重い分だけ破壊力がありそうだ」


「ええ。見るからに。すばしっこい魔物には不向きと言えますね」


 シュナリは俺の武器に不安な目で見ていた。

 そんな目で見ないでくれ。

 俺まで心配になるだろう。

 仮にすばしっこい魔物と遭遇したケースでは、シュナリに活躍してもらう予定としておこう。

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