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赤目のハーン  作者: SSS
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『ヴァルヨチイサキモノコマッテオル』 突然黒い板が語りだす。


『ワレノナハベア、ヨロシク』


ベアはカタコトな言葉で語りだすとヴァル少年は気に入らないのかベアに向かっていった。


『俺がこいつに丁寧に説明してんだからお前は引っ込んでろ、なにがワレハベアだ。普通にしゃべれるんだからかっこつけるな』


『ヴァルよ、せっかく楽しんでたのにばらしおって』


『ははは、もう化けの皮がはがれたな、あははははは』



目の前でベアとヴァル少年がじゃれあうように揉めだす。ほんとに僕はどうしたらいいんだ。


二人のテンションがガンガン上がっていく、そして僕のテンションは真っ逆さまに落ちていく。


楽しそうだな、目の前のやり取りを見ながら、自分の今までを思い出していた。この泉で過ごした時間、小鳥や動物達、それを僕が・・・僕がめちゃくちゃに・・・



『あなたたち、つぶすわよ』 


ハッとして気づいた瞬間、確実に不機嫌全開のリーチェが僕の横に立っていた。僕の全身から汗がふきでる。これは危険・・・


ベアとヴァルはまだリーチェに気づいていない、伝えなきゃこの危険を、声をかけようと口を開こうとした。でも遅かった。


リーチェは音もなく、滑るように二人へ近づき二人の間に滑り込む。やっと事態を知った二人が一瞬動きを止める。



僕が見えたのはそこまでだった・・・


ベアは二つに折れ曲がり地面に倒れ、ヴァル少年は顔に両手をあて『目がー目がー』と叫びながら転がりまわっている。


二人をつぶしたリーチェは僕の方へ向き。鋭い目つきのまま。


『説明、聞いたの』


『魂をなんかしてゴーまでは・・・』


それを聞くとリーチェは無言でベアとヴァルにまた近づき。踏んだ。そして二人を正座させた、ベアは座椅子みたいになっていたけど。


リーチェはわかりやすく説明してくれた。


リーチェ達は魂を集めている。目的は言えない。

僕の中には大きな入れ物みたいなものがあって魂を貯めることが出来る。

魂はただの力でお化けとかじゃないしその魂の生前の記憶もない。

人の強い感情も取り込むことが出来る。

その入れ物に穴が開いて力が漏れている。

僕の近くにいると力を集めるのが楽だから手を組みたい。


『リーチェさん、一つお聞きしてもいいですか。前に魂を集めないと僕が死ぬってどういうことでしょう』


『私のことはリーチェでいいわ、なにビクビクしているの。力が漏れるって言ったでしょ、漏れ続ければどうなる』


『そのうち空っぽになるんじゃ』


『そうよ、力を失えばあなたの存在ごと消えてしまうわ。正確には死ぬのではなく消えるの』


僕が消える・・・


『悪いことばかりじゃないわ、あなたは力を使えるようになった、たくさんの魂を使えば神のようなこともできる・・・』


この場所を元に戻すことだってね。とリーチェは笑った。


この場所を戻せる・・・僕はリーチェ達を手を組むことにした、僕の場所を取り戻す、僕の為に・・・


『ふふふ、よろしくねハーン』 妖艶な笑みを浮かべて手を差し出すリーチェの手を取り。


『よろしく』と僕は言った。

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